「長ぇ…」全裸で倒れた父、2カ月ぶりの長文LINEが“親あるある”すぎた【作者に聞く】

【漫画】本編を読む
右耳難聴や子宮内膜症など、自身の経験をコミカルなタッチで発信してきたキクチ(@kkc_ayn)さん。母親の介護と看取りを描いた作品に続き、コミックエッセイ「父が全裸で倒れてた。」では、病に倒れた父との日々をつづっている。母を看取った経験があるからこそ冷静に対応できる一方、一人っ子としてさまざまな決断を迫られる現実も描かれる。今回は、父との意思疎通が再びできるようになった出来事を紹介する。




■突然届いた父からの長文LINE
インフルエンザから回復し、久しぶりに父の見舞いへ向かおうとしていたキクチさん。そのとき届いたのは、これまで意思疎通が難しかった父本人からのLINEだった。
「めちゃくちゃ驚きました。父とのLINEは父が倒れる数日前から止まっていたので2カ月弱ぶりです。まさか動けるようになっているとは思わなかったので、父から通知が来たときは『看護師さんが代わりに連絡してくれたのかな?』と思っていました。でも開封してみたら、父と思わざるを得ないほどの長文LINE……(笑)。看護師さんじゃないことは、読まずともわかりました」と振り返る。
■「生かされている」から「生きている」へ
病室で再会した父は、しっかりと受け答えができるまで回復していた。タブレットで映画を見たがり、自分の意思で水分を取れるようになった姿に、状態の改善を実感したという。
「倒れてすぐにICUに運ばれたときは、管と機械に囲まれて『生かされている』という感想を抱きましたが、やっと『生きている』状態になって安堵しました。以前は水分補給だって、腎臓が悪すぎるから1日に決まった時間・少量しか飲めないように管理されていたのに、いつの間にか自分の意思で好きな量を飲めるようになっている。せん妄で水を飲ませろと叫んでいたこともあったので、それを思い出すと『本当によかったね』という気持ちでいっぱいでした」と語る。
■喜びの矢先に訪れた新たな試練
父のために前開きタイプの病院着を選び、「やっとオムツ以外のものを届けられる」と回復を喜んでいたのも束の間。隣室で新型コロナウイルス感染者が確認され、父は隔離病棟へ移ることになり、再び面会禁止となってしまう。
「母の介護を経験していたので、衣服において処置のしやすさと着心地のよさは大事だと身をもって経験していました。その視点で捜索し、口コミで高評価なものを購入。父はマインドが江戸っ子なので、伝統的な和柄模様が施されたものを選びましたが、気に入ってくれたようです。その後、隣室がコロナ感染と聞いたときは『あの人面会者多かったもんな……(笑)』とちょっと納得。とは言え正直『勘弁してくれよ〜』という気持ちにはなりました」
父の回復に安堵した直後、新たな試練が訪れた今回。それでも不安や戸惑いだけでなく、思わず笑ってしまう場面も交えながら介護の日常は続く。誰もが向き合う可能性のある、親の老いや介護について考えるきっかけになる作品だ。
■取材協力:キクチ(@kkc_ayn)
※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

