大量にたまった「へそのごま」が臭い…実は“悪影響”の可能性あり!? 医師が「腹痛を起こさない」ケア方法も解説
へその中にたまっていることのある、黒っぽい汚れのようなもの。一般的に「へそのごま」と呼ばれていますが、放っておくとたまっていき、独特の悪臭を放つこともあります。ネット上でも「めっちゃでかいへそのごまが取れた」「へそのごまが臭すぎるんだけど」といった声があるようですが、一方で「へそのごまって取っていいんだっけ」「取ったらおなか痛くなるって聞いた」「おへそをいじるなって言われたことあるけど…」など、ケアに関して迷いやためらいの声も聞かれます。
eatLIFEクリニック(横浜市旭区)院長で内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんは、「不潔にし過ぎるのも要注意」だといいます。「へそのごま」が大量にたまった場合の悪影響や、ケアの注意点について、詳しく教えていただきました。
「必ず取り除かなければいけない」わけではないけれど…
いわゆる「へそのごま」と呼ばれているものの正体は、へその中にたまった皮膚からの皮脂や垢(あか)、ホコリなどです。においを嗅いだことがある人も多いと思いますが、独特の悪臭を発するのは細菌が繁殖するためです。
へその形状は人によってさまざまですが、へそがくぼんで中が見えにくい状態の人は汚れがたまりやすいので、へそのごまができやすいといえるでしょう。お風呂に入る習慣がないなど不潔にしている人も、たまりやすくなります。
ところで、へそのごまをケアをせず、たまり続けることによって「健康に何らかの悪影響があるのでは…」と気になったことがある人もいるかもしれません。
結論からいうと、へそのごまがたまっても体への悪影響はほとんどないため、必ず取り除かなければいけないというものではありません。ただ、大量にたまるなど、不潔にし過ぎていると悪臭を発したり、皮膚に癒着して炎症を起こしたりすることがあります。炎症を起こしている場合、いじると悪化するので、すぐに病院(皮膚科)を受診してください。
また、よく耳にする「へそのごまを取るとおなかが痛くなる」のは、事実といえます。へその下には脂肪や筋肉が少なく、内臓を支えている腹膜との距離が非常に近いです。そのため、へそに刺激を与えると腹膜が刺激され、おなかが痛くなることがあります。
では、へそのごまはどのようにケアするのが適切なのでしょうか。
へそのごまができないようにするには、普段から入浴時にへそを洗うように心がけることです。タオルや手で体を洗う流れで、そっとぬぐうように洗うとよいでしょう。
既にできたへそのごまは、気になるようであれば綿棒で優しく取り除いてください。いじり過ぎると腹痛の原因となるので、優しく扱いましょう。