“女の子の人生を応援する“をブランドパーパスに掲げるインナーウエアブランド「ウンナナクール(une nana cool)」。同ブランドを代表するノンワイヤーブラ「364(サンロクヨン)」のメインビジュアルモデルに安達祐実さんが起用され、2023年9月に「364」の新ビジュアルが公開されました。

モデル就任を記念して、安達さんに大人世代がラクに生きるためのコツについて話を聞きました。

大人世代って、いろいろ自由になりたい時期

--安達さんが「364」のビジュアルモデルを務めるのは今回で3回目です。撮影はいかがでしたか?

安達祐実さん(以下、安達):順調でした。今回はアートディレクターを務める千原徹也さんが写真撮影もしてくださったので、気取らないナチュラルな雰囲気がよく出ていると思います。「364」の「“特別な日”以外、364日 いつもの私に」というコンセプトに合った、面白いビジュアルに仕上がりました。

公開されたビジュアル

--ノスタルジックで、不思議な感じもあって素敵なお写真です。

安達:若い時って、締めつけ感のある下着や、ハイヒールなどちょっと我慢することも多くありますよね。私もそうだったのですが、年齢を重ねるごとに、不要なものは手放してラクなものを求めるようになってきています。アンダーウェアもそのひとつ。「364」はつけていてすごくラクで、苦しいと感じにくいです。

--ノンワイヤーブラはサポート力が不安というイメージもあります。

安達:ラクだけだと、将来のボディーラインも気になりますよね。「364」シリーズはしっかり支えてくれて、ここちよさと機能性の両方を兼ね備えているんですよ。私たちの世代にもフィットすると思うので、幅広い世代の選択肢になってほしいです。

--ラクって大人世代のキーワードのひとつだと思います。型にハマって安心していたい気持ちもありつつ、解放されて自由にラクに生きることに憧れるというか。

安達:そういう心境の変化ってありますよね。子どもの頃とか若い頃は、大人の女性に対して「なぜゆるやかなファッションになっていくのだろう」と思うこともあったのですが、あの世代の考えがわかるようになってきました。気持ちの面でも、ファッションのことでも縛られたくないというか。いろんなところで自由になりたくなるタイミングなのだと思います。

正直、40代は楽しいですか?

--自由になりたいタイミング。ズバリ聞いてみたいのですが、安達さんの40代は楽しいですか?

安達:楽しいですよ! 30代後半も楽しくなってきたと感じていましたが、40代に入ってからのほうがもっと楽しいです。40代というのがそうなのか、ある程度年齢を重ねて、たまたまそういうフェーズに入ったのかはわからないのですが……。職業を変えたわけでもないのに「第2の人生、始まった!」というワクワクするような気持ちでいます。

--先ほどおっしゃっていた、ラクを選べるようになったことも大きいのでしょうか。

安達:そうですね。お仕事も含めて、いろいろなことを選べるようになって、自分に必要なものがわかってきました。たとえば、人付き合いで無理をしないとか。自分にとって心地いいものを周りに置いて、心地よく過ごせる人と一緒にいる。そういうことができるようになりました。

--「未来の自分のために今は耐えよう」というような感じで、無理や我慢をしていたこともありますか?

安達:以前は「ちゃんとしなきゃ」とか「しっかりしなきゃ」って気持ちが今よりも強くて、“ちゃんとした大人”に思われたくてつい背伸びしちゃうとかありました。だけど今は「これが自分だから、これでいっか」と、自分を許せる範囲が広がったように思います。

自分の幸せを願うことに罪悪感を持たないで

--「許せる」っていいですね。まだちょっと許せないというか、人生のレールの上をうまく走れていないような気がして不安な気持ちを抱える女性たちに向けて、最後に安達さんからメッセージをお願いします。

安達:若い頃に思い描いていた“大人”になれなくて落ち込んでしまう日が私にもありました。“まっとうな人間”であることを守ろうと頑張るのに、なりきれていないのではないかと不安になった日が何度もあります。

幸せになりたいと思っても、自分の幸せが誰かのそれとイコールにならない場面もあって、「自分は自分の幸せを望みながら生きてはいけないんだ」と罪悪感に似た思いを抱えるようなことも……。だけど、あるとき考え方を変えました。

人に迷惑をかけてしまうとか、嫌な思いをさせるのでなければ、自分の幸せを望むことに罪悪感は必要ないと。もし、レールから外れて違う道を行ったとしても、どちらが自分にとって豊かなのかはわかりませんよね。型通りの人生ではなかったとしても、今が幸せなら全てOKだと思います。だから、あまり思い悩まず生きてほしいです。

--リラックスして、ラクな気持ちで。

安達:そうそう。すごく頑張らなければいけないことも時にはあるけれど、その状態をずっと続けるのではなく、できればハッピーに、楽チンな気持ちで。自分なりのここちよさを見つけていくのがいいのかなと思います。

(取材・文:安次富陽子、撮影:宇高尚弘)