「この人とは付き合えない」条件も性格もいいのに、恋愛対象から外される男の特徴
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
-あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?
誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。
さて、今週の質問【Q】は?
▶前回:彼氏いない歴2年、33歳女。アプリで出会った年収1,200万の男から、半年でプロポーズされた理由
手に入る直前まで、いったはずだった。
彩と出会って、もう3年になる。最初は全然相手にされていなかったが、彩が彼氏と別れ、僕にチャンスが巡ってきた。
「本当に?私も、聡志さんのこと好きだよ」
この言葉で、僕は両思いを確信していた。
しかしこの言葉を交わして1ヶ月。週に一度くらい会っているけど、まったく関係が進まない。
― あれ?これって、付き合ってるんじゃないの…?
今年で40歳になる僕。バツイチなので結婚願望はあまりないけれど、彩が「結婚したい」と言っていたので、結婚も視野に入れるつもりだった。
しかし彩の態度は曖昧でよくわからない。
彩は、僕のことをどう思っているのだろうか。そしてなぜ、関係が進まないのだろうか…。
Q1:女が定期的に、男に会っていた理由は?
彩と出会ったのは、ちょうど3年前。最初に会った時、あまりにも僕のタイプど真ん中だったので衝撃を受けた。
すらっとした長い手足に、小さい顔が映えるショートヘア。健康的な雰囲気と笑顔が可愛くて、ほぼ僕の一目惚れだった。
しかし、当時の彩には彼氏がいた。
人のモノを奪ってまでどうこうしようという考えは、僕にはない。だから一方的な僕の淡い片思いで終わっていた。
しかし友達としての関係は続き、半年に一度くらいは食事に行く仲だった。
「彩ちゃんに、彼氏がいなかったらよかったのにな…」
その間にも、さり気なくアピールはしていた。
「え〜。聡志さんってそういうこと言うんだ。意外。でも、今日もどうせ一軒目でさらっと帰るんでしょ?」
「もちろん。眠くなっちゃうし」
「まだ若いのに、おじいちゃんみたいなこと言わないでよ(笑)」
しかし毎回、こんな感じで軽くあしらわれていた。
ただ、最近急に状況が変わった。彩が彼氏と別れたらしく、彼女のほうから「ご飯行かない?」と連絡が来たのだ。
「聞いて!!遂に別れちゃったよ〜」
この日、彩は序盤から饒舌だった。居酒屋で、僕はうんうんと頷きながら彼女の話を聞く。
「なんで別れたの?」
さりげなく聞いてみたけれど、内心は嬉しかった。
「方向性の違い?価値観の違いというのかな…。最後は、お互い『結婚はできないね』となり」
「彩ちゃんって結婚願望とかあるの?」
「あるよ!今年で35歳だし。聡志さんは?」
「僕はどちらでも?バツイチだし、相手に合わせるかな」
僕は、10年ほど前に離婚をしている。子どもはいないけれど、一度経験しているので結婚はしてもしなくてもよい。
「そっか…。聡志さん、今彼女は?」
急に聞かれて、僕は少し動揺する。この3年、彼女はいない。
「いないよ。彩ちゃんと出会った時からずっといない」
「え!?マジで?なんで?」
「なんでと言われても…」
ひとりが楽だし、何がなんでも彼女が欲しいという気持ちもない。もちろん、「誰かいてくれたらいいな」とは思うけれど、そこまで必死に探していない自分もいる。
「もう40過ぎたし、出会いもないからね」
「そうなんだ…私も35歳だから焦らないとな」
僕は最近、飲みに行くのも面倒なのでかなり出不精になっているけれど、女性もそういうものなのだろうか。
「彩ちゃんはモテるでしょ」
「どうだろう。まぁモテないことはないけど…」
明るくて気も使えて、可愛い彩がモテないはずがない。
「最初に会った時、聡志さんと付き合ってたら良かったのかな」
酔ってきたのか、帰り際に彩がそんな嬉しいことを言ってきた。でも僕はもう大人だ。こんな言葉に、惑わされはしない。
「彩ちゃん、酔ってるでしょ?今日は帰ろうか」
こうして、店を出てタクシーを拾うために大通りまで歩こうとしたその時だった。彩が急に、僕に腕を絡めてきた。
「今日も楽しかった〜!聡志さん、またご飯行こうよ」
「もちろんだよ」
― あれ?これって…かなりチャンスってことだよな?
僕の中で、期待値は上がる一方だった。
Q2:女が男に対して感情が変わった理由は?
そして次のデートで、僕の思いが勘違いではないことを確信する。
この日、予約してあった焼き肉店へ着いたときから、彩のテンションは高かった。
実際に店に入っても、彩は嬉しそうにしている。
「ここのお店、来てみたかったんだ〜♡」
「彩ちゃん初めて?」
「うん、初めて!楽しみだな〜」
僕たちは、まずビールで乾杯をする。
「聡志さんってさ、なんで彼女作らないの?」
この前と同じ質問をされたので、僕も真剣に答える。
「たぶんだけど、ひとり暮らしも長くなってきたし、他人のペースに合わせるのが苦手なのかも」
「そっか…。自分のペースがあるもんね。聡志さんは、夜とか何をしているの?」
特に何もしていない。たぶん、普通の過ごし方だ。
「家帰って、ご飯食べて。ネトフリとかテレビ見て、お風呂入って寝る…って感じかな」
「すごい平和だね。飲みに行かないの?」
「最近面倒で」
「そうなんだ」
目の前で、肉がいい音を立てて焼けている。僕たちはそのジューシーな音に、しばし会話を忘れて聞き入る。
しばらく無言が続いた後、彩とは適当な世間話になった。
「聡志さんって、面白いよね。IT企業でしっかり稼いでいるし、優しくて浮気とかしなさそうなのに」
「ね〜。なんで彼女いないんだろう」
「やっぱり、優しすぎるんじゃない?」
「そうなのかな」
そんな会話をして、この日の焼肉は終わった。しかし、今日は決めていたことがある。だから店を出て、僕は思い切って彩に伝えてみた。
「彩ちゃん。俺、彩ちゃんのこと好きだよ」
すると、予想外の答えが返ってきた。
「本当に?私も、聡志さんのこと好きだよ」
「マジで?」
これは両思いということでいいのだろうか。ということはこのまま交際?そんなことを考えていたけれど、彩はスマホで時間をチェックするとそそくさとどこかへ行こうとしている。
「ごめん!この後友達の誕生日会があって…。この話の続き、また今度でもいい?」
「もちろん。じゃあ気をつけてね〜」
こうしてこの日は解散となった。
この後何度か会ったものの、「付き合う」とかの話は一切出てこないし、無かったことのようになっている。
そして気がつけば、結局友達ゾーンから抜けていない僕。
― 彩はどうしたいんだろう…?
女心が読めず、自分でもまだしばらく独身であることを確信している。
▶前回:彼氏いない歴2年、33歳女。アプリで出会った年収1,200万の男から、半年でプロポーズされた理由
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT:6月2日 日曜更新予定
女から見た男との関係値は?