「目が開かない」ボロボロの子猫を保護。18年間、子猫を救ってきた女性が“2匹とも家族”にした理由
「ミルクをあげること、体を拭いてあげること、遊んであげること、安心して眠れる場所を作ること。そんなひとつひとつの行動が、小さな命を未来へ繋いでいくのだと思います」
そう話すKahoriさん(@neconecomirin)は20歳の頃から18年間、猫のミルクボランティアをし、命を紡いできた。2025年の秋には保護相談を受け、白猫のこむぎちゃんをお迎え。命を守り、育てることの尊さを改めて実感した。
ミルクボランティアとは保護団体や動物愛護センターで保護された離乳前の子猫や子犬を一時的に預かり、授乳や排泄などのお世話をするボランティア活動のことだ。
看護師である飼い主さんは先代猫が保護猫だったことから、保護猫について調べるように。看護師という職を保護猫活動の中でも活かせるのではないかと思い、ミルクボランティアになった。
「医療的なことはある程度理解しており、目薬や点滴などの処置をすることに抵抗がなかったので、自分のできることで猫の幸せを繋ぎたいと思ったんです」
ミルクボランティアをしていると、命の重さと尊さを痛感する。ひとりでは生きることが難しかった猫や寂しい思いをしていたかもしれない命が家族として迎えられ、幸せに暮せるようになった時には毎回、涙が出るという。
「成長過程を見ることも、生き甲斐やエネルギーになっています。人の手がなければ生きられない命を預かり、ミルクをあげ、体温を守る中で少しずつ元気になっていく姿を見ると、生きる力ってすごいと胸が熱くなるんです」
◆癒着して目が開かない保護猫を預かった
2025年9月15日、Kahoriさんのもとに「目がぐちゃぐちゃな子猫を保護した」という相談が寄せられた。子猫は右目が腫れ、癒着しており、開かなかった。
鼻水とくしゃみもひどく、体はノミだらけ。自宅で体を洗い、ノミを全て手作業で取り除いてから、動物病院へ向かった。
「生後2週間に満たなかったので、スプレータイプのノミ駆除薬でした。抗生剤と目薬も処方してもらいました」
子猫はほぼ鳴かず、ぐったりとしていたが、食欲はあった。Kahoriさんはミルクをシリンジで飲ませ、命を紡いだ。
「しみる目薬やエリザベスカラーは嫌なはずなのに、私のことを嫌がらず、喉を鳴らしながら膝の上に乗ろうとしてくれました」
◆ニコイチの子猫を離せず、里親探しを中断!
適切な治療やケアにより、子猫の状態は快方へ。子猫には「こむぎ」という名前を贈り、里親を探すことにした。
日常を送る中で、こむぎちゃんが仲良くなったのはひじきちゃんというキジトラ猫。ひじきちゃんはこむぎちゃんを保護する1週間前に迎えた子。「子猫を拾ったけど飼えない」という相談を受けたKahoriさんは自らの手で育て、里親に繋げようと思った。
「鼻水やくしゃみがひどい時は隔離をしていましたが、ひじきとこむぎはどんな時も一緒。抱っこされながら窓ガラス越しに庭を見るのが日課になりました」
こむぎちゃんが病院に行く準備をしていると、滅多に大きな声で鳴かないひじきちゃんは、まるで話しかけるように「ニャー!」と大鳴き。トイレもどちらかが行くと、もうひとりも後に続く。
「水を飲む時や寝る時も同じ。2人でひとりと言えるぐらい仲良くなりました」
ひじきちゃんはのんびり屋で穏やかな性格だが、こむぎちゃんがいない時間が長いと、水を飲まず、トイレに行かなくなってしまう。そうした行動を見て、Kahoriさんは2匹の里親探しを中断。どちらも自宅に迎えることにした。
「こむぎは声をかけたり、名前を呼んだりするだけで喉を鳴らしてくれる甘えん坊さん。やんちゃ娘なところもかわいいです」

