女性が好きな体位No.1「正常位」の歴史と世界の四十八手【恋占ニュース】

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周りには…いえ、彼氏にさえ大きな声では言えないけれど、女性なら誰でも
「実はこの体位が好き」
ってのがあるんじゃないでしょうか?

LCコスメティックのアンケート(2012年)によると、4割強の女性が「正常位」と答えたのだとか。
肉体的な快感はもちろんのこと、お互いの顔が見える安心感や密着感など、『心の結びつき』を実感できる、というのがその主な理由。
この辺り、「わかるー!」と思う女性は多いのでは?

ところで、動物たちはほぼ後背位(いわゆるバック)で交尾するのに対し、正常位をするのって、人間を含めてごく一部の生物のみなんだそうです。
じゃあ、いつ頃から人間は正常位をするようになったのでしょうか?

どうやら、もともとは人間も後背位で交尾していたようなんですね。
現代でも、猛獣が出てくるようなジャングルに住む民族の間では、危険が迫った時すぐに逃げられるように、後背位が主流なんだそうです。
ところが、「文明」と「家」を得て、安全な場所での性行為が可能となった地域では、セックス=快楽、あるいは心のつながりとなって、行為そのものを楽しむための創意工夫が行われてきました。

例えば、古いところでは古代ローマの公衆浴場の遺跡にはロッカーのナンバーの代わりに男女の様々な体位が彫刻されており、壁画も何ともまぁエロティックなものばかり。びっくりするくらいアクロバティックな体位も描かれていたようですよ。
これには調査員たちも衝撃の連続だったとか。
その中でも、騎乗位やその変形のものが多かったことから、古代ローマでは騎乗位が主流だったのではないか、と見られています。

一方、インドで2000年以上前に書かれたカーマスートラという書物には、正常位を含め88種類もの体位が紹介されているのだそうです。
それだけじゃなくて、男女ともに性交時にすべきことが細かく指南されていて、いずれも「マグロじゃダメなのよ!」という強いメッセージが。
また、残されている絵画や彫刻などには対面座位が多く見られ、当時の基本的な体位だったようです。

そして我が国が世界に誇る体位集「四十八手」。
正常位はもちろんのこと、様々なバリエーションでユニークな体位が集められたもの。

他にも現代で言うエロ画像、「春画」も数多く残されており、局部が必要以上に大げさに描写されていたり、曲芸みたいな体位が描かれていたりと、エロさを通り越して面白いというか。

春画には正常位のものがほとんどない、と言われていますが、これは当時の人々が正常位をしなかったわけではなく、「どこまでもエロい画像を!」という人々のニーズゆえ。
女性の裸体や局部をありありと描写したような体位のものが好まれ、多く出回っただけのようです。
考えたら、正常位の絵なんてちょっと地味ですもんね。上から見たら男性のお尻しか見えないわけですし。

まぁ、他に楽しみが少なかったとはいえ…昔の人、どれだけセックスに対して興味と情熱を傾けていたんだ、とちょっと笑えてきます。

そんな開放的な性を律しようとしたのが、ヨーロッパで普及したキリスト教。
奔放すぎて乱れた風紀を正すべく、貞節・禁欲を良しとし、生殖目的以外の性行為を厳しく戒めたヨーロッパ人は、

「体位は正常位以外はダメ!」
「それ以外は悪魔の行為、奇形の元!」
「男性が女性を組み敷くのが正しいんだ!」

と、現代に生きる我々には訳のわからない理屈で、神の名のもと世界中に正常位を世に広めていったのでした。
つまり、キリスト教の伝来は、正常位=スタンダード、という概念がその国にもたらされた歴史とも言えるのだそう。
それゆえ、現在でも英語圏では正常位のことを「ミッショナリー・ポジション(宣教師の体位)」と言うらしいのです。

というわけで、正常位が正常かどうかは別として、対面・男性上位の体位はセックスのバリエーションの一つとして、昔からあった様子。
一説には、人類が二足歩行を始めた頃から存在している、という話もありますから、そう新しい話でもないようですね。

宗教上〜とか、モラルが〜なんてことでセックスの体位まで一つに指定されるとなると、やっぱり窮屈な気がしちゃいますが、正常位が女性に好まれるのは「裸のまま寄り添うことで感じるあたたかさ」だったり「見つめ合える安心感」。
単なる快楽だけじゃなくて、心のつながりを求めるのもまた、人間だから、女だから。
そしてそれは、今も昔も変わっていないのかもしれません。

(文=石村佐和子)

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