衣装など手掛ける江上千晴が初のプレタポルテを発表 シグネチャーのリボンアイテムなど展開
江上は文化服装学院を卒業後、「ここのがっこう(coconogacco)」で学んだ後に、神戸ファッションコンテスト2018で特選を受賞。副賞としてローマのファッション学校 Accademia Costume & Modaへ留学し、在学中に国際プロジェクト「TRANSMISSIONS」に選出され「Cristobal Balenciaga Museoa」で作品を展示するなど、注目を集めた。
2021年に帰国した後は、私立恵比寿中学やフィロソフィーのダンスといったアイドルやアーティスト、雑誌、広告への衣装提供や、アートピースの制作などを行いながら活動の幅を拡大。今回、初となるプレタポルテをコレクション形式で発表した。今後は春夏と秋冬の年2回の新作発表を予定しており、コレクション形式での展開を主軸に、衣装制作なども継続していくという。
ファーストコレクションでは、シグネチャーの「リボン」モチーフをふんだんにあしらったアイテムを中心に、イタリア留学時代に学んだオートクチュールのテクニックやエッセンスを落とし込んだウェアとバッグ、計7型を展開。デザイナー自身が手作業で製作しているという約20個のリボンモチーフをあしらったシリーズからは、シャツ(5万9400円)とコート(12万1000円)、チェーンバッグ(3万8500円)をラインナップする。スカート部分がバルーンシルエットになったドレス(5万8300円)は、前身頃の内側にコルセットのようなディテールをデザインし、オートクチュールの要素を取り入れた構築的なシルエットに仕上げた。
シャツのカフスには、イタリアの建築や家のドアに用いられる「ドアノッカー」をイメージしたメタルパーツをシグネチャーとして配しているほか、ローマのスーパーマーケットのチラシをグラフィックに落とし込んだポップなデザインのトートバッグ(2万2000円/全て税込)など、デザイナーの江上が過ごしたイタリアでの日々の断片を、遊び心とともに取り入れている。
また、リアルクローズという観点からケアのしやすさにも配慮。素材にはポリエステルを用い、シャツとコートのリボンはスナップボタンで取り外し可能な仕様とするなど、デコラティブで立体的なデザインながら自宅での洗濯ができるアイテムに仕上げた。
シグネチャーのリボンシャツは、今後も定番アイテムとしての継続展開を予定しているのに加え、将来的にはより手に取りやすいアイテムとして、古着のシャツにリボンディテールをあしらったリメイクアイテムの製作や販売なども検討しているという。デビューコレクションは、オンラインでの受注会の開催も予定している。
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