暑い日が続いていますが、体調をくずされたりしていませんか?こんなときは、つい冷たいものを飲んだり食べたりしてしまいがち。食欲も落ちてしまいますよね。またオフィスの中はもちろん、部屋でもエアコンをつけっぱなしで過ごしている方も多いと思います。

夏こそ「冷え性」になりやすい?

そんな夏に気をつけたいのは「冷え」。最近では、冬だけでなく年中手足が冷たいという女性が増えています。あまり意識されていないかもしれませんが、冷えは体にとって大きな「ストレス」で、快眠を妨げる要因のひとつになります。

冷えのタイプにはいくつかパターンがあります。

1.末端冷え 手足まで血がしっかりめぐっていないことによって生じる冷え。

2.全身冷え ダイエットや運動不足により、内臓機能や新陳代謝が低下によって生じる冷え。

3.水分冷え 水分の摂りすぎと、それをうまく排出できず、ためこむことによって生じる冷え。

あなたが思い当たるパターンはありますか?特に夏は「末端冷え」のところに食欲不振や運動不足が重なって「全身冷え」が加わり、そこに冷たい水分を摂取することで「水分冷え」になることが多い季節です。

「冷え性」はお腹に隠れている?

冷え性の自覚がなくても、実は冷えているという人も少なくありません。「かくれ冷え」のタイプです。「冷え性」じゃないと思っている方、次の項目をチェックしてみてください。

□夏は素足にサンダルやミュールを履くことが多い

□オフィスなどの冷房が強くて寒い

□運動習慣がない

□毎日湯船には浸からず、シャワーで済ませている

□清涼飲料水やコーヒーが好き

心当たりがある人は「かくれ冷え症」の可能性があります。

かくれ冷え性かどうか、自分のお腹を手で触って確かめる方法があります。温かいですか?冷たいですか?冷たく感じるようでしたら冷えが蓄積されている可能性があり、つまり「かくれ冷え性」かもしれません。

お腹が冷えているということは、内臓が冷えているということ。胃腸が冷えると、消化不良、便秘など、さまざまなトラブルにつながります。

お腹が冷えている人は冷たい飲み物を控えたほうがいいでしょう。なるべく常温のもので、できればホットドリンクを選びましょう。

食事には生姜や発酵食品など、体を温める食材を取り入れるよう工夫してみてください。野菜はキュウリ、トマトなど夏野菜は体を冷やす作用がありますので、他の野菜と組み合わせてバランスをとりましょう。

また、シャワーではなく湯船に浸かることも有効です。そのほか、冷房の効いた部屋にいるときはストールや長袖のシャツをはおる、レッグウォーマーをつける、膝掛けを使うなどを習慣にしてください。

夏こそ冷え性に注意。特に「かくれ冷え性」は自覚がないゆえに放置してしまいがち。ただでさえ寝苦しい夏の夜に、寝不足の原因になりかねません。冷え対策をしっかり取ってください。

夏もホットドリンク。ジンジャー・ハーブティーはいかが。



■賢人のまとめ
夏こそ冷え性にご注意。手でお腹を触ってヒンヤリ感じる人は「かくれ冷え性」の可能性があります。ただでさえ寝苦しい夏の夜、冷え性は快眠を遠ざける原因になります。対策をしっかり取りましょう。

■プロフィール

睡眠の賢人 友野なお

睡眠を改善したことにより体質改善に成功した経験から、睡眠を専門的に研究。
科学でわかるねむりの環境・空間ラボ主宰。著書に『やすみかたの教科書』(主婦の友社)、『疲れがとれて朝シャキーンと起きる方法』(セブン&アイ出版)、『正しい眠り方』(WAVE出版)など。