前回:「彼女と私、どっちも好きなの?」妻の質問に否定しない夫を置き去りにし、家を飛び出て…◆「私たち、友達になりません?仲良くなって助け合いましょ」そう言った長坂美里に大輝は眉をひそめた。話がしたいと訪ねてきた美里を受け入れることにした大輝の意図は、美里の狙いを確かめることで、少しでも京子を守れたらということにあった。京子を支えてタクシーに乗せたあの日に、美里とは目が合っている。あの一瞬でお互いを