戦わずにお宝持って帰った勇者に魔王がブチ切れる


【漫画】本編を読む

漫画やアニメで、登場人物に迷いが生じたときに脳内に現れる「天使と悪魔」。天使と悪魔の言い争いを予想していたら、思いもかけぬ修羅場の真っ最中で――!?

津夏なつな(@tunatu727)さんは、漫画経験ゼロから「4コマ1000本ノック」と題し、X上で毎日オリジナルの4コマ漫画を投稿し人気を博すクリエイター。その作品の1つ「お取込み中」は、頭の中で囁く天使と悪魔という定番のシチュエーションのはずが、2コマ目で赤く染まった包丁を握る天使と、その傍らに横たわる悪魔という予想外の展開に発展するというものだ。

津夏さんの作品と合わせて、X上での反響もまとめた無料の電子書籍「4コマ1000本ノックベストセレクション〜みんなのコメント付き〜」にも収録される同作。読者からは「よりによって天使の方が刺すなんて」「エラい修羅場」「斜め上でぶち破る展開」と、展開へのツッコミやその後の想像などさまざまな声が寄せられた。ウォーカープラスでは津夏さんに、4コマの狙いや手ごたえ、反響での気づきを取材した。

■血まみれ天使の言い訳に、想像力が掻き立てられる!

「お取込み中」(01)


「お取込み中」(02)


「敵に大判焼きを送る」(01)


今作「お取込み中」は、4コマ漫画でよく見られる「天使と悪魔」をテーマにした作品だ。道端で100円玉を拾った男性の前に天使と悪魔が現れ、心の葛藤が繰り広げられる…と思いきや、現れたのは悪魔を刺殺し、返り血を浴びた天使。震えながらも冷静を装い「ご、ごめんなさい…今ちょっとそれどころでは…」と対応する姿に、「一体何が起きたのか」と読者の想像力は掻き立てられる。

作者の津夏なつなさんは「ベタなテーマでどれだけ多彩なパターンの4コマを描き出せるか挑戦していて、この作品もその一環です」と語る。多くの作品では天使と悪魔の対立から予想外の結末を迎えるが、今作は「そのオチの先を描いてみよう」という挑戦が見どころだ。「ここに至るまでにどんなドラマがあったのかをいろいろ想像して楽しんでもらえたら」と、読者へのメッセージが込められている。

読者からは「いろいろ禍根があったんだろうな」と、過去の経緯を想像する声や、「よりヤバそうな方へ誘惑されそう」と、今後の展開を予想する声が相次いでいる。「この4コマからいろいろなドラマを想像してほしかったので、期待通りの反応でうれしかったです」と、津夏なつなさんは喜びを口にする。

なかでも、「新しい天使がやってきて、今後はこの子が悪魔になるんだろうね」というコメントには、作者自身も感銘を受けたという。「とてもおもしろい展開だと感心しました。自分でも想像していなかった『その後』のドラマを読者の方から与えられることがよくあります。そのままネタとして拝借したいくらいです(笑)」と語り、読者との交流を楽しんでいる様子が伺えた。

取材協力:津夏なつな(@tunatu727)

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