水の飲み過ぎは危険!? 飲み続けて死に至る「水中毒」の怖い実態と予防法

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夏が近づき、水分補給が重要な時期になってきています。水を飲むことはダイエットにつながるし、体内の老廃物を尿として排出することで流行のデトックス(体内に溜まった毒物を排出させる)にもつながるといって、大量の水を飲む人がいます。しかしそこには「水中毒」の危険性も潜んでいるのです。

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水を飲むことがダイエットに効果的な理由はさまざまあります。まず水を適量摂取することで、血液がさらさらになり、血のめぐりが良くなります。血のめぐりが良くなるということは、代謝が上がるということ。その結果、基礎代謝(自然に消費されるカロリー)が増加し、体温が上昇しダイエット効果がみこめます。

ほかにも食物繊維が水分を含んで流れやすくなることで腸がきれいになり、便を排出しやすくなります。便秘はダイエットの敵ですから、これも効果的です。また体内の老廃物を汗として排出したり、尿として排出してくれるので、リンパ腺の流れも良くなり、デトックスにも効果的なのが水の適量摂取なのです。

水を飲むことはダイエットデトックスに有効と前述しました。しかしそれはあくまで、「適量摂取」の場合のみ、少ない場合は熱中症などにかかりやすくなる危険性があります。しかし意外に知られていないのが「過剰摂取」の場合。ダイエットしたいから……デトックスしたいから……と大量の水を人間が飲むともたらされる結果は、「死」です。

ここに一つの記事があります。「トイレに行かずにどれだけ水を飲めるか」、あるアメリカのラジオ番組が、看護師の注意も振り切り、水を挑戦者に飲ませ続けたところ、28歳の女性が水7リットルを飲んだところでリタイア、その日の午後に「水中毒」で死亡しました。

水を飲んで死亡?と思われた方も多いのではないでしょうか。しかし実際に死者がでているのです。まず、さきほど述べたダイエットに適切な水は、常温に近い水であり、冷蔵庫等で冷やした水の場合、細胞が活動低下してしまい逆に代謝が低下していまいます。

そして、たとえ常温であっても大量の水を飲み続けると、体重の70%と言われる水分割合が崩れてしまい、細胞が膨張していきます。その結果、身体がむくむようになり、血液中のナトリウムイオン濃度が低下します。このナトリウムイオン濃度というものは塩分濃度とほぼ同意義で、熱中症にかかった人が塩を与えられるように、低下するとするだけ以下の症状が現れてきます。

・軽度の疲労感を感じるようになる。
・頭痛や嘔吐の症状が出るようになる。
・気分が不安定になり、神経過敏や注意散漫になる。
・痙攣・昏睡の症状が出るようになる。
・呼吸困難に陥り、死に至る。

ここでスポーツドリンクを飲んで回復させようと思ってはいけません。スポーツドリンクのほとんどは水でできており、更に症状を悪化させてしまいます。対策は塩分と糖分の早急な補給が必要になります。

ではどうしたら水中毒をふせぐことができるのでしょうか。まず摂取量は1日1.5リットル〜2リットル程度に抑えましょう。また水は冷やさず常温で飲みましょう。また塩分・糖分を特に夏季は充分に摂取しましょう。トイレを我慢せずに尿として水を排泄することも重要な要素です。

いかがでしたでしょうか。水で死に至る水中毒の危機、たかが水だからと侮ることなく、適量で健康生活を送りましょう!。

出典 Wikipedia等