ブラジル人女性が、ネイル用品の共用によってHIVに感染したとの報告が、国際学術誌『エイズ・リサーチ・アンド・ヒューマン・レトロウイルス』に掲載されたと、米国の複数のメディアが報道しています。

ネイル用品の共用によるHIV感染は非常に稀なケース

報告によると、女性は10年前に、いとことネイル用品を共用していて、当時、いとこは感染を知らなかったものの、後にHIV陽性であったことが判明したそうです。同誌の編集者であるブライアン・フォーリー医師は次のように述べています。

HIVは食器を共有したり、同じコップで水を飲んだり、日常的な接触によっては感染しません。今回報告されたネイル用品の共用によるHIV感染は非常に稀なケースで、必要以上に恐れる必要はありません。
たとえば注射針、タトゥー用の針、鍼治療用の針など、血液と血液が接触する器具を共用する場合は、C型肝炎(HCV)やHIVなどのウイルスの感染の可能性があることを覚えておいてください」

日本の場合は性交渉による感染が約9割

HIVの感染ルートは主に性交渉、薬物注射など血液を介しての感染、母子感染の3つ。中でも、日本の場合は性交渉による感染が約9割を占めています。(参考データ

東京都では、世界保健機関(WHO)が「世界エイズデー」と定めた12月1日を中心とする1か月間を「東京都エイズ予防月間」としています。11月16日から12月15日までの期間中は、都内各地でエイズに関する啓発イベントが開催されるほか、臨時の検査や相談も行われます。(参考データ

また、11月28日から12月8日までの午後6〜10時には、エイズに対する理解と支援の象徴である「レッドリボン」にちなんで、都庁が赤色にライトアップされます。

HIV検査は保健所などを利用すれば無料・匿名で受検できるので、この機会に検査してみてはいかがでしょうか。

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(編集部)