コーヒーの世界で「サードウェーブ」と呼ばれる動きが爆発的に広がり、ロースター(焙煎機)を併設したコーヒーショップが国内でもあちこちに見られるようになりました。“欧州の心臓”の異名を持つチェコ・プラハでもセンスと個性を感じさせる小粋なコーヒーショップやカフェが続々誕生しています。

「ミスト」は昨年7月にオープン。木の風合いを生かし、ゆったりと設計された空間は居心地満点でいつまでも和んでいたくなります。

軽い食事やビール、ワインなどのお酒も楽しめますが、主役は何と言ってもコーヒー。

「ダブルショット」というプラハ市内のロースターの豆を使い、カッピング(試飲)を繰り返して、3種あるフィルター・コーヒー(65CZK*)は随時ラインナップを入れ替えています。エスプレッソは、なんと四季ごとにブレンドを変えて出しています。
*1CZK(チェココルナ)=約4.26円

フィルター・コーヒーの淹れ方は月ごとにチェンジ。この日は、エアロプレス(シリンダー状になった道具を使い空気の圧力を使って抽出する)でした。

この日のエスプレッソ(40CZK)はエチオピアの豆を50%にグアテマラの2つの農園の豆を25%ずつブレンド。飲んでみると、オレンジやカカオのアロマが感じられる余韻の長いコーヒーでした。

変わり種はエスプレッソをトニックウォーターで割ったエスプレッソ&トニック(70CZK)。さすがはビール消費量世界一のお国柄。コーヒーもシュワシュワと泡を立てて飲むようです。

気になるスイーツもチェックしてみましょう。

スタッフのトマス・ドラスクさんのおすすめは、ピーナッツバターの入ったチェコ版ドーナッツ、ヴィエネチェク(49CZK)とローフードの手法で作られたブルーベリーとナッツ入りチーズケーキ、ボル・フコヴィ・ドルト(69CZK)。どちらも甘みも上品で、コーヒーとの相性もバッチリでした。

平日のお昼前に店に入ったせいか、一人か二人連れのお客さんが多いようです。正午を過ぎて、われわれもおなかが空いてきました。人気メニューのポーチド・エッグでも頼んで、もう一杯、コーヒーを飲みことにします。

最後はフラット・ホワイト(65CZK。エスプレッソにスチームミルクを注いで作る。カフェラテやカプチーノと比べてフォームの量が少ないため、より濃厚に感じる)にしようかな?

※1CZK(チェココルナ)=約4.26円
取材協力:チェコ政府観光局
写真:Taisuke Yoshida

【店舗情報】
Místo
Bubenechska 284/12, Prague 160 00, Czech Republic

(浮田泰幸)