今年のポスターと開発責任者である村田GR開発部長

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TOYOTA GAZOO Racingは、6月17日(土)〜18日(日)に行われる世界3大レースの一つ「ル・マン24時間レース」への参戦にあたり、5月19日都内にてメディア向けの参戦説明会を開催。その意気込みを語った。

【写真を見る】昨年は首位を走行するものの残り3分、ホームストレート上のピット前でマシンがストップ!中嶋はコクピットの中でうなだれた

昨年は首位を快走するものの、ゴールまで残り僅か3分、ドライバーの中嶋一貴から「I have no power」という悲鳴にも似た叫び声の無線と共に、マシンがピット前にストップ。ル・マンの長い歴史の中で、伝説に残る惜敗を期した。

あれから1年、365日、8760時間。トヨタは最先端のハイブリッド技術を搭載したレーシングマシンTS050 HYBRIDを投入。すでにWEC(世界耐久選手権)の第1戦シルバーストーン、第2戦スパ・フランコルシャンで優勝するなど、好成績を収めておりル・マン初制覇への期待が高まる。

発表会にて北澤GR統括部長は、「トヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎は生前、モータースポーツこそが車の改良をもたらす、それがファンの興味を沸かすのであるという言葉を残しています。我々は、その言葉の通り、私達は草の根レースから世界選手権まで戦っています。WECに関しては、昨年はとても悔しい思いをした。WECはトヨタのハイブリッド技術の進化と成長の場です。培われたハイブリッド技術はプリウスをはじめとする量産車にも活かされています。」

「私達は、もっと多くの人にモータースポーツに興味を持っていただき、レースを見て応援して欲しいと思っています。ル・マンを通じて、より多くの方々に、モータースポーツの楽しさ、私達の頑張りを見ていただきたいです」と、参戦する意義を話した。

開発を統括する村田GR開発部長は「俺達は、すべてやり切ったと言えるのか!! が、開発の合言葉だった。車全体が強い車になっていなかった。組み付けたメカニックの確認作業や部品の精度は足りていたのか? というだけでなく、自分たちのゴールが物を出荷して終わりではなく、ル・マンのゴールを先頭でチェッカーを受けるところまでを見届ける、という面が足りなかったと大反省した。」「今年の参戦マシンは、モノコックシャーシは基本的に昨年と変わっていないが、それ以外の部品は全て変えた。また今年のル・マンは(去年の2台体制から)3台へと台数を増やした。現在、計画通りに進行しているし、手応えもある。期待して欲しい」と静かに、それでいて確かな手応えを得た口調で語った。

ル・マン24時間レースの様子は、TOYOTA GAZOO Racingの公式サイトにて、6月17日(土)21時〜25時、6月18日(日)13時〜23時(予定)まで、スタートシーンやゴールシーンを含む計12時間のレース生中継と、オリジナル番組を無料配信。PCはもちろん、スマートフォンでも試聴可能だ。

「俺達は、すべてやり切ったと言えるのか!!」その結果を6月18日(日)、PCやスマホで見届けよう!【ウォーカープラス編集部】