サルマ・ハエック(Salma Hayek) photo : Getty Images

映画『フリーダ』製作時にハーヴェイ・ワインスタインからセクハラを受けていたことを明かしたサルマ・ハエック。ワインスタインが彼女の告発を否定した理由について語った。

昨年12月、新聞「ニューヨークタイムス」に寄稿しハーヴェイ・ワインスタインのセクハラを暴露したサルマ・ハエック。当時ワインスタインはこれに対して声明を発表。「サルマの申し立ては正確ではなく、目撃した人たちも異なる見解を持っている」と主張していた。ワインスタインのセクハラを告発した女優たちはサルマの他にも数多くいる。またワインスタインもセクハラ行為はしていないと一貫して否定しているけれど「証言が間違っている」と相手の非を主張したのはサルマに対してと、同じく「ニューヨークタイムス」で彼のセクハラを暴いたルピタ・ニョンゴに対してのみ。

この理由についてカンヌ国際映画祭でサルマが分析。「なぜならそれは私たちの評判を貶めるのは簡単だから。よくわかっていることよ。私たちの信用を傷つけられるということを期待して彼は有色人種の女性2人を攻撃したの」。

フランシス・アンリ・ピノー(François-Henri Pinault)、サルマ・ハエック(Salma Hayek)、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein) photo : Getty Images

ワインスタインが女性を力で支配していたことは数々のセクハラ行為で明らかになったけれど、人種的にも差別していることを指摘したサルマ。ジェンダーだけでなく人種とも絡まりあったハリウッドの格差構造。世界中でセクハラ撲滅運動が広がる中、その複雑さを改めて考えたい。

text: Yoko Nagasaka