全部で4タイプ!覚えたい、上手なお世辞術「注目型の上司はニコニコしながらほめまくる」

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お世辞を言っている人をみるとドン引きしちゃうけれど、それで上司の評価が上がっているのをみると、やっぱりうらやましい! そこで、上手なお世辞の言い方を専門家に取材。人間を4タイプに分類することによって、人間関係を円滑にする方法を研究しているFREEex(フリックス)のミホコさんに教えてもらいました。

■効果的なお世辞は、タイプごとに異なる

――人間を分類する「4タイプ」とは何ですか?

「私たちは、人間には『ほめられるとうれしい(注目型)』『勝つとうれしい(司令型)』『できるのがうれしい(理想型)』『わかるのがうれしい(法則型)』、この4種類のタイプの人がいると考えています。

もちろん、すべての人間はこの4つの欲求を持っていますが、必ず偏りがあるのです。ですから、お世辞を言うときは、相手がどんなお世辞を喜ぶタイプなのかを正しく把握して、タイプによって使い分けることが大切です」

――各タイプについてもう少し具体的に教えてください。

「注目型は、『ほめられたり、好かれたり、頼られたりするのが一番嬉しい』タイプです。反対に、無視されることを最も恐がります。司令型は、『相手に勝ったり、相手を自分に従わせたりが一番嬉しい』タイプです。反対に、負けたり、いいように使われたりすることが大嫌いです。

法則型は『なぜなのかわかることが嬉しい』タイプです。自分の都合のよいことであろうと、理由がわからないことは安心できず大嫌いです。理想型は、『さまざまなことが自分の思い描く通りにできるようになることが嬉しい』タイプです。反対に思う通りにできないことが最もつらく悔しいことになります」

――それぞれのタイプに合ったお世辞を言うことが大切なのですね。

「はい。注目型の上司には、とにかく愛想よくニコニコと話しかけることが肝心。何でもいいのでほめまくります。本人は、『自分ほどステキな存在はない!』と考えているので、基本、ほめればOKです。

司令型の上司は、スペックをほめるのが早道です。同期で一番早い出世とか、3カ国語がペラペラとか、○○大学卒業とか。

法則型の上司には、適切なマネージメントに対し、感謝や尊敬の気持ちを具体的に伝えることが効果的です。『仕事の内容や裁量範囲に関する指示が明確で、おちついて取り組める』といったカンジ。

そして、理想型の上司には必ず、仕事の理想的なやりかた、部下の理想的ながんばりかた、といったイメージがあります。こういうお説教を、教えを乞うつもりで話をきき、共感することが、最も喜ばれます」

■こんなお世辞は、カチンとくる

――各タイプで避けたほうがよいほめ方はありますか?

「注目型の上司に、『この部分がすばらしい』と具体的に限定してほめるのはお勧めできません。じゃあ、ほかの部分はイマイチなのかと、けなされている気分になるかもしれません。司令型の上司には、センスがいいとか、あこがれるとか、感情的にほめても喜ばれません。お前の好き嫌いや評価などきいていないと、ムッとされる危険まであります。

法則型の上司に、感謝している、尊敬していると伝えても、まったく効果がありません。むしろ、何か頼みごとでもしたいのか、と、勘ぐられてしまいます。理想型の上司に、売上や実績などのスペックをほめても、あまり心に届きません。むしろ、こいつは本当に大切なものをわかっていないと軽蔑されるか、説教されてしまいます」

――なるほど。なんだか、思い当たる失敗がある気がします。あと、上司にお世辞を言ったことが原因で同僚に妬まれたことがあるのですが……。

「お世辞を妬む人は、下に優しく、上に強くありたいと思っている理想型です。妬まれないためには、言っている言葉がお世辞ではなく本気だと思ってもらうこと。そうすれば、バカにされても、妬まれる心配はありません。

ちなみに、注目型にとって、他人の機嫌をとるのは当たり前。司令型にとっては、お世辞で取り入れるならお安いものです。法則型は、『あいつはお世辞という能力で出世した』とわかれば納得します」

――自分や相手の4タイプは、どうやったらわかるのですか?

「お手軽なのは、判定テスト(http://goo.gl/UadnN)をしてみることです。身近な人の中で、典型的な各タイプをみつけ、そのつもりで観察するのも有効です」

お世辞が、ここまで理路整然と説明可能だとは思いませんでした。相手に喜んでもらえるほめ言葉がいえたら嬉しいですね。

取材協力:FREEex
http://blog.freeex.jp/archives/51346348.html
※参考:ブログ『岡田斗司夫なう』【index】4タイプ
http://goo.gl/UadnN

(文・OFFICE-SANGA 臼村さおり)