あなたは、出会ったことがないだろうか?

高収入・高学歴・見た目も悪くない。客観的に見ても女性からモテそうで、結婚していない理由はどこにも見当たらない男性に。

そんな彼らは、口を揃えて「いい人がいたら結婚したいと思ってるんです」と言うのである。

本連載では、彼らに「なぜ結婚しないのか?」という質問をぶつけ、その核心に迫る…!

これまで、結婚制度に期待しない男や優柔不断すぎて結婚のタイミングを逃す臆病者な男を紹介した。さて、今回は?




Vol.12 結婚に向かない女性を好きになる男


名前:康太(35歳)
職業:保険会社
推定年収:1,000万超

平日の夜、丸の内の『カフェ1894』に現れた康太さん。彼が現れただけで、不思議と場が明るくなるような雰囲気を持ち合わせている。

康太さんは、現在港区で一人暮らしをし、保険会社で働きながら、将来のために資産運用なども行っているという。

「仕事柄もありますけど、自分の資産運用についても色々考えますよ。不動産や株など収入源はいくつかあったほうが安心ですからね」

そんな彼は美食家で、趣味は食べ歩きだそうだ。

「美味しいものが好きで、グルメ仲間と食べ歩きをよくしていますよ。食事はもちろんお酒にもハマりワインや日本酒の勉強をしたこともあります」

康太さんのグルメ仲間の輪は広がり、今ではお店のシェフや飲食店オーナーともつながり、既婚未婚問わず気軽にお食事会を定期的に開催しているそうだ。そのため出会いもそこそこある方だという。

友人たちと気軽に海外までグルメツアーにも行くこともあるそう。今年の秋にはイタリアのトリュフ祭りに行ってきた。これまでにも、国内はもとより、フランスワイナリー巡り、台湾グルメツアーなどにも行ってきたという。

「美味しい食事とお酒って人を幸せにしますからね。楽しみすぎちゃって未だに独身ですけど、友人も多いので特別寂しいとかはないですね(笑)」

寂しくないとはいっても、結婚願望はあるそうだ。

しかし、康太さんは全く結婚する予定も気配ないという。理由を尋ねてみるとこんな答えが返ってきた。

「保険会社で働いているので、資産に関しては、リスクマネージメントできるのに、恋愛についてのリスク管理が全くできないから結婚できないんですよね…」

豪快に笑いながら話す康太さんにつられて、こちらまで笑顔になる。

恋愛のリスクマネージメントというと、具体的にはどういう意味なのか尋ねてみた。

「僕の場合、好きになる人にリスクというか問題がある気がします。よく女性で、DV傾向がある人とか女癖が悪い男をついつい好きになってしまう人がいますけど、アレに似てますかね」

具体的には、『結婚に向かない女性』を好きになってしまう傾向にあるそうだ。


康太さんのいう『結婚に向かない女性』とは具体的にどんな女性?


「影のある美人が好きなんです。守ってあげたい衝動にかられるというか。本能的に惹かれるんですよね。わかります?見た目だけでいうと、色が白くて目が大きくて華奢で…」

康太さんは誰かを思い浮かべているのか、具体的描写が次から次へと出てくる。

「大人しそうなんだけど、実際付き合うとメンタルが弱くて、束縛が強かったりワガママだったり、ついつい振り回されてしまう。でも振り回されていることも楽しい、みたいな…」

でも結局、結婚には向かない相手で、非日常的な刺激を楽しんだ後、お互い疲れてしまい、結婚にまで至らないという。

「そういう子って、なんとなく僕みたいなタイプに寄ってくる傾向もあります。磁石のように引き合ってしまうみたいで。僕と正反対なタイプだからでしょうか」

そんな、康太さんには、28歳から3年程付き合い、一時は結婚も考えた年上の女性がいたという。彼女は、行きつけの歯医者で知り合った歯科医だった。




「付き合うきっかけは、僕が彼女に海外旅行のお土産を渡したことでした。その後、食事に行くことになって、とんとん拍子で付き合うことになりましたね。ほら、歯医者さんってマスクしてるでしょ。それだけでちょっとミステリアスな女性に見えちゃって(笑)」

マスクの上の目が大きくてまつげがふさふさしていて、美人だなあと一目惚れしてしまったそう。

付き合った当初は、美人の彼女が自分のものになってくれたという喜びでいっぱいだった。

しかし、付き合い始めると色々と彼女の本性がわかってきたという。まず、彼女は友達が少ないタイプで、付き合うと康太さんにべったりだった。

「最初のうちは、彼女を理解できるのは僕だけだと思い込んでいたので、遊び相手が僕しかいないという状況も嬉しかったんです。だから、僕が精一杯彼女を受け止めていました。でもそれが、余計に彼女を依存体質にさせてしまったのかもしれないです」

そう語る康太さんだが、付き合い続けるとさらにわかってきたことがあったという。


美人と付き合ったが、後に色々と問題が発覚。彼女と結婚できなかった理由とは?


「付き合っているうちに、発覚したのが情緒不安定なところがあるということでした。繊細で傷つきやすい一面がありましたね。少女がそのまま大人になったような女性で…」

それは、仕事で嫌なことがあったりすると連絡がきたりするところから始まった。

そのうち、漠然とした将来に対する不安があるとかいう理由で、夜中に呼び出されたりすることもあったという。

「余計に自分が側にいなければと思ってしまいましたね。今思えば僕も若かったのでしょう。僕にだけ弱みを見せてくれているんだと思って嬉しかったです」

彼女からの呼び出しが多いため、彼女の家で半同棲状態となるまでに時間はそうかからなかった。

しかし、次第にその不安の矛先が康太さんに向かってくるようになった。

「だんだん、彼女の束縛が強くなってきたんです。僕の生きがいでもあるグルメ友達との交流にも口を出してくるようになって…。僕の自由がだんだん奪われていきましたね。美人なのにどこか自分に自信がないんでしょう。その自信を付き合う相手で埋めようとするというか」

なるべくグルメ会には一緒に行くようにしていたが、彼女は社交的じゃないから人と話すことが疲れるという理由で、自ら参加しなくなった。そして康太さんが単独でグルメ会に参加すると嫌な顔をするようになっていった。




「あの頃は、彼女に気を遣って、グルメ会の参加頻度を減らし2~3ヶ月に1回位しか顔を出していなかったですね。僕も無理していたんでしょう。3年程付き合って、だんだん僕の方も精神的に疲れてきました。

なんとなく倦怠期かなと思っていたら、彼女の方から、他に好きな人ができたと言って別れを告げてきました。彼女もわかっているのか、そろそろ次の人へとなるみたいで。寄生虫が次の寄生先を探すというような感じでしたね」

康太さんの方も、そろそろ潮時かなと思っていたのですんなり受け入れたそう。

「心身ともに疲れ切った恋愛でしたね…」

思い出しても、胸がしめつけられるほどつらくなるという。

「その後は、結婚するなら明るい人がいいって思ったのに、同じようなタイプに惹かれてしまう自分がいるんですよね」

なるほど、本能的に惹かれる相手というのは、人間そうそう変わらないといったところだろう。

彼女と別れてからも、好きになる人は鬱病で会社を休職中の女性だったり、夫と離婚調停中の女性だったりと何かしら苦悩がある女性に惹かれてしまうとのこと。

「色々話がこじれてしまって結婚に至らないですね。結婚ってただ好きだけではできないんだということを痛感しています」

確かに、結婚となると様々なハードルを乗り越えないといけない。そのハードルを一緒に乗り越えられる相手なのかどうかというのは、恋愛感情とは別物かもしれない。

康太さんが結婚しない理由は『結婚に向かない女性を好きになるから』であった。

これまで、12回に渡って、客観的には好条件もかかわらず、結婚していない男性に「なんで結婚しないんですか?」と直球の質問を投げかけインタビューしてきた。

あえて結婚していない人もいれば、結婚願望はあるが結婚できない男性もいた。結婚していない理由は様々であったが、愛する人と共に人生を過ごしたいという想いは共通していた。彼らには、人生のパートナーを見つけて幸せになって欲しいと願う。

Fin