完成!

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ナイフを入れた瞬間、まるで小籠包を割ったときのように肉汁があふれ出る。「こんなハンバーグが世の中にあったのか」と蒙を啓かれる人も多いかと思う。
それが「ミート矢澤」(五反田)の、唯一無二のハンバーグだ。

レシピを写真で確認!フォトギャラリーに沿って作ってみよう

その秘密は店内でひくサーロイン、フィレ、もも肉、うで肉、スネ肉、ネックなどの国産黒毛和牛にある。けれど、最高級の牛肉さえあれば、必ずしも肉汁が流れ出るハンバーグになるわけではない、とミート矢澤の総料理長、福島亮さんは力説する。

冷やした牛肉をミンチにし、素早く手でこねる(冷やす理由は後述)。それにより肉汁を閉じめることができるのだそうだ。

そもそもハンバーグは家庭の味だ。であれば、ミート矢澤の足元にも及ばないかもしれないが、家庭でもそこそこ旨いハンバーグが作れるのではないか。
そう思い、福島シェフに美味しいハンバーグのレシピを教えてもらうことにした。

福島シェフこそが身近な家庭料理を、上質な西洋料理に昇華させた張本人。

もちろん、最上級の国産黒毛和牛を用意すれば、美味しいハンバーグになる可能性が高い。けれど、今回はスーパーなどで手に入る牛肉で、思わず笑みがこぼれるジューシーなハンバーグを作るコツを、福島シェフに伝授してもらうことにした。

「国産牛でも、輸入物ものでも一工夫すれば、肉汁があふれ出る、美味しいハンバーグを作ることができます」と、福島シェフは請け負ってくれた。

その際、ポイントがふたつある、と福島シェフはいう。

「肉売り場で牛脂を1個もらってきてください。それともうひとつ、氷を1個用意します」

牛脂と牛ひき肉以外は、どこの家の台所にもある食材で、レストラン顔負けのハンバーグが自宅でも作れると福島シェフは豪語する。まずは福島シェフのレシピをご覧あれ。

【材料】(4人前)
牛ひき肉……500g
牛脂……1個
生パン粉……30g
牛乳……80cc
全卵……1個
塩……ひとつまみ
ブラックペッパー……少々
ナツメグ……少々
玉ネギ……適量
バター……適量
氷……1個

*時間短縮のため、福島シェフは炒めた玉ネギを用意した。家庭で作る場合、玉ネギがしんなりとして軽く色が付くまでバターで炒める。

(1)ボウルに肉と氷以外の材料を入れ、全体が均等に混ざるように手でしっかりとこねる。

(2)その中に牛ひき肉、混ざりやすいように細かく切った牛脂、氷を入れて、こねる。肉と牛脂がよくなじむように、牛脂を手でつぶしながら混ぜる。

「こねる際、手の温度で牛肉の脂が溶けてしまいます。そのため店ではしっかりと冷やした肉をミンチにし、タネを作ります。店では一度に大量のひき肉を使いますが、家庭の場合、量が少ないので氷を1個入れてください。氷が溶けるまでの間、しっかりとこねるのがポイントです(3)」

(4)タネができたら4つに分ける。そのひとつを手に取り、左右の手で強く投げ合い、タネに含まれる空気を抜く。これをやや薄い小判型にし、中心を凹ませる。

(5)中火で熱したフライパン(油は不要)にタネを置く。片面に焼き色がついたら、ひっくり返す。

(6)弱火にし、形を整えた後、蓋をして蒸し焼きにする。

(7)焼きあがると徐々に肉が膨らんでくる。爪楊枝を指し、透明な肉汁が出てきたら出来上がり。ハンバーグを皿に移す。

「氷を入れると肉の水分量が増えます。その水分が水蒸気となり、肉を内側から押し上げることで肉が膨らむと考えられます」

氷のおかげなのか、ぺっちゃんこだったタネが、蓋にくっつくぐらい膨れた。

(8)ハンバーグを焼いたフライパンでソースを作る。赤ワインを入れ、アルコールを飛ばす。マスタード、中濃ソース、ケチャップ、醤油を入れ、濃度が出るまで弱火で煮詰める。それぞれの量はお好みで。

ソースをハンバーグにかければ完成。ナイフを入れると、肉汁が流れ出した。

「今回使った肉は、もちろんミート矢澤の肉ではありません(笑)。僕がスーパーで買ってきた100g/300円程度の国産和牛のひき肉です」

けっして高級な肉ではないが、牛脂を1個入れることで、肉汁があふれるハンバーグに変身する。ハンバーグもソースも福島シェフが作ったから旨いのかもしれないが、100g/300円ほどの国産和牛でもいつものハンバーグよりも数段美味しい。

でも、「もっと簡単に美味しいハンバーグが食べたい」という忙しい人には、ミート矢澤謹製の「最高級黒毛和牛100%フレッシュハンバーグ」(1個160g、1,200円+税)もある。

冷凍で届くので、冷蔵庫で解凍するか、流水で解凍したものを上記と同じ方法で焼くだけ。たったそれだけで、ミート矢澤のおいしいハンバーグを、家庭ですぐに食べられる。

ソースもミート矢澤で一番人気のソース付き。これを湯せん後、ハンバーグにかける。あるいは、ハンバーグを焼いたフライパンにソースを入れ、肉汁とからめながら温めたものをかける。焼き方さえ失敗しなければ、肉汁あふれるハンバーグにありつけるはずだ。

「焼くのさえ面倒だ」という人のために、福島シェフが3年の歳月をかけて開発した「黒毛和牛100%グリルドハンバーグ」(1個140g、1,500円+税)がこのほど完成した。焼き上げてから、3日間煮込んだデミグラスソースをからめたレトルトのハンバーグだ。

袋のまま15分湯煎し、鍋から取り出す。1分間休ませ、旨みを肉全体に回したら完成。袋から皿に移した瞬間、自宅がミート矢澤の店内に変身する。3月1日発売。乞うご期待。

最高級黒毛和牛100%フレッシュハンバーグも、黒毛和牛100%グリルドハンバーグも、共に極肉.com(ゴクニクドットコム)で購入できる。また、ミート矢澤の店内でも販売する。この世の幸せを、思う存分自宅で味わってください。

【ミート矢澤】
東京都品川区西五反田2-15-13ニューハイツ西五反田
電03-5436-2914
営業 11時〜15時(LO14時)、17時〜23時半(LO22時半)
土日祝11時〜16時、16時〜23時半(LO22時半)
無休

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