「簡単なことなのに、男はナゼこれができない!?」デート中に女の気持ちが冷める言動とは
今週のテーマは「『好き』と言われたはずなのに、女の気持ちが掴めない。本音は一体!?」という質問。さて、その答えとは?
▶【Q】はこちら:「何がダメだった?」32歳の経営者男が、29歳女との勝ち確定デートで負けたワケ
賑わう金曜の恵比寿駅。酔っ払っているサラリーマンや食事会帰りだと思われる男女のグループ。そしてキャッキャと騒ぐ、女性3人組…。
そんな人たちを横目に、私は半歩前を歩く岳の腕をぎゅっと掴んでしまった。
「私。岳くんのこと、好きだよ」
「…え、マジで?」
そう言いながらも、口が緩んでいる岳。その顔を見たら私は満足し、流れてきた空車のタクシーに乗り込んだ。
― 言えて良かった。
そう思いながら。
しかしこの後、私の岳に対する気持ちは急に変わっていく。「好き」と言っておきながら、何があったのか?
男性諸君には、ぜひ聞いてほしいことがある…。
A1:勘違いじゃない。最初から、いいなとは思っていた。
岳とは、2対2の食事会で出会ったのだが、その場に少し遅れて到着した私。
そんな私に、岳は最初から優しかった。
「初めまして、岳です」
「美久です。遅くなってすみません」
「まったく問題ないよー。何飲みますか?」
岳の前に座ることになった私は、乾杯を済ませた後、改めて彼をじっと見つめてみる。
左右の二重幅が違うけれど、整った顔立ちをしている岳。Tシャツを着ているせいか、体格もよくわかる。上腕二頭筋の感じからして、普段トレーニングもしているのだろう。
しかも話を聞くと、数年前に起業し、自分で会社を経営しているという。
「岳さんは自分で会社されているんですか?すごい」
「全然だよ。まだまだこれからだし」
しかも謙虚で、真面目そう…。嫌なところが何も見当たらなかった。
「岳さんすごいモテそう〜」
「そんなことないよ」
「カッコイイし、話も面白いし。どういう人がタイプなんですか?」
「何かに頑張っていて、素直な人、かな?」
「そうそう。例えば『ありがとう』とか『嬉しい』とかを言える人がいいなと」
「わかる。そういうのって大事だよね」
大きく頷きながら、私は次の一手を考える。条件が良いだけでなく、話も合いそうな岳。ここはなんとしてでも絡んでおきたい。
「美久ちゃんは?どういう人がタイプなの?」
「私は、尊敬できる人かな。岳さんみたいに、自分で色々とされている人とか…。すごく尊敬しちゃう♡」
待っている暇はない。しかも相手は、「自分から積極的に行く価値がある」と思える人だ。
だから私はこの食事会の翌日、早速岳をデートに誘ってみることにした。
― 美久:昨日はありがとうございました。今度、デートしたいです♡
すると岳からすぐに返事が来て、私たちの初デートはすぐに決行されることになる。
そしてここでも、私は結構自分から動いたと思う。
「岳さんは、今彼女いないの?」
「うん、いないよ」
「じゃあ第一候補に、私を入れておいて♡」
どんなに鈍感な人でも、ここまで言えばなんとなくは好意に気がつくはず。それに岳も満更でもなさそうだし、むしろ私の言葉を聞いて嬉しそうにしている。
― このまま頑張ろう♡
そう思っていた。しかしこの後の岳には、失望させられることばかりだった…。
A2:曖昧な関係期間が長すぎる。あと圧倒的な言葉不足
初デート以降、私はこまめに岳に連絡をしていた。そのおかげか、二度目のデートも、初デートの翌週という良い感じのペースでやってきた。
「焼き鳥が食べたい」という私のリクエストを汲んでくれ、『鳥佳』を予約してくれていた岳。
「ここ『鳥しき』系列でさ。一度来てみたくて」
しかしお店について語ってくれている岳を見ながら、私はふとした疑問が湧く。
「オシャレなお店とか、美味しいお店、よく知ってるよね〜。岳くんって、普段何してるの?毎晩飲み歩いているの?」
「そんなことないよ!でも会食が多いから、仕事して、飲みに行って…って感じではあるかな」
― 真面目そうな感じかと思っていたけれど…。もしかしたら、意外に遊んでる?
そう思ったので、普段飲んでいるエリアをとりあえず聞いてみる。
「いつもどの辺りで飲んでる?」
「美久ちゃん、家は恵比寿だったよね?恵比寿も多いよ!あとは西麻布、六本木あたりかな」
飲んでいるエリアは一緒だった。そうなれば、言うことは決まっている。
「例えばなんだけど、私もどこかで飲んでいて、会いたいときとか…。当日とかでも連絡してもいい?」
「うん、連絡してよ!待ってる」
この会話が成立した時点で、双方「当日の連絡大歓迎!」の承認は得られた…と私は思っていた。
しかし、岳の認識は違ったらしい。
「なんで岳くんは、彼女作らないの?」
「作らないわけじゃないんだけど…。独立してからずっと忙しくて、ようやくって感じかな」
恋バナもした。それだけでなく、デート中も自然派ワインと焼き鳥のマリアージュを楽しみながら、結構積極的に攻めていたと思う。
「美久ちゃんって、すごいマメだよね」
「それは特定の相手にだけだよ〜。どうでもいい人に対しては、冷たいから(笑)」
これは男女問わず一緒かもしれないけれど、どうでもいい相手には適当な態度を取ることもある。そんな人に時間を割くなんて、もったいないから。
しかしここまで言っても、岳はホワホワとしている。だから帰り際、私は焦れったくなり思わず口に出してしまった。
「私。岳くんのこと、好きだよ」
タクシーに乗り込んだ後、「これで何かが変わる」とこの時は思っていた…。
◆
しかし私が「好き」と言ったところで、何も状況は変わらなかった。
LINEのやり取りはするし、会うこともあるけれども、岳のほうから「会いたい」などの連絡は一切ない。
それに彼は、意外に飲み歩いており、私が「今何してる?会いたい」と連絡をすると、大概外にいると返事がくる。
「岳くんって、本当は遊び人?」
「え?なんで?そんなことないでしょ」
「だって、結構いつも外で飲んでるのに連絡くれないし」
「当日に突然連絡をするのは、軽んじているみたいで嫌だなと思って」
それは双方合意済みだったはず。
それなのに、連絡もあまりよこさず、しかも私の「好き」に対して何の返信もなければ態度で答えることもしていない岳。
― あれ?これってもしかして、無駄骨だった?
今年で29歳になる私に、残されている時間は少ない。
こちらが態度でちゃんと示しているのに、いつになっても行動をしてこない岳。
そんな男性に構っている暇は、ない。
何よりも「言葉にしなくてもわかってくれる」「察してくれる」と思っていることがアウトだ。
曖昧な関係や、ぼんやりとした言葉を選ぶ人が多い中。ハッキリと「好き」と言ってくれたり、わかりやすく言動で示してくれる男性はモテる。
仮に最初はナシだったとしても、心が動くこともある。
― 時間を無駄にしたくないし、次に行こう。
そう決めて、私はさっさと違う人を探すことにした。
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▶1話目はこちら:「この男、セコすぎ…!」デートの最後に男が破ってしまった、禁断の掟
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私って、何要員…?