27タイプの宿で占う「宿曜占星術」とは? 性格や運命を知るポイントは…

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 「宿曜占星術」ってどんな占い? この記事では、宿曜占星術の歴史や占い方などを解説していきます。

■宿曜占星術とは?
 宿曜占星術の歴史は古く、原典は「文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経」という密教の経典になります。物ごとや日時の吉凶を見て善悪を判断するお経で、インドの僧侶たちが、星を見上げながら、人間を見て作ったとされています。東洋のホロスコープといえるでしょう。今から3千年ほど前にインドで発祥し、中国を経て、弘法大師空海により日本にもたらされました。

 西洋占星術のホロスコープは、「人間の運命は天体の運行に影響されているもの」という考えを前提に考えられています。宿曜占星術も同様に、個人の生年月日から「宿星」を算出し、性格やその星がたどる運命を占っていくという技術になります。単に、当たるか当たらないかのレベルで論じることができない、長い運勢の動向を見てゆく学問といえるでしょう。

■なぜ27宿に分けられる?
 宿曜占星術には、宿の数が28という流派もあります。28宿の宿曜は、月が一カ月に天球を移動する軌道は27.3日なので、繰り上げて28日周期とした太陰太陽暦の考え方が元となっています。全天を28に区分し、ひとつひとつを宿とし、28種の名前を付けたのです。

 古代中国では28宿がよく使われていて、インド占星術では27宿が使われていました。インドと中国の文化、さらに西洋占星術の考え方なども複雑に交わって完成した宿曜占星術では、27宿と28宿が混在してしまったのです。日本には、牛宿を除いた27宿として確立した形で伝えられました。

 ちなみに、牛宿は「大吉」の意味があるとされ、27すべての宿に吉の暗示が配分された、という説明で丸く収まっています。