本当に正しい夏バテ予防。冷房、食事、入浴、洋服の正解は?
暑さや紫外線に悩まされる夏、対策を間違うと、じつは逆効果になることも。
そこでESSE読者500人の夏の悩みから実践しているケア方法まで一斉調査。プロにジャッジしてもらいました。
正しい夏バテ対策(写真はイメージです)
医学博士の福田千晶さん、睡眠コンサルタントの友野なおさん、管理栄養士・料理研究家の牧野直子さんにそれぞれ教えてもらいました。
「夏は基礎代謝量が年間でもっとも低い季節。そのうえ、夏バテで崩れた体調をそのままにしておくと免疫力が低下し、さまざまな病気にかかりやすくなります。秋冬の代謝を高めるためにも、しっかり対策することが大切」(福田さん)。
具体的には、衣・食・住の3方向のケアがポイントに。
「室温や体温の調整はもちろん、夏太りにも注意。いつもより体が重くなるとそれだけでバテるので、食生活にも気をつけて」
<POINT>
・夏バテになると免疫力が下がって、冬に風邪をひきやすくなる
・暑さ対策は衣・食・住に気をつけるのが大切
夏は我慢しないでフル稼働。外気温に合わせて設定温度を朝晩で調整しています。
プロの回答「〇」:25〜28℃でつけたままに。サーキュレーターの併用がベスト
熱中症リスクを避けるには、室温は28℃以下が目安。
「最近は室内も暑いので、一日つけっぱなしでOK。暑さに応じて25〜28℃の設定で調整しましょう。サーキュレーターで風を回したり、エアコンの羽根の向きを上にすれば冷えすぎも防げます」(福田さん)
夏のお風呂は汗を流すのが目的。湯船につかると、余計に暑くなるような気もして…
プロの回答「×」:夏こそ温活! ぬるめのお湯に毎日つかって
夏はサンダルやエアコンで足元が意外と冷えているもの。
「38〜40℃のややぬるめの湯に20分ほど入ると、手足がしっかり温まって自律神経が整います。入浴時間は、就寝時間の1〜1時間半ほど前までにすませると睡眠にもよい効果が」(友野さん)
<おすすめアイテム>
重炭酸イオンが温浴効果を高め、疲労を回復してくれます。
・薬用BARTH中性重炭酸入浴剤(3回分)¥990(BARTH)
バニラアイスに小豆やきなこなど、体にいいものをのせて健康的に楽しんでいます。
プロの回答「△」:夏は嗜好(しこう)品の食べすぎに注意! 食べるならラクトアイスやシャーベットに
「アルコールを含めた嗜好品の摂取カロリーの目安は1日200kcal。その範囲に収まればアイスを食べてもかまいませんが、夕食後なら乳脂肪分が少ないタイプの方が太りにくくなります」(牧野さん)
パッケージの成分表示でエネルギー、糖質、脂質の量を確認する習慣を。食べるのは寝る3時間前までに!
暑さで顔が赤くなったり、ほてりを感じたら、ひんやりシートを目にのせてクールダウン。
プロの回答「△」:目元用のひんやりグッズは寝る前の使用を避けて
目元を冷やすと、心地よい刺激で一瞬涼しくなりますが、就寝前は逆効果。
「目を温めると血管が拡張して手足が温まり、眠りにつきやすくなるという研究があります。日中は涼感グッズ、夜は温めグッズと使い分けると、質のよい睡眠につながります」(友野さん)
<おすすめアイテム>
心地よい蒸気で目元を包む使い捨てマスク。
・めぐりズム蒸気でホットアイマスク(5枚入) ¥523(花王)
暑いと食欲が落ちるし、キッチンに長い時間立ちたくないので、簡単な麺類ばかりに。
プロの回答「△」:麺などの糖質に偏らずタンパク質もしっかりとって
そうめんは主食としてエネルギー源になりますが、タンパク質不足になるのが難点。
「タンパク源となる食材はエネルギーを生み出すのに必要なビタミンB群が豊富。麺類に肉、卵、大豆製品などを添えることで、暑さに負けない体をつくってくれます」(牧野さん)
そうめんに納豆、温泉卵をのせ、タンパク質をプラス。ビタミンや食物繊維も含むオクラを添えれば、栄養バランスのいい一品に。
体力キープのため、夏はがっつりご飯が定番。ときには昼、夜とも揚げ物になる日も。
プロの回答「△」:夏太りには注意が必要揚げ物は1日1回までに
普通に食べる分には問題なし。ただし、3食のうち2食揚げ物はエネルギーのとりすぎにつながります。
「スタミナを重視するあまり、過度にエネルギーをとる必要はありません。揚げ物は1日1食までと上限を決めて、適量の脂質をとるように気をつけて」(牧野さん)
体感温度は服で調整。タンクトップに短パンならエアコンをつけなくても意外と涼しい!
プロの回答「×」:肌の露出が多すぎる服はじつは暑さを感じやすい。
暑さを感じるのは、直射日光と紫外線が原因。「肌の露出が多いと紫外線も多く浴びるため、より疲れやすくなります。薄く風通しがいい羽織りものなどで、体に影をつくってあげて」(福田さん)。紫外線は目からも浴びるので、サングラスやつばの広い帽子も効果的。
<撮影/山川修一(福田さん・牧野さん)、山田耕司(美香さん) イラスト/森千章 取材・文/ESSE編集部>
●教えてくれた人
医学博士・ウーマンウェルネス研究会メンバー。健康科学アドバイザーとしてメディアに出演。著書に『ホントはコワイ夏バテ51の対策
』(日東書院本社刊)
睡眠コンサルタント。行動療法からの睡眠改善、快眠を促す寝室空間づくりを得意とし、講演や執筆などで活動。著書に『正しい眠り方
』(WAVE出版刊)など。
管理栄養士・料理研究家。ムリなく続く栄養指導をモットーに、テレビ、雑誌などメディアをはじめ、保険センターでの栄養指導など幅広く活躍。著書多数。
そこでESSE読者500人の夏の悩みから実践しているケア方法まで一斉調査。プロにジャッジしてもらいました。
正しい夏バテ対策(写真はイメージです)
とにかく暑すぎ!プロが教える夏バテ対策は?
医学博士の福田千晶さん、睡眠コンサルタントの友野なおさん、管理栄養士・料理研究家の牧野直子さんにそれぞれ教えてもらいました。
●夏バテを放っておかないで。免疫力が下がり秋冬まで影響します
「夏は基礎代謝量が年間でもっとも低い季節。そのうえ、夏バテで崩れた体調をそのままにしておくと免疫力が低下し、さまざまな病気にかかりやすくなります。秋冬の代謝を高めるためにも、しっかり対策することが大切」(福田さん)。
具体的には、衣・食・住の3方向のケアがポイントに。
「室温や体温の調整はもちろん、夏太りにも注意。いつもより体が重くなるとそれだけでバテるので、食生活にも気をつけて」
<POINT>
・夏バテになると免疫力が下がって、冬に風邪をひきやすくなる
・暑さ対策は衣・食・住に気をつけるのが大切
<私はこうしてます!>冷房は一日じゅう、つけっぱなし(神奈川県・40歳)
夏は我慢しないでフル稼働。外気温に合わせて設定温度を朝晩で調整しています。
プロの回答「〇」:25〜28℃でつけたままに。サーキュレーターの併用がベスト
熱中症リスクを避けるには、室温は28℃以下が目安。
「最近は室内も暑いので、一日つけっぱなしでOK。暑さに応じて25〜28℃の設定で調整しましょう。サーキュレーターで風を回したり、エアコンの羽根の向きを上にすれば冷えすぎも防げます」(福田さん)
<私はこうしてます!>お風呂は暑いので、シャワーでサッとすませる(大阪府・31歳)
夏のお風呂は汗を流すのが目的。湯船につかると、余計に暑くなるような気もして…
プロの回答「×」:夏こそ温活! ぬるめのお湯に毎日つかって
夏はサンダルやエアコンで足元が意外と冷えているもの。
「38〜40℃のややぬるめの湯に20分ほど入ると、手足がしっかり温まって自律神経が整います。入浴時間は、就寝時間の1〜1時間半ほど前までにすませると睡眠にもよい効果が」(友野さん)
<おすすめアイテム>
重炭酸イオンが温浴効果を高め、疲労を回復してくれます。
・薬用BARTH中性重炭酸入浴剤(3回分)¥990(BARTH)
<私はこうしてます!>クールダウンのために、毎晩アイスを食べる(千葉県・43歳)
バニラアイスに小豆やきなこなど、体にいいものをのせて健康的に楽しんでいます。
プロの回答「△」:夏は嗜好(しこう)品の食べすぎに注意! 食べるならラクトアイスやシャーベットに
「アルコールを含めた嗜好品の摂取カロリーの目安は1日200kcal。その範囲に収まればアイスを食べてもかまいませんが、夕食後なら乳脂肪分が少ないタイプの方が太りにくくなります」(牧野さん)
パッケージの成分表示でエネルギー、糖質、脂質の量を確認する習慣を。食べるのは寝る3時間前までに!
<私はこうしてます!>涼感グッズで顔のほてりを解消(島根県・35歳)
暑さで顔が赤くなったり、ほてりを感じたら、ひんやりシートを目にのせてクールダウン。
プロの回答「△」:目元用のひんやりグッズは寝る前の使用を避けて
目元を冷やすと、心地よい刺激で一瞬涼しくなりますが、就寝前は逆効果。
「目を温めると血管が拡張して手足が温まり、眠りにつきやすくなるという研究があります。日中は涼感グッズ、夜は温めグッズと使い分けると、質のよい睡眠につながります」(友野さん)
<おすすめアイテム>
心地よい蒸気で目元を包む使い捨てマスク。
・めぐりズム蒸気でホットアイマスク(5枚入) ¥523(花王)
<私はこうしてます!>そうめんなどのどごしのいい冷たい麺料理をよくつくる(埼玉県・41歳)
暑いと食欲が落ちるし、キッチンに長い時間立ちたくないので、簡単な麺類ばかりに。
プロの回答「△」:麺などの糖質に偏らずタンパク質もしっかりとって
そうめんは主食としてエネルギー源になりますが、タンパク質不足になるのが難点。
「タンパク源となる食材はエネルギーを生み出すのに必要なビタミンB群が豊富。麺類に肉、卵、大豆製品などを添えることで、暑さに負けない体をつくってくれます」(牧野さん)
そうめんに納豆、温泉卵をのせ、タンパク質をプラス。ビタミンや食物繊維も含むオクラを添えれば、栄養バランスのいい一品に。
<私はこうしてます!>スタミナをつけるために油ものをしっかりとる(千葉県・47歳)
体力キープのため、夏はがっつりご飯が定番。ときには昼、夜とも揚げ物になる日も。
プロの回答「△」:夏太りには注意が必要揚げ物は1日1回までに
普通に食べる分には問題なし。ただし、3食のうち2食揚げ物はエネルギーのとりすぎにつながります。
「スタミナを重視するあまり、過度にエネルギーをとる必要はありません。揚げ物は1日1食までと上限を決めて、適量の脂質をとるように気をつけて」(牧野さん)
【みんなの体調ケア食もCheck!】読者が夏場に積極的に食べている食材の効果をプロがジャッジ
◎ はちみつレモン 糖分と酸味がエネルギーを生み出すので〇
◎ ショウガ 温熱作用があるショウガオールが、冷えを改善
△ 甘酒 飲みすぎるとカロリー過多。食欲がないときに
△ 辛い料理 クールダウンになるが、塩分のとりすぎに注意
△ 梅干し 疲労回復のためなら単品ではなく糖質と一緒に
◎ はちみつレモン 糖分と酸味がエネルギーを生み出すので〇
◎ ショウガ 温熱作用があるショウガオールが、冷えを改善
△ 甘酒 飲みすぎるとカロリー過多。食欲がないときに
△ 辛い料理 クールダウンになるが、塩分のとりすぎに注意
△ 梅干し 疲労回復のためなら単品ではなく糖質と一緒に
<私はこうしてます!>暑さ対策のためにノースリーブなど涼しげな格好に(京都府・32歳)
体感温度は服で調整。タンクトップに短パンならエアコンをつけなくても意外と涼しい!
プロの回答「×」:肌の露出が多すぎる服はじつは暑さを感じやすい。
暑さを感じるのは、直射日光と紫外線が原因。「肌の露出が多いと紫外線も多く浴びるため、より疲れやすくなります。薄く風通しがいい羽織りものなどで、体に影をつくってあげて」(福田さん)。紫外線は目からも浴びるので、サングラスやつばの広い帽子も効果的。
<撮影/山川修一(福田さん・牧野さん)、山田耕司(美香さん) イラスト/森千章 取材・文/ESSE編集部>
●教えてくれた人
【福田千晶さん】
医学博士・ウーマンウェルネス研究会メンバー。健康科学アドバイザーとしてメディアに出演。著書に『ホントはコワイ夏バテ51の対策
』(日東書院本社刊)
【友野なおさん】
睡眠コンサルタント。行動療法からの睡眠改善、快眠を促す寝室空間づくりを得意とし、講演や執筆などで活動。著書に『正しい眠り方
』(WAVE出版刊)など。
【牧野直子さん】
管理栄養士・料理研究家。ムリなく続く栄養指導をモットーに、テレビ、雑誌などメディアをはじめ、保険センターでの栄養指導など幅広く活躍。著書多数。