今こそ多肉デビュー!プロに聞いた、上手な育て方と初心者向け3品種
教えてくれたのは……
ポイントは「かわいがりすぎない」こと!? 多肉植物の特徴や育て方のコツ
多肉植物の特徴を教えてください。
今さん(以下、今):特徴はなんといっても、ロゼット型といわれる花のような葉の形です。ぷっくりツヤツヤした質感もかわいらしく、女性に人気があります。
実は“多肉植物”という言葉はかなり広義で、サボテンも含まれているんです。そのなかでも特に育てやすいのが、「エケベリア」や「セダム」といった定番の品種が属する「ベンケイソウ科」ですね。
多肉植物をうまく育てるコツはありますか?
今:ポイントは、かわいがりすぎないことです。置き場所は、室内より屋外。光が少なく風の当たらない室内では、徒長(とちょう:茎や枝が間延びすること)したり形が崩れたりしやすく、葉色も良くならないんです。
また、春・秋は直射日光でも大丈夫ですが、真夏はある程度遮光し、冬は霜が当たらない屋根下などに置きましょう。
今:水もあげすぎないことが大切です。春・秋は土が乾いたら(2~3日に1回程度)、夏は2週間に1回程度、冬の休眠期間は乾燥気味でも大丈夫。
多少水が切れてもすぐダメにはならないので、気にかけすぎないようにしましょう。ただ水をあげる際は、鉢の底穴から水が出るくらいたっぷり与えてください。
また、土を作る場合は、ゴロ土(つち)という赤玉土のような大粒のものと、少し腐葉土を加えると、早く大きく育ちますよ。
お店で選ぶ際に、見るべきポイントはありますか?
今:やはり、ぱっと見のきれいさが大事ですね。葉の痛みや枯れがないものや、徒長しておらずバランスが良いもの。いろいろ見比べてみると、すぐに分かると思います。
ただ、自分次第できれいに仕立て直すこともできるので、栽培に慣れたら気になる品種を選んでも。多肉マニアは、自分好みに仕立てたり交配させたりして楽しんでいるんですよ。
初心者におすすめの3品種を紹介!
1. 王道の人気品種「桃太郎」(エケベリア属)
今:昔から人気の種類で、春・秋に良く育つエケベリアの一種です。桃太郎という名もかわいいですよね。
いわゆる多肉植物らしい、きれいな花形のフォルムが特徴的。水のあげ具合や育つ環境によって、先端の赤み度合いや葉の詰まり具合が変わってくるんですよ。
2. さまざまなフォルムが魅力「虹の玉」(セダム属)
今:こちらも昔から人気の品種です。冬から春にかけて葉が赤くなり、暖かくなると緑色になります。
寒さに強く比較的丈夫なので、庭に地植え(鉢ではなく地面に植えること)もできますよ。赤いほうのように木立化(こだちか:茎が木のように伸びること)もするので、好みによって楽しみ方もさまざま。
3. 葉の色付きを変えられる「ローラ」(エケベリア属)
今:こちらも根強い人気がある品種。きれいなロゼット型と、ぷっくりした葉の厚みが魅力です。
植える土のタイプによって色付きが変わるのが大きな特徴。有機質を多く含んだ土だと、緑色で厚みのあるベーシックな形に、砂のように細かい無機質な土だと白っぽくなります。
好みによって、調合具合を変えて遊ぶのも楽しいですよ。
自分だけの鉢を作れる「寄せ植え」
「寄せ植え」は、その名の通り、ひとつの鉢にさまざまな多肉植物をきれいに植え付ける手法です。
使う鉢や多肉、レイアウトは人それぞれ。自分だけの鉢を作ることができます。そんな寄せ植えでの心構えを、今さんに訊いてみました。
今:直径3cmほどの小ぶりな多肉を集めましょう。そこにワンポイントとして大きなものを入れると、「寄せ植え」らしくなります。
多くのお店では、適した多肉をまとめた寄せ植えセットが売られているので、それをベースに組み合わせるのがおすすめ。管理方法は基本と同じですが、生育タイプの似た多肉で統一した方が育てやすいですよ。
自分の好みによって、いろいろ挑戦してみてください。
多肉植物の奥深い世界へ
交配によって次々に新種が生まれる多肉植物。定番品種から始めて、自分の好みを探ってみましょう。
専門店でなくても手軽に入手できるので、ぜひ多肉コーナーで足を止めてみてください。気づいたら多肉の深~い沼にハマっているかも……?
企画・執筆撮影:道岡直宏(macaroni編集部)
取材協力
店舗名:オザキフラワーパーク
公式SNS:https://www.instagram.com/ozakiflowerpark/
電話番号:03-3929-0544
最寄駅:西武新宿線 武蔵関駅 北口から徒歩約15分
郵便番号:177-0045
住所:東京都練馬区石神井台4-6-32
市区町村:練馬区
町域:石神井台4-6-32
営業時間:9:00~19:00
定休日:なし