結婚して2年。子作りに非協力的な夫にイライラし始めた36歳妻は…
今週のテーマは「妻の機嫌が悪い。女の後輩と食事へ行ったのがバレた?」という質問。さて、その答えとは?
▶【Q】はこちら:彼が後輩女子と2人で食事に行くのはアリ?「やましいことは何もない…」というが…
土曜の昼下がり。ソファでのん気にボケッとしている夫の雄大を見て、私は苛立ちが募ってきた。
結婚前は、「高身長が素敵♡」と思っていたが、結婚後は、“無駄に図体が大きいだけ”に感じるのは、どうしてだろうか…。
「雄大、どこか行くの?」
「うーんどうしようかなと思って。泉は?今日は何かするの?」
「雄大。私たちの結婚生活のこと、ちゃんと話し合わない?」
「話ってなに?何かあった?」
最近帰りが遅い夫。
何をしているのかはなんとなくわかっている。先日、スーツの肩に安っぽいラメ入りファンデの跡がついていたから。
それも、私が怒っている原因の一つだ。でもそれ以外にも、夫に言いたいことがたくさんある。
A1:とにかく結婚がしたかった。
雄大に出会ったのは恵比寿で開催された食事会で、雄大が36歳、私が34歳の時。ちょうど、結婚に対して焦っていた時期だ。
雄大のことは、ひと目見た時からいいなと思った。
一次会の時はあまり雄大と話せなかったけれど、二次会で隣に来てくれた雄大。彼が隣に座った瞬間、私は思わず背筋を正す。
「泉ちゃん、お仕事は何してるの?」
「私はメーカーで営業してるよ」
「営業なの?」
「そう。意外ってよく言われるけど。雄大さんは?」
「僕は不動産業界で働いてるよ」
高身長でスタイルも良いうえに、話しやすくて爽やか。しかも、大手日系優良企業で働いていて安定している。
― この人と結婚したら、すごく良さそう…。
結婚願望が強かった私は、真剣に相手を探していた。
二次会で連絡先を交換し、デートすることになった私たち。でも、何度か食事に行っても雄大から何か言ってくる気配がなかったので、思い切って自分から動いてみた。
「私、雄大のこと好きだよ」
― とにかく、結婚がしたい…。
この時の私は本当にそれだけだった。
「え?本当に?じゃあ…付き合おうか」
だから雄大が「付き合おう」と言ってくれた時、嬉しい気持ちと安堵の気持ちが押し寄せたのを今でも覚えている。
― これで婚活地獄から解放されるかもしれない…!!
そう思ったから、交際が始まってからも、私はひたすら結婚というゴールに向かって頑張った。
「この子と結婚したら、いい家庭が築けそうだな」と思ってもらえるように…。
彼の家へ行って料理もよく作ったし、もともと派手な生活はしていなけれど、華美な服装は控えるなど努力したと思う。
その甲斐あってか、交際を開始してから約1年後、プロポーズされた。
「泉。結婚してほしい」
「本当に…?嬉しい…ありがとう。ありがとう、雄大」
夢にまで見たプロポーズをしてくれた雄大には、感謝しかない。 ホテルの鉄板焼きレストランでプロポーズされた時は、自然と涙がこぼれ落ちた。
こうして順調に籍を入れた私たち。入籍のタイミングで、私は雄大が住んでいた家に移り住むことになった。
しかし雄大が元々住んでいたのは赤坂にある1LDKで、二人で住むには少し手狭だった。
「来年には引っ越そうか」
「そうだね。元々、ここは雄大がひとりで住んでいた家だしね」
この言葉を、私は信じていた。
「泉、子どもは何人くらい欲しいの?」
「私は二人かな。雄大は?」
「僕も。早く欲しいな。でも二人での時間も、もう少しあってもいいけど」
結婚を機に、子どものことも真剣に考えていくはずだった。
でも実際に結婚生活を進めていくうちに、私は雄大のある性格に耐えられなくなっていく…。
A2:いつも言葉だけ。行動で示さない。
結婚してから、しばらくは平和で幸せな時間が続いていた。雄大は優しいし、思った通り彼はいい夫だったから。
しかし結婚して1年半が経つ頃。
私は雄大にイライラすることが増える。
まだ私たちの間に子どもはいない。でも、「是が非でも欲しい!!」というわけでもないし、仮にこのまま子どもがいない生活でも構わなかった。
だけど、腹が立ったのは雄大の子作りに対する姿勢だった。
「雄大、子どものことなんだけど」
「うん」
「そろそろ真剣に考えない?」
「そうだね」
返事はするけれど、真剣に考えていないことが手にとるようにわかる。
「適当に返事をしておけば、とりあえずこの場はやり過ごせる」と思っているのが見え見えだ。
「泉、焦る必要なくない?ゆっくり考えようよ」
「別に焦ってはいないけど…雄大ももっと協力してよね」
のらりくらりにも程がある。
しかもこちらが真剣に子どものことを考えているのに、段々と帰りが遅くなっていく夫。
「雄大、今日も遅いの?夕ご飯は?」
「今日は会社の同期と飲んで帰るからちょっと遅くなるかも。夕飯はいらないよ」
「わかった。最近飲み会多いんだね」
「ごめん…忙しくて」
“会社の同期”が女性であることは明白だった。なぜならわかりやすい雄大は、その人と会って帰宅すると、私に対して過剰に優しくなる。
それにスマホをしっかりお風呂場まで持っていき、前までかけていなかったLINEのロックまでかけている。
また「コンビニへ行ってくる」と行って、いそいそと夜出かけたり…。
― わかりやす…。
この点に関しては、証拠を溜め込んで、いつかガツンとまとめてショックを与えてやろうと思っている。
でも直近で言うと、私が雄大に対して日々怒りが募っている理由は“言ったことを守らない”点だった。
「そういえば。いつ引っ越すの?」
結婚前に、「引っ越す」と断言していたはずだ。それなのに、1年半経っても動く気配はまったく感じられない。
「え?」
「結婚前に言ってたじゃない。1年くらいすれば引っ越すって」
もはやその話なんてなかったかのように忘れている。一度自分で放った言葉の責任くらい、取れないのだろうか。
「あぁ、そうだったね。でも、もう少し経ってからで良くない?今普通に暮らせてるし。今から他を探しても、良い物件あるかどうかもわからないし」
こんなふうに、いつも言い訳ばかり。
「そうだけど…。そろそろ引っ越しも考えようよ」
「わかった。考えておくね」
「考えておくね」と言いながら、これも絶対に考えていない。毎回、こんなことばかりが続き、うんざりしてきた。
雄大は全体的に、男としての責任感がなさすぎる。そして、楽な方や甘い誘惑に流されやすい。
雄大の性格的に、その女性と先に進めないことはわかっている。なぜなら、その女性に対しても責任を負う勇気がないから。
たぶん結果として、相手に愛想を尽かされて振られて私のところへ戻ってくると思う。その一連の流れまですべてが綺麗に見える。
バレてないと思っているのは、本人だけ。
そう思うと笑えてくる。
「泉、最近機嫌悪くない?」
「誰のせいだと思ってんの?」
いい人だし、今この夫を逃すのは惜しい。
でも責任感がなく、口だけはいつもいい事を言う夫に対して、私の苛立ちは募るばかりだ。
遊びたいのだったら、まずはやるべきことがある。
そして私の堪忍袋の緒が切れる前に、効果的にとどめを刺す方法を日々考えている。
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▶1話目はこちら:「この男、セコすぎ…!」デートの最後に男が破ってしまった、禁断の掟
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どうしてもタイプの男と落としたい...!