1880年代の療養所の写真。崩壊の激しい中で撮影した貴重な一枚

写真拡大

確かに人間が住んでいた証がありながら、長らく放置され、朽ちるに任された”廃墟”。近年、そんな独特の魅力を放つ廃墟の写真に魅了される人が増えており、Instagramなどでも注目を集めている。そこで今回は、さまざまな廃墟に足を運び写真を撮っている、Hachiさん(@hachi_technology)に取材。廃墟の魅力や、写真へのこだわりなどについて教えてもらった。

【写真】迫力ある溶鉱炉を写した作品

■その場でもたらされた感動を、写真に閉じ込めたい

ーー廃墟を撮影するにあたって、意識していることはどんなことでしょう?

【Hachi】その場所を見た時の第一印象を大切にしています。「かっこいい!」「ダイナミック!」「儚い!」などのフレッシュな感動を、写真に閉じ込めれるように心掛けています。

ーー今まで撮影した廃墟の写真の中で、お気に入りはどれですか?

【Hachi】1880年代に廃墟となった診療所の撮影は、瓦礫の下敷きになる恐怖、踏み抜いて地下まで転落する恐怖と戦いながらの探索でした。そして、強風の中のドローン撮影となり、とにかく冷や汗をかきっぱなしでしたね…。後日、ドローンは墜落し、崩壊が激しく再訪することもなさそうなので個人的に貴重な一枚です。そのほかにも、ずっと行きたかった眠りについた巨大ロボットのような溶鉱炉の写真や、廃墟らしさがギュッと凝縮されたレトロな瓶、蜘蛛の巣、枯れ葉、ボロボロカーテンの写真もお気に入りです。

■廃墟の魅力

ーーInstagramのプロフィール欄に「Abandoned Obsession」とありますが、どんな思いが込められていますか?

【Hachi】Obsessionは取りつかれる、執念などの意味があります。「好き」という言葉ではおさまらないくらい廃墟に夢中なのでObsessionと表現しました。

ーーHachiさんの思う、廃墟の魅力ってなんでしょう?

【Hachi】アドベンチャーゲームや映画をリアルで体験しているような非日常感です。廃墟に辿り着くまでの冒険と、ドアを開けた先に待つPost-Apocalyptic(編集部注:文明が滅んだあとの世界のよう)な光景が魅力で、廃墟を探すときの探偵のような作業も楽しいですね。

ーーこれからしたいことについて教えてください

【Hachi】ここ数年で展示や出版社様とのお仕事など夢のような経験をさせていただけたので、今は取り立てて大きな目標はありません。アメリカに越してから廃墟探索のリスクが増し危ない思いをすることが増えたので、とにかく安全に探索するのが一番の目標です(笑)。

■Hachiさんの作品も出展される「変わる廃墟展 2020 in 名古屋」開催

2020年6月27日(土)から7月19日(日)までの間「TODAYS GALLERY STUDIO. NAGOYA」(名古屋市中区)で「変わる廃墟展 2020 in 名古屋」が開催される。

ーー最後に、同展に出展されるHachiさんに作品の見どころを教えてください?

【Hachi】いろいろな写真を楽しんで頂けるように、海外の廃墟を多目に選びました。過去の展示では特にテーマ等は決めていなかったですが、今年は「赤」「緑」「青」と色をテーマにレイアウトをしました。今後は更にコンセプトを絞った展示にも挑戦してみたいです。

■変わる廃墟展 2020 in 名古屋 / 期間:2020年6月27日(土)〜7月19日(日) / 会場:TODAYS GALLERY STUDIO. NAGOYA / 住所:愛知県名古屋市中区新栄1-17-12 / 電話:03-5809-3917 / 時間:11:00〜18:00 / 休み:月曜、火曜