【中華街】「時間無制限」の食べ放題。“ぼっち”で何時間食べ続けられるか大検証!

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ユーザーから投稿された「キニナル」情報を検証すべく「はまれぽ」が体を張って調査!

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今回のテーマは…

<横浜のココがキニナル!>
中華街に時間無制限の食べ放題のお店が何店かありますが、取材と伝えずに何時間位いやな顔されずに食事ができるか調査してください!(中区太郎さんのキニナル)

取材で中華街を通るたびに食べ放題の店の“時間無制限”は「本当なのか」と思っていた松宮(筆者)。ふと、吉田氏(はまれぽ編集長)に尋ねてみると・・・
 
「何時間くらい食べ続けられるのか、お前が調査しろ」と吉田氏。「え?」と言うと、「開店から閉店まで頼むぞ!」と壮大な無茶ぶり! 

・・・今日も思わぬひと言が命取りに。 
 

どうせ食べ放題に挑戦するなら、品数が一番多い店に行ってみたい! と、いうことで気を取り直してインターネットで調べたところ、中華街にある食べ放題の店で最も多い品数があるのはなんと、156品! (錦臨門)

でも、インターネットに掲載されておらず、156品以上食べられる店がほかにあるかも。 そこで実際に中華街を回り、“食べ放題&時間無制限”の店を調査してみることに!

■中華街の食べ放題“時間無制限”を徹底調査!

4月の某平日。午前10時に中華街へ。オープン前の店が多く、静かな雰囲気だ。食べ放題挑戦前に準備運動をかねて、中華街を徹底調査!
 

「龍興飯店(りゅうきょうはんてん)」は60品、ニューオープンの「萬金楼(まんきんろう)」は厳選75品、「永福楼(えいふくろう)」は128品、、「華福飯店(かふくはんてん)」も128品、「金龍飯店」(きんりゅうはんてん)も128品。

・・・食べ放題の品数が“128品という店が多い”ことに気付く。
 

さすが中華街!「招福門(しょうふくもん)」は約40品の飲茶食べ放題。

“中華街品数NO.1”の看板を掲げる「品珍閣(ひんちんかく)」は136品!
きっと「かつては中華街品数ナンバーワンだったんだろうな・・・」と時の流れを感じ、歩いていると・・・
 
「!!!!」
すぐ近くに136+2品=“138品”の店「龍海飯店」(りゅうかいはんてん)が!

・・・おそらく昔は「品珍閣」が食べ放題の品数ナンバーワンだった。そこへ「龍海飯店」が2品足し、ナンバーワンの座を奪還したのだろうと推測。中華街における“食べ放題ナンバーワン抗争”の歴史を垣間見ることができ、興味深い。
 

「老北京」(ろうぺきん)は142品。

1時間ほど中華街を歩きまわって調査した結果、“時間無制限の食べ放題店”は28店舗あった! やはりもっとも多い品数を出すのは、最初に調べた「錦臨門(156品)」と判明!
  
時刻は午前10時55分。ちょうど開店の5分前。戦いの場、「錦臨門」へと向かうことに!

■いよいよ時間無制限の食べ放題に挑む!

・・・開店前から気合いを入れ、並ぶ松宮。お腹も激減りになり、いい感じ! と、ここで吉田氏が到着。「何しにきたのよ?」と言うと、「お前の写真を撮りに来てやったんだろ!」とのたまう。

11時の開店と同時に店内へ。松宮、念のため「本当に時間無制限か」と尋ねる。すると「ソウデス」とスタッフの方。一番乗りで席に着く。
 

食べ放題はオーダー式&時間無制限で平日は2040円。土日祝は2550円(6〜9歳以下1300円、3〜5歳以下870円、2歳以下無料)らしい。

メニューに記載されているルールを確認すると、何品かまとめて注文してもOKのようだ。食べ放題は“きちんと完食してから次!”が松宮的ルール。なので、すべて食べ終えたら次の品を注文する。
 

「うーん、何にしよう」と迷った挙句・・・
定番の麻婆豆腐、海鮮チャーハン、松宮と縁(ゆかり)のある黒酢酢豚をオーダー。

まずは海鮮チャーハンから実食。
・・・味は“普通”

麻婆豆腐は辛め。黒酢酢豚は肉の塊が大きく、食べ応えがある。
 

エビ蒸し餃子は4つ入り。
・・・すでにお腹がいっぱいになりつつあるが、ひたすら食べる。

と、気づいたら時刻は11時半に。
次々とお客さんが来店し、満席に。

お客さんは軽装&持ち物が少ないことから、近隣の会社に勤めている人々と推測。ちらっと見たところ、食べ放題ではなく、ランチメニューを頼んでいるようだ。
 
エビ大好きっ子の松宮。次はひたすらエビを頼むことに。
 

食べ応えのあるエビマヨに、「人気の一品(byスタッフの方)」というエビチリ。

・・・食べ続けて2時間が経過し、時刻は午後1時。ここまで食べた品数は6品。多くの人がランチで訪れるので、まだプレッシャーは感じない。

ひたすら食べ続ける松宮、かなりお腹いっぱいに! だが、食べ続けなくては検証できない。気合いを入れ直し、餃子やシュウマイなどを注文。すると・・・
 

焼き餃子はかなりの存在感。
豚肉シュウマイ&フカヒレ入り蒸し餃子も大きく、思わず笑ってしまう。

・・・なんとか完食したものの、お腹は超限界! ダメだ・・・ここで気分を変えるため、一旦スイーツを頼むことに。
 

タピオカ、マンゴープリン、杏仁プリンで気分を一新。

・・・料理からインターバルを置き、少し持ち直す。

時刻は午後1時半過ぎ。ここで再び料理系を注文。
人気だというフカヒレスープ、ショウロンポウをオーダー。

■孤独に耐えられない!? ひとりぼっちの3時間 

開店から3時間が経過し、時刻は午後2時。ランチを終え、続々と帰るお客さんの姿が目に入る。自分は「一体あと何時間ここにいるんだろう・・・」と考え込んでしまう。このころからスタッフの方の視線を気にするように。

と、追い打ちをかけるように「俺、別の仕事あるから」「じゃ、頼んだぞ!」と立ち去る吉田氏。
・・・「吉田氏、単にランチを食べにきたんじゃ・・」と訝しがる松宮。

が、食べずにいるとアヤしまれてしまう! 
不安を振り払うかのように海鮮焼きそばをオーダー!

麺はずっしりお腹にたまることを実感。「本当にもうダメだ」とテーブルに頭を伏せると・・・

「!!!!」

メニューの一文が松宮の心を鷲掴み。
 

ゴマ団子やかぼちゃの揚げ菓子は時間がかかるらしい!

「これだっ!」

お腹はもう限界。なので、時間をかせぐため“ひたすら揚げ物を頼む”という戦法に!
 

揚げ物は出て来るのに10分ほどかかる。
かぼちゃの揚げ菓子、続いて春巻が登場!

料理が出て来る時間はかなりスローダウンする。だが、揚げ物はかなりヘビーで一品一品がものすごい存在感。
 
・・・時刻は午後2時半過ぎ。松宮以外のお客さんは1組に。ここまでスタッフの方から何も言われず、イヤな顔もされていないが、なんとなーく視線は感じる。

このまま食べ続けて大丈夫なのか? 段々とプレッシャーを感じ始めていると・・・。

「ああっ!」

唯一頼みの綱だった最後のお客さんが立ち去る。
「行かないで!」と心の中で絶叫。

ほかのお客さんはおらず、松宮1人。スタッフの方と“サシ状態”。・・・非常に気まずい。

しばらくして、午後3時過ぎに遅めのランチを食べにお客さんが来店。ここで、あらためて“人がいるありがたみ”を感じる。

が、それも束の間。午後4時前にお客は立ち去り、再びスタッフの方と“サシ状態”。

食べ終えた皿を下げる際にさりげなーくこちらを見るスタッフの方。・・・人生の中でかつてこれだけのプレッシャーを感じたことがあるだろうか?

「この人、いつまで食べるんだろう」と思われているのではという妄想で頭がいっぱいに!

午後4時過ぎ、店内にはお客が一人もいない・・・。

が、しかし! “何時間イヤな顔をされずに食べ続けられるのか”を検証しなくては!
 
気持ちを切り替え、季節限定メニュー(6品)から頼んでみることに!

アサリチャーハンを注文。
男性スタッフの方は「よく食べるなあ」という表情。

店内には松宮とスタッフの方のみ。・・・チャーハンを食べながら、じりじりとした時間が過ぎる。食べ物だけではなく、この“1人で食べ続ける”という、孤独と戦わなくてはならないのだ。
 
・・・時刻は午後5時になる。すると、「来てやったぞ!」と吉田氏が仕事を終え来店。「助かった!」と人生で初めて吉田氏に感謝する松宮。

1時間後にはグループ客が来店。店は通常の雰囲気に。
店内に独りだった時と比べ、気持ちが楽になった。
 

ホッとしたからか、お腹も回復したのでピータンを頼む。

店員の目を気にしなくなり、食べ続けること数時間。
「何時だろう・・・」と思い、時計を見ると午後8時!
閉店まであと2時間。
 

季節のデザート、リンゴ入り杏仁豆腐を注文。

ひたすら食べ続ける松宮。注文しようとすると・・・
 

「もう閉店です」とスタッフの方が。

「!!!!」
 
計20品を食べ続け、気付いたら11時間が経過! 結局、開店から閉店までイヤな顔はされず、何も言われなかった。
 

食べ過ぎて悶絶。
11時間ぶりにヨロヨロしながら店を出る。

今日はもう閉店。なので、後日スタッフの方にインタビューを敢行することに!
 

■支配人にインタビュー!

・・・後日。電話で連絡し、取材を申込む。支配人の遠山智さんにお話を伺う。

松宮が素性を明かすと、何枚も写真を撮っていたので「なんだろうと思ってた(笑)」と遠山さん。

「錦臨門」は2008(平成20)年創業。もともとは広東料理を出していたが、集客をすべく2010(平成22)年より食べ放題を開始。「インパクトを与えたい」「何かで一番に」と中華街の食べ放題で最大の品数を出すことにしたそうだ。

現在、お客さんの9割は食べ放題を注文する。だが、メニューは食べ放題だけではなく、ランチメニュー(11時半〜16時まで)や単品もある。

食べ放題が「なぜ時間無制限なのか」と尋ねる松宮。すると、時間制限は「店にとっても弱点になるから」と遠山さんが答えてくれる。混雑時はどうしても料理を提供するのが遅くなってしまうので、時間制限がある場合、「時間制限があるのに(料理が来ない)」とお客に言われてしまうこともある。だが、時間無制限だと店側も焦らなくてよい。

ここで、「過去に開店から閉店までいた人はいるか」と聞いたところ、「いない」とのこと。開店から閉店までいたのは今回が初めてらしい。

「開店から閉店までいるお客さんは普通いないよね」

今までの最高滞在記録は開店から午後8時半まで。女性の2人組で130品ほど食べたらしい。1人で来店するお客さんも結構いるそうだ。よく食べる人は意外にも痩せている人が多く、ひと皿にまとめてバッと食べるらしい。
  
ちなみに、食べ放題メニューの中で一番お得なのは「エビ」だとか! 食べ放題を開始した当時と比べ、エビの値段は4倍になっているとのこと!

最後に、食べ続ける松宮たちをどう思っていたのか。スタッフの方に尋ねると、やはり「いつまで食べ続けるのか」と思っていたそうだ。やっぱり!

だが、中には何も食べずに「ずっと長居する人もいる」らしく、「それは困る」と遠山さんは答えてくれる。食べ続けるお客さんは「何時間いてもOK」とのことだった!

■取材を終えて

中華街にある食べ放題が本当に時間無制限だったのには驚いた!
 
開店から閉店まで、11時間も1つの店にいたのは初めてだった。まったく動かず1つの空間にいるのはかなり厳しい。途中で吉田氏が抜け、1人で食べ続けていた時は“これまでにない孤独”を感じた。ずっと1人で食べ放題に挑戦していたら閉店までいるのは無理だったと思う。
 
食べ放題は無理なく「自分が食べたいものを楽しく食べる」のがおすすめ! 我こそはと思う方は節度を守って挑戦していただきたい!

※本記事は2014年4月の「はまれぽ」記事を再掲載したものです。

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