美容師が教える。失敗しない!自分で前髪を切るコツ

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前髪を切るためだけに美容室に行くのは……とためらって、自分で切って失敗。よくあることです。そこで、美容室「SOY-KUFU(ソイクフ)」(西東京市東伏見)の代表で、ヘアスタイリストの石橋拓郎氏に、「失敗しない前髪カットのコツ」をお尋ねしました。

■目尻より外側は切らない

石橋さんは、まず、自分で前髪をカットするタイミングについて、「伸びてきたと思ったら、邪魔になる前に切る。最も失敗が少なくなります」と言います。

次に「大切なのは、一度に切ろうと思わないこと」と、カットの方法について次のように教えます。

「前髪はハサミを真横に動かして切っているつもりでも、どうしても斜めに曲がってしまいます。ですから、切ろうとする量が増えるほど難しくなります。

最初は本当に少量、親指と人差し指でつまむ程度の量を手に取り切ってみます。ハサミが思い通りに動かず滑ってしまうようであれば、もう少し髪の量を減らします。ハサミの角度は真横ではなく、髪に対して斜めにあてるように。

髪の動きにつられてハサミが滑りにくくなります。

髪をつまむ指を、切る場所から1センチメートル程度上にするなど、自分の切りやすい場所を最初に決めておくといいでしょう。その際、絶対にしてはいけないのは、髪を引っ張った状態で切る位置を決めないこと。切り過ぎてしまう一番の原因となります。

同時に、額付近の生え際の髪と、頭頂部の髪は必ず分けて切ること。切る前に、頭頂部の髪をピンなどでとめ、生え際付近の髪から切る方がうまくいきます。

また、目尻より顔の外側に位置する髪はなるべく切らないようにしましょう。ここを切り過ぎると、顔が横に広がって見え、いかにも自分で切ったように見えてしまうんです。

その部分をどうしても切りたい場合は、ちょっと長いかなと思う程度にとどめましょう。それが失敗しないためのポイントです」

■必ず乾いた状態でカットする

美容室と同様に、髪はぬらして切った方がいいのでしょうか。

「自分で切る場合は、必ず、『乾いた状態』で切るようにしましょう。

ぬれた髪は、通常よりも少し長くなっています。その状態で切ると想定よりも仕上がりが短くなり、乾くと『切り過ぎた』と思うことになりがちです」(石橋さん)

さらに石橋さんは、失敗が多い例をこう伝えます。

「『もう少し、もう少し』と、切り過ぎることです。『少し長いかな?』と思うくらいでやめましょう。

乾いた状態で切っても、その日の湿度やコンディションなどで、髪は膨らんだり、ぺったんこになったりと、日々表情が変化します。切っているときはちょうどいいと思っても、翌日になると短く感じることも多いからです」

最後に、アドバイスを加えます。
「切ったあとは必ず鏡の前に立ち、別の鏡に横顔を映して合わせ鏡の状態で、横からも仕上がりを確認するようにしましょう。人からは、正面と同じように横からも見られていますから」(石橋さん)

さっそく教えどおりに実践すると、これまでで最もスタイルが決まったように感じるほど、うまくカットができました。ぜひお試しください。

(あさりさおり/ユンブル)

取材協力・監修 石橋拓郎氏。美容室「SOY-KUFU(ソイクフ)」(西東京市東伏見)代表。ヘアスタイリスト。大手ヘアサロンの美容師を経て、2014年に独立、同店をオープン。