ストレッチやヨガをもっと効果的にするリンパについての基礎知識

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滞りやすいリンパの流れも呼吸でスムーズに

リンパ液とは、いったい何でしょうか?それは、毛細血管からしみだした血漿などの水分が、細胞と細胞のすき間に流れ込んだもの。細胞間質液、または間質リンパとも呼ばれます。リンパ液は、血液とはまた違うシステムで流れています。

またリンパは、毛細血管から栄養と酸素を細胞に運び、老廃物を血管やリンパ管に運ぶという、細胞間を結ぶネットワークとしても働いています。

血管をホースに見立てると、その働きがイメージしやすいかもしれません。血管がホースで、ホースから出た水がリンパ液。細胞が石ころで、石ころの間をサラサラと水が流れていく。石ころと石ころの間、つまり細胞と細胞の間を水(リンパ液)が流れると、不要なものが洗い流されて、きれいになっていくというイメージです。

むくみやだるさなどは、リンパが流れていないサイン

老廃物が滞りなく排出され、デトックスがスムーズに行われると、体は疲れにくく健康な状態を保てます。

リンパ液は集合して、リンパ管に入ります。最終的には静脈に合流して、心臓へ。ところが、リンパ系の圧力は低く、流れも遅いのが特徴。その分、滞りも生じやすいのです。

細胞間のリンパ液がスムーズに流れないと、リンパ液が行き場をなくしてたまってしまいます。そのサインとして、むくみやコリ、だるさとして現れるというわけです。

そのため、太い静脈やリンパ管を周りから押したりひねったりする動きや、運動による骨格筋の収縮などが、リンパの流れを促すことになります。
特に腹部には、太い静脈やリンパ管が通っています。深い呼吸は、このお腹まわりをマッサージするような刺激を与えることで、リンパの流れを改善する効果的な方法の一つなのです。

ヨガのポーズに見る「くつろぎタイム」の大切さ

ヨガでは、一連のポーズを行なった後に、仰向けで休むポーズを行います。一見、休憩しているだけにも見えますが、血液やリンパの流れをよくするためには、とても大きな意味があるのです。

血液循環は、スポンジのような状態でギュッと絞ると滞った血液が流れますが、緊張して硬くなっていると、新鮮な血液が流れ込んできません。血液はリラックスした時に入ってくるのです。

ヨガなどで体を動かした後、全身の筋肉は弛緩して、血液やリンパ液はスムーズに流れています。しかし、この直後にすぐに動き回ると、体には再び緊張が起こって、血管が収縮してしまいます。少しでもリラックスタイムを持つことで、新鮮な血液が取り込まれ、微小血管まで、酸素と栄養素の供給がしっかり行われるのです。

ヨガやストレッチなどの運動を、より効果的にするためには、体を動かし続けるのではなく、休憩を挟みながら行うのがいいというわけなのです。

 

 

ライター:幸雅子
出典:『気巡り呼吸法』
監修:橋本和哉(医学博士。大阪府立病院神経内科診療主任、市立吹田市民病院内科・神経内科医長などを経て、2002年はしもと内科外科クリニックを開業。内科、神経内科、漢方などを専門とし、臨床にヨガと気功を取り入れて高い成果をあげている。)