生徒間だけでなく、教師による教師に対してのいじめ問題も注目されている近頃。子育て世帯の中では、気が気でない人も多いのではないでしょうか。親にとって、今、学校で何が起こっているかは重大な関心ごとです。

そんな中、考えなければならないのが2020年の教育改革。株式会社イー・ラーニング研究所が実施した調査によると、これから行なわれるこの改革について多くの親が不安を抱えていることが明らかになりました。今回は、調査結果を紹介しながら、親たちが教育に求めていることを見ていきます。

教育現場でのトラブルが多く見受けられる昨今。2020年の教育改革の影響として考えられるのは、どんなこと?

2020年の教育改革とは?

まず、そもそも2020年の教育改革とは一体何なのでしょうか。改革が目指していることはズバリ、変化の激しいこれからの社会で活躍できる人材の育成。例えば、AI(人工知能)の普及やグローバリゼーションの進展により、今ある職業が将来なくなっていることもあるでしょう。子どもたちが大人になる頃は、今とは全く異なる社会になっているかもしれませんね。そのような時代を生き抜くために、「何を学ぶか」だけでなく、「何ができるようになるのか」といった知識を活用できる力を身につけられるカリキュラムにするのが2020年の教育改革です。。具体的には、小学校5、6年生での英語教科化や小学校でのプログラミング教育必須化などが挙げられます。

参考:https://benesse.jp/kyouiku/kyouikukaikaku/img/190708/education.pdf

いわゆる「ゆとり教育」をはじめ、世代によって受けてきた教育はちょっとずつ異なるもの。小学生のうちから英語やプログラミングを学校の授業で習うなんて、想像できない世代の堅実女子もいるかもしれませんね。

2020年の教育改革に不安を感じている親は約9割!その理由は......

そんな2020年の教育改革について聞いたところ、なんと約9割の回答者が不安を感じていることがわかったそう。どんな点に不安を感じているかについては、次のような回答結果になりました。

Q:どのようなところに不安を感じていますか

第1位:教員の質(160)
第2位:教育設備(78)
第3位:教材(77)
第4位:専門教員の数(76)
第5位:新教材(47)

圧倒的に教員の質に対する不安を抱えている人が多いとわかりました。これまでのカリキュラムで研修を受けてきた教員が、新カリキュラムなど教育改革に対応できるかを不安視しているのでしょう。

さらに、95%もの人たちが子供の教育には学校以外の対応が必要であると回答しています。その手段としては、インターネットやアプリを活用した教育サービスやスクール機能がある学童・アフタースクールなどを挙げている人が多いです。

学習塾や家庭教師よりも、インターネットやアプリの活用が多いのは、今の時代を反映しているよう。(イー・ラーニング研究所調べ)

教育改革に期待すること

色々と不安な要素がある2020年の教育改革ですが、多くの人たちが改革を通して、子どもが「自発的な学習意欲や関心を生かせる」ようになることを期待しているようです。

英語やプログラミングなど、いつでもどんな場所でも通用する能力を身につけることも期待しているよう。(イー・ラーニング研究所調べ)

教育現場の混乱により、子どもたちが振り回されることは避けたいもの。子どもを持つ人は、もう一度改革の内容をチェックし、お子さんの教育方針や、そのためにできることを見直してみてはいかがでしょうか。

【「2020年教育改革に関するアンケート」調査概要】
調査方法:紙回答
調査地域:全国
調査期間:2019年9月25日(水)〜2019年10月4日(金)
調査対象:20代〜50代の男女 計236人