30代でも1%の女性が閉経するってホント!? 早期閉経を防ぐ方法は?

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まだ若いうちに閉経にいたる「早期閉経」。将来の妊娠を意識していると、なんとなく耳にすることもあるワードでは? でも、自分の閉経がいつかなんて、自分じゃわからないし……。早期閉経はなぜ起きるのか、誰にでも起こりえるのか、そうならないための自衛策があればぜひ知りたいところ。婦人科の船曳美也子医師に聞きました。

―早期閉経に気づくきっかけでもっとも多いのは?

早発閉経と診断される方が初診で来院されるときの症状の多くは、生理不順、無月経、挙児希望(こどもがほしい)です。

月経不順で来院される場合は、もともと不順だったのが、2〜3カ月以上の無月経になったため来院する場合が多いようです。挙児希望の場合は、生理周期が不定で排卵時期がわからないため来院されます。

統計によると、閉経が何歳であれ、閉経の9年前くらいから生理周期の変動がみられ、生理周期が短くなります。閉経の1年くらい前から長くなり、やがて閉経にいたると言われています。

生理周期は25〜38日が正常とされています。24日周期より早いと、月に2回生理がきますし、39日以上ですと、1〜2カ月生理がこないことになります。生理異常の方のうち早発閉経が疑われるのは、5〜10%程度で、9割以上はストレスやダイエット、肥満などが原因のものです。ただ、ホルモン検査をすることでしか、その判断はできません。生理異常は放置せず、まず婦人科を受診されることがのぞましいでしょう。

―早期閉経には誰でもなりえるもの?

頻度は意外と多くて、30代で1%、20代でも0.1%の方にみられます。また、遺伝するのではなく、誰にでも起こりえます。

のぼせ、膣の渇き、イライラ、寝汗、睡眠障害といった女性ホルモン欠乏症状が出ます。一般的には、40歳未満で卵巣の働きが止まることを「早発卵巣不全」または「早発閉経」と呼びます。早発閉経になっているかどうかは、血液中の女性ホルモン(E2)と卵巣刺激ホルモン(FSH)で判断します。卵胞が育たないので、女性ホルモン値が低く、そのため、卵巣刺激ホルモン(FSH)が高値になります。

―早期閉経にならないために、自衛する手段は?

残念ながら、医学の力によって早期閉経を予防して早期閉経しないカラダになる、というのは難しいです。早発閉経の原因が特定できるのは10%程度で、90%は原因不明です。原因としては、自己免疫障害、遺伝的疾患、抗ガン剤の使用などがあります。

しかし、妊娠を希望しない場合でも、骨量の低下や動脈硬化の原因になるので、女性ホルモン補充療法を行います。生理不順があれば放置せず婦人科を受診して、医師に相談してください。

(聞き手:小池直穂)