東京it girlsの着回しリレー/No.68 甲斐麻利加

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今回の着回しリレーは、イギリスの名門大学に籍を置きつつ、フリーでモデル活動もこなす才色兼備なit girl、甲斐麻利加が担当! 「RAY BEAMS(レイ ビームス)」のニットワンピースを主役に、ヨーロッパ仕込みのシックで洗練された着回しを披露。ベーシックなワードローブを中心にしながら、ときに癖のあるヴィンテージを差し込んで、自分に合ったスタイルを作り上げていく彼女。地に足がついたファッションポリシーを、知られざるプロフィールやカバンの中身とともにリサーチ!

 




ヨーロッパでの生活が長いせいか、ワードローブは基本シックなものが多いという麻利加。「色もだいたい黒とかグレーで。くすんだ色のほうが着ていて落ち着くし、細身に見える気がするんですよね(笑)」。主役のニットワンピは、「アクネ」のスキニーをレイヤードしたり、シープスキンのライダースを肩掛けして、時代の空気に合った着方にアップデート。無彩色を中心にした渋めなカラーコンビネーションが、上級者ならではの品と貫禄を醸し出す。

着回しアイテム:ニットワンピース¥14,000/RAY BEAMS(ビームス ウィメン 渋谷) その他/モデル私物




「着たときの柔らかな肌触りもすごくいい」と麻利加も太鼓判を押す「RAY BEAMS(レイ ビームス)」のニットワンピは、両サイドに深いスリット入ったエッジィなデザイン。1枚で着るよりも、彼女のように細身のパンツやロングスカート、はたまたワイドパンツを合わせて、印象をガラリと一新させて。

着回しアイテム:ニットワンピース¥14,000/RAY BEAMS(ビームス ウィメン 渋谷) その他/モデル私物




続いて提案してくれたのは、シック路線を貫く彼女にしては少々意外な、トレンド要素を散りばめた最先端ルック。キーとなるのは遊びを効かせたレイヤード&ベルト使い。首から白いタートル、裾から「ザラ」のメタリックスカートを覗かせてIラインを強調し、ヴィンテージショップで買ったレザーの細ベルトでウエストをマーク。ハイウエストでスタイルアップ効果を狙いつつ、カゴバッグやファーサンダルなど癖のある小物をプラスして、オリジナリティな香りづけを。

着回しアイテム:ニットワンピース¥14,000/RAY BEAMS(ビームス ウィメン 渋谷) その他/モデル私物




「ラメのスカートは1枚だと目立ちすぎるので、裾やスリットからチラッと見せるくらいがちょうどいいんです」と麻利加。「ザラ」のファーサンダルで足元にヌケを演出したら、仕上げにカゴバックを大胆投入! 「コーデを少しハズしたいなってときにすごく使えるの。私はスカーフを巻いたりして自由にアレンジしています」

着回しアイテム:ニットワンピース¥14,000/RAY BEAMS(ビームス ウィメン 渋谷) その他/モデル私物




イギリスを拠点に暮らす彼女だけど、実はパリジェンヌのようなフレンチシックな着こなしも大好き。「シンプルな格好ばかりでも飽きてしまうので、たまにはベレー帽やスカーフでアプローチを変えてみたり。全体を同系色で揃えてしまえば、やりすぎた感じもなく品良くまとまります」。ニットワンピの下に重ねたのは、同じ丈感のシャツワンピ。白をアクセントカラーとして取り入れ着こなしにリズムをつけたら、「ジル サンダー ネイビー」のエンジニアブーツで辛口に引き締め。

着回しアイテム:ニットワンピース¥14,000/RAY BEAMS、中に着たシャツワンピース¥13,800/BEAMS BOY(ともにビームス ウィメン 渋谷)その他/モデル私物




ベレー帽とスカーフはどちらも古着で、都内のヴィンテージショップで見つけたそう。「東京にはヨーロッパにはない刺激的な古着屋がたくさんあって。友達に教えてもらってるうちに、私もすっかり魅力にハマってしまいました」。「ディオール」のスカーフはセーラー風に結び、マリンなムードに。

着回しアイテム:ニットワンピース¥14,000/RAY BEAMS、中に着たシャツワンピ¥13,800/BEAMS BOY(ともにビームス ウィメン 渋谷) その他/モデル私物




アカデミックな本に手書きの日記帳……。本当に必要なものだけを厳選し、バッグの中も簡潔にまとめたマリカ。「ジミー チュウの財布は彼からの誕生日プレゼント。元はカードケースだったものを、最近は財布として活用しています。手帳はモレスキンの「星の王子さま」シリーズ。日本語の練習という意味もこめて、その日感じたことを日記形式で綴っています。リーファは顔の凝りをほぐしてくれる必須アイテム。ミディアムサイズなので持ち運びも便利です。あと読書好きなので、外出するときは本も必ずバッグの中に。ジャンルレスに何でも読みますが、今日持ってきたのはドイツの社会心理学者、エイリッヒ・フロムの本。“愛”を哲学的な観点から分析した少し固い内容なんだけど、読み終わった後は恋愛観が変わったりしておもしろいですよ。日本語訳も出ていると思います」

すべて/モデル私物






麻利加は日本人の父とタイ人の母を持つハーフ。東京で生まれ、3歳のときから父親の仕事の都合で海外へ。インターナショナルスクールに通いながら、幅広い語学スキルと知識を身に付け、名門エジンバラ大学に入学。そして去年、カリキュラムの一貫で日本の大学に留学し、そのタイミングでモデルの仕事も受けるようになったという。表舞台で情報発信する傍ら、5カ国語を操る(!)マルチリンガルな才能をいかし、メディアで通訳のインターンも経験。将来は広告やマーケティングの分野で活躍したいと意欲を燃やす。「いろんな現場を見させてもらうなかで、やっぱり私は何かを企画したり、クリエイティブなことを発信するのが好きだと再認識して。もうすぐイギリスに帰ってしまうけど、卒業後はまた東京に戻ってきて、実際にスキルを積んでいきたいですね」


PHOTO : MUNEHIRO SAITO(S-14)  TEXT : YURI TANAKA  MODEL : MARIKA KAI