頭皮に必要な栄養素!必須脂肪酸とは?

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人間の身体は食事から栄養を取り入れて生命活動を維持しています。
栄養素の中でも人間の身体を作るのに欠かせない栄養に、3大栄養素があります。
それは【タンパク質】【脂質】【炭水化物】の3つです。

髪は体内の栄養素によって生成され、生えてきます。つまり髪が生えるというのは、髪が生成され続けているということです。
体の栄養素は血液に含まれ、血管を通じて体の隅々に届けられます。髪も血管から頭皮に届いた栄養素で生成されます。そのため栄養不足や血行不良では健康な髪は生えてきません。髪の主な栄養素はタンパク質です。

そしてあまり知られていませんが、髪の健康を維持するために大切な栄養素がもう1つあります。
それが脂質の一種である【必須脂肪酸】です。

必須脂肪酸の1つ不飽和脂肪酸とは?

必須脂肪酸の1つ、【不飽和脂肪酸】は皮膚の外用薬に使われています

必須脂肪酸の一種である不飽和脂肪酸は以前までビタミンFと呼ばれていました。
不飽和脂肪酸は【リノール酸】【リノレン酸】【アラキドン酸】の総称です。
これらは体内で生成することは出来ないため、食物から摂取する以外に体内に取り入れる方法がありません。

不飽和脂肪酸は以前から皮膚疾患のための外用薬に使われており、また不飽和脂肪酸を多く含む馬油は古くから肌荒れや火傷に効く塗り薬として活用されてきました。
現在では医学的に不飽和脂肪酸は炎症を抑え、殺菌効果があることが証明されています。

不飽和脂肪酸の効果とは?

不飽和脂肪酸は、洗い流しすぎた皮脂のバリア効果を修復します。
頭皮から分泌される皮脂はその分泌量が多すぎると汚れとなって毛穴につまり、健康な髪の生成を阻害する要素になりえます。そのためシャンプーで洗い流すのですが、一方で頭皮の皮脂は頭皮をバリアして殺菌や乾燥などを防ぐ効果もあります。
つまり良好な頭皮環境を維持するためには適度な皮脂は必要なのです。
しかし現在ではシャンプーの洗浄力が強くなっているので、必要な皮脂まで洗い流してしまいがちです。これが頭皮環境を悪化させ、抜け毛などの原因になります。

不飽和脂肪酸は皮膚のバリア機能を高める効果や、乾燥による菌の繁殖を抑える効果があります。
そのため皮脂を洗い流しすぎる傾向がある現代人にとっては、頭皮環境を整えるために有効な栄養素になります。

不飽和脂肪酸は、魚に含まれる油や植物油(ナッツ類やオリーブオイル等)に豊富に含まれています。また、不飽和脂肪酸が含まれる馬油を配合したシャンプーも販売されています。

抜け毛が増えてきたり、頭皮の乾燥が気になったりする場合は、不飽和脂肪酸を意識して摂取し、頭皮環境の改善を目指してみてはいかがでしょうか。