スーパーに並ぶちょっと高級そうな食品や輸入雑貨店に並ぶオシャレなパッケージの海外食材……。興味はあるけれど、「どうやって食べればいいかわからない」「最後まで使い切れるか心配」とひそかに思っている人は少なくないのでは? 食文化研究家のスギアカツキさんに、誰でも気軽に楽しめる取り入れ方をご紹介いただきます。

みなさんは、今使ってみたくて気になっている調味料はありますか? 日本は「調味料天国」とも言えるほど、魅力的な新商品が続々登場しています。その中でも人気に火が付く条件は、使ってみたくなる楽しさや新しい発見、確かなおいしさに満ちていることだと私は考えています。

そこで今回は、お店や通販サイトで大好評! メディアやSNSで大人気になっている調味料のうち、私が心からオススメできる最新調味料を3つ厳選してご紹介したいと思います。

しょうゆがサクサク!? 食感を味わうしょうゆ調味料

サクサクしょうゆアーモンド、サクサクしょうゆアーモンド(トリュフ風味)(キッコーマンこころダイニング)

はじめにご紹介するのは、新感覚のしょうゆ「サクサクしょうゆアーモンド」。キッコーマンが作る、しょうゆベースのトッピング調味料です。しょうゆを新しい食べ方で、おいしく食べてほしいという想いから生まれたそう。ポイントになるのは、凍結乾燥させたフリーズドライしょうゆ。これにローストアーモンド、フライドガーリック、フライドオニオンをブレンドしてなたね油に漬けた瓶詰スタイルになっています。

見た目からはしょうゆ系統の調味料であるとは想像もつきませんが、食べてみるといつもの和の旨味をしみじみ実感。かみしめながら味わうことで、ほっとするような安心感がおいしさと共にやってきます。存在感のある形状や食感の新しさは、心に強く刻まれる体験です。

使い方は様々で、たまごかけごはんや、サンドイッチ、とうふ、ゆでた野菜、肉や魚のソースなど、どんなシーンでも万能。しょうゆベースですから、これ以上の説明は必要ないと思います。

私にとっての醍醐味は、牛ステーキにたっぷり乗せて味わう食べ方です。マヨネーズに合わせて作るサクサクしょうゆマヨは、フライや野菜スティックに新感覚をもたらしてくれます。

レアに焼いた牛ステーキにたっぷりかければ、至福の一皿に。

紅生姜が液体に!? ドンキの鍋やしゃぶしゃぶにも合う新感覚調味料

かける紅生姜(ドン・キホーテ 情熱価格)

続いては、度肝を抜かれるような新しい調味料としてメディアでも取材が殺到している、ドン・キホーテの情熱価格(PB商品)「かける紅生姜」です。紅生姜と言えば牛丼や焼きそばについてくる存在として定番ですが、ドレッシングとしての立ち位置は、過去に見たことがありません。

これは紅生姜を細かく刻んで、酢や砂糖と合わせて作られる調味料なのですが、ドンキでヒット商品となっていた「紅生姜せん」をヒントにして開発された肝いりアイテム。なんと、ポテトサラダやバニラアイスとも相性がいいのだとか。

そう言われると早速食べてみたくなるもので、個人的にはポテトサラダには好感を抱きました。そして私がハマった活用方法は、しゃぶしゃぶ。豚バラ肉をさっと湯がいて、かける紅生姜をたっぷり垂らすだけのシンプル料理なのですが、言葉を失うほどの感動がありました。ポン酢、ゴマダレに続く“第三のつけダレ”としてお試しいただきたい、話題と実力を両方兼ね備えた大ホームランな調味料です。

冬は温かいしゃぶしゃぶで味わうのがおすすめです

確かに謎! カルディから火がついた超人気ドレッシング

インドカレー屋さんの謎ドレッシング(理研ビタミン)

最後は、ネーミング力に圧倒されるオレンジ色のドレッシング「インドカレー屋さんの謎ドレッシング」です。今年の2月に1Lの業務用で発売され、家庭用サイズ(190ml)をカルディで先行販売したところ、SNSで話題に。累計5万本を突破する大反響となり、全国販売に広がりました。

開発エピソードのキーワードは、「共感」。「インドカレー店で出てくるサラダのドレッシングっておいしいけれど、どこのスーパーにも売っていないな」と常々感じていたという開発担当者が、同じように思っている人が社内に多くいることに気づいたことで、商品化を実現させたそう。「皆様の脳内にはあるけど、名もなきあの味。」を具現化した商品なのです。

味の決め手は、フレッシュ感にこだわったにんじんや玉ねぎのすりおろし。野菜の甘味で小さな子どもにも好評だそうです。我が家ではカレーと一緒に味わうサラダをおいしく彩る必需品となりました。海老やタコを乗せた海鮮サラダにもよく合います。

葉野菜、アボカド、ミニトマト、タコを乗せたボリュームサラダ。このドレッシングをかけるだけで、子どもはモリモリ食べてくれます

本日の美食・成り言葉
噂を呼ぶ調味料に理由あり。食の好奇心を満たしながら、新しい味を楽しもう。

いつもウートピをご愛読くださり、ありがとうございます。スギアカツキさんの連載「美食は一日にして成る。」は10月4日の更新をもって終了いたします。これまでご愛読、応援してくださり、ありがとうございました。