今週のテーマは「頻繁に会うのに『付き合おう』という言葉がない。この関係は?」という質問。さて、その答えとは?

▶【Q】はこちら:「今年こそ結婚」と決意したのに、もう5月。出会いはあるけど本命になれない女の特徴




今年の頭に、友人たちから「圭、今年の目標は?」と聞かれ、僕はもちろんこう答えた。

「今年中に結婚します!!」

周りのみんなは、口々に「また言ってるよ」とか「毎年の目標じゃない?」などと言って笑っている。

でも僕は、本気で結婚できるような女性と巡り会いたいと思っていた。

そしてこの願いが叶ったのか、僕は朋美という33歳の美女と出会い、頻繁に会う関係になっていく。

でも彼女に対して、僕は「付き合おう」とは言ってないし、言えない。

顔立ちも綺麗で、性格もいい。頑張って仕事をしていて自立もしており、特に悪い点は見当たらない。

それなのに、どうして付き合わないのか?どうして彼女と結婚したいと思わないのか?

それには理由があった。

「結婚したい」と思っている女性に「これだけはしないほうがいい」とアドバイスしたいことがある。


A1:結婚願望があるのは本当。でもそこまで血眼ではない


朋美と出会ったのは、友達と飲んでいる場だった。

特に出会いを探しに行ったわけではなく、行きつけのバーで飲んでいる時に、たまたま知り合いの女の子がやってきた。そこに彼女と一緒にいたのが朋美だった。

身長は160cmくらいで童顔で可愛い。

もちろん、友人に「声をかけていいか?」と確認して了承を得てから話しかけた。

「朋美ちゃんは、どこに住んでるの?」
「私は今学大だよ。圭くんは?」
「僕は中目。今度飲もうよ」
「いいですよ」

すんなりと連絡先を教えてくれた朋美。そして翌日から僕たちは連絡を取り合い、二人で飲みに行くことになった。

ただ朋美は連日忙しいようで、取り急ぎ、恵比寿ガーデンプレイスの横丁にある『1dL』で、彼女の用事が終わった2軒目から合流して飲むことになった。




飲みながら、僕は朋美のことを探っていく。まったく情報がないので、どう攻めていけばいいのかわからない。情報収集は大事なプロセスだ。

「朋美ちゃんはどういう人が好きなの?」
「私は、男らしい人かな。引っ張っていってくれるような人が好き。圭は?」
「僕は面白い子」
「面白い…?」
「一緒にいて刺激になるような子。尊敬できる子が好きで」

この言葉を聞いたからなのか、本来そうなのか…。朋美は話を一生懸命盛り上げてくれて、初デートはとても楽しかった。

「朋美ちゃんって面白いよね」
「そう?」
「うん。頑張ってる姿も素敵だし」

しかしここで、僕は気になる点があった。

手元の自然派ワインを見ながら、僕は考える。今年で「33歳になる」と言っていた朋美。人によるとは思うけれど、きっとそろそろ結婚も意識はしているだろう。




「朋美ちゃんって、結婚願望ある人?」
「もちろん!年齢のこともあるし、今すぐにでも結婚したいと思ってる」

それはそうだろう。朋美の答えに、僕は納得しかない。

「そうなんだ」
「圭は?結婚願望あるの?」
「俺もめちゃくちゃある。特に最近は、子どもが欲しいなと思って」

しかし僕のこの言葉で朋美の瞳孔が開いたのを見た瞬間、僕はあることを心に決めた。

この後も、彼女とは何度か飲みに行き、気がつけば僕の家に泊まる仲になっていく。

ただそれでも、僕は朋美と一定の距離を保ち続けた。


A2:“結婚”となると重い。決断できるほどの相手ではないから


泊まり合う関係になっても、朋美が何も言ってこないので、僕も直球勝負を避けて、のらりくらりとしていた。

だから僕も、悪いのはわかっている。

しかし僕だって人肌恋しい時もある。しょうもないことで笑いあったり、一緒に美味しく酒を飲める相手が欲しい。

それは朋美も一緒だったと思う。

朋美がモテモテだったら、こんな曖昧な男を選ばないはず。きっと今は朋美にも特定の相手がおらず、適当に遊んで寂しさを紛らわす相手として僕は最適なのだろう。

その証拠に、僕たちは会うたびに大人の関係を持っていたわけではない。ただの添い寝の時もある。

こうしてお互い様な僕たちは、直球の言葉を言わないまま、2ヶ月くらい会い続けていた。




しかしある日の夜、寝ようとしていたとき、急に朋美がガバッと体を起こして僕に問いかけてきた。

「ねぇ。圭は、いつまでに結婚したいとかあるの?」
「俺はできるだけ早く。本当は、『今年中に結婚する!』って、年始に決めていたんだよね」
「そうなの?私もだよ?」

それは知っている…。朋美の言動から、「結婚したい」オーラが溢れているから。

「本当に?一緒じゃん」

僕は、返事をしつつ、ズルいかもしれないけれど自分自身の逃げ道を作った。

「でも俺のほうは年内結婚は叶いそうにないな〜」
「なんで?」
「だって、もうあと半年くらいしかないし」

遠回しに朋美に釘を刺したつもりだった。

もし僕が本当に朋美のことが大好きで、どうにかしてまで手に入れたい相手だったら…本人を目の前にして、こんなことは言わない。

男性が、女性の目の前で他の女性の話や、「結婚したくない」と言うとき、それは遠回しに、「あなたじゃないよ」というサインだ。




ただ3ヶ月目で、朋美はさらに詰めてきた。

「圭、私たちって付き合ってるの?」

― ストレートに来たな…。

そう思いながら、再び僕は返事をはぐらかす。

「どうだろうね」

そう言うと、朋美はそれ以上何も言ってこなくなった。

朋美のことをどう思っているか?

好きか嫌いかと言われたら好きだし、可愛いと思う。一緒にいると楽しいし性格も良いし、僕を自由にさせてくれることに感謝もしている。

ではなぜ朋美と付き合おうとしないのか?

それは今、朋美と交際してしまったら、自ずと結婚が強制的についてくるからだ。その後に伴う責任が重すぎる。

最初から結婚ありきの姿勢で来られると身構えるし責任を負う自信もない。

もし朋美から強い結婚願望が伝わってこなかったら、余裕のある感じだったら交際していたかもしれない。

僕たちがお互いを知り、仲を深めていく時間はたくさんあるからだ。

― もう少し朋美が結婚に対してライトな感じだったら違ったかもだけど…。

結婚したいなら、貴重な時間を僕には使わず、他の結婚できそうな人に使ってもらってほしい。

本当に申し訳ないけれど、朋美のような子は、“友達以上、恋人未満”という関係がぴったりなのかもしれない。

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