先月初め、妻ビアンカ・センソリや元妻のキム・カーダシアン一家をスパイするように命じたとして元スタッフから提訴されたカニエ・ウェスト。新たに他の元スタッフから差別や劣悪な労働環境、賃金の未払いで訴えられたことが明らかになった。訴状に書かれた、元スタッフの驚きの体験が注目を集めている。

新聞「ニューヨークポスト」が入手した書類によると、カニエを訴えたのは2022年10月にカニエにプロジェクトマネージャーとして雇われた男性。カニエのもとで働き始めてから約ひと月経った頃、「仕事の会議をする」からと高級ホテル、ビバリーヒルズ・ウォルドーフ・アストリアに来るように指示されたという。男性がカニエのスイートに到着すると「カニエは息が上がっていて、シャツも着ていなかった」という。訴状には「男性はカニエのパンツのボタンが外れ、トップレスのビアンカが一緒にいるのを見て驚愕した。彼女はかろうじて両手で胸を隠していた」。男性は「2人がその直前までセックスをしていたのは明らかだった」と主張している。

「不快感に圧倒された」という男性はカニエに「後で戻ってくる」と言って、その場を離れようとした。しかしカニエは部屋に入るように命令。男性はカニエを怒らせるのが怖くて従った。ビアンカは隣接するベッドルームに移っていたが、ドアは開けっぱなし。そのためビアンカの裸を見ることになったと男性は言っている。

その後事態はさらにエスカレート。カニエは男性と話している間に何も言わずに「ビアンカのいる部屋に飛び込んで行った」という。「その数秒後、その部屋から大きなうめき声と手で体を叩く音が聞こえてきた」。男性はカニエが会議を突如中断し、ビアンカとセックスし始めたと主張している。ことを終えるとカニエはナチスのシンボルとして知られる鉤十字の書かれたTシャツを着て戻ってきた。カニエは男性に「俺のシャツが嫌いか?」と質問、さらに男性に同意を求めることなく携帯電話に入っている元妻キム・カーダシアンのヌード写真を見せてきたとも。

しかもこれは一度だけでは終わらなかった。男性は同じ週にもう一度同じ目にあったと言い、これらの行為によって「自分が侵害され、人間性を奪われたと感じた」と主張している。またユダヤ系に対する差別発言や陰謀論の主張は「日常的にあった」とも。

ちなみに男性は時給125ドル(約2万円)の契約で雇用され、週に70時間働いていたが「給料はまったくもらっていない」という。カニエはその後自分の学校、ドンダアカデミーを設立するが、男性は「許可を取っていないのに学校を立てろと命令されて」辞職を決意、カニエの元を去った。もはや訴訟まみれのカニエ。男性の主張にどう反論するのか注目が集まっている。