「早寝早起きが良い」って嘘なの…!? 医師が教える“正しい睡眠時間”とは

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早寝早起きが大切と昔からよく聞きませんか? ただ、人によっては活動時間が異なるためそのような生活ができないこともあるでしょう。自分に合った睡眠習慣を手に入れるためには、どのような考え方が必要なのでしょうか。

そこで今回は、健康スポーツ医でもある木村好珠先生に、睡眠に重要だと言われるゴールデンタイムの真相や自分に合った睡眠時間の見つけ方を教えてもらいました。

22時〜2時の真相は?ゴールデンタイムを医学的に解説画像:Motortion Films/Shutterstock

--早寝早起きがいいとよく聞きます。しかし、人によってベストな睡眠時間があるのでしょうか?

必ずしも早寝早起きがいいというわけではないでしょう。今まで、活動時間が夜型だった人が急にリズムを変えることはかなり難しいことだと思われます。

--22時〜2時には寝た方がいいと一般的に言われていますが、こちらは正しいのでしょうか?

私の見解としては、22〜2時という時間は気にしなくていいと思います。これはおそらく、日の入りとともに就寝して、日の出とともに起きていた時代に由来するものだと考えるからです。

就寝後だいたい3〜4時間後くらいに成長ホルモンが多く分泌されると一般的に言われており、寝る時間によっていわゆるゴールデンタイムがずれます。この話でいう22〜2時とは、かつての生活スタイルに沿ったゴールデンタイムだと考えられ、熟睡することが大切ということを教えてくれているのだと思います。

自分に合った睡眠時間の見つけ方画像:G-Stock Studio/Shutterstock

--木村先生はいつも何時頃に就寝して、何時頃に起床していますか?

私は、だいたい1時頃に寝て、8時頃に起きていますね。ただ、海外のサッカーを観るのが好きなので、土日は夜更かしすることもあります。仕事がある日に合わせて、休日も起きる時間は基本的に揃います。

寝不足だと感じる日は、代わりに昼寝をします。昼寝は、20〜30分程度ですね。それ以上寝てしまうと、夜の睡眠の質が悪くなります。

--自分にとってベストな睡眠時間はどのように決めればいいのでしょうか?

すっきり起きることができて、日中眠気に悩まないのであれば、それが自分にあった睡眠時間だと思われます。

よく、ショートスリーパーだという人がいますが、本当のショートスリーパーはほとんどいないと一般的にいわれています。ショートスリーパーだとしても睡眠時間が5時間以内でいい人は本当にまれでしょう。普通の人で睡眠不足が続いてしまうと、免疫力の低下につながる場合も考えられるので注意しましょう。

私は外来診療でも、基本は7〜8時間、最低でも5時間は切らないようにと、患者に伝えています。また、朝起きたら、しっかり日光を浴びることも大切だと思います。

いかがでしたか? どうしても寝不足になってしまう日には昼寝を取り入れてみてもいいかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。

※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

<プロフィール>
木村好珠
精神科医、産業医、健康スポーツ医。精神科医として常勤し、都内企業の産業医も務めている。また、東京パラリンピック ブラインドサッカー日本代表、北海道コンサドーレ札幌アカデミーのメンタルアドバイザーとしても活躍中。

画像:READY

【画像・参考】
※kitzcorner・Motortion Films・kitzcorner/Shutterstock

「早寝早起きが良い」って嘘なの…!? 医師が教える“正しい睡眠時間”とははWoman Wellness Onlineで公開された投稿です。

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