ゴールデンウィークの真っただ中に発表された、小日向しえさんとココリコ田中夫婦の離婚。

Webは休みなしで動いているといっても、いちおう休日。まぁまぁ世間(マスコミ)が緩くなっているこの時期を発表のタイミングに選んだっていうことは、本当に騒がれたくないんだろうなぁと思いつつ、こちらも連休で暇なので、ついつい関連記事へと次々クリックしてしまいます。

結婚後も事務所に所属し、音楽活動を続けていたそうですが、一般人が知っている小日向しえさんは『ココリコミラクルタイプ』にキラ星のごとく現れて、あっという間に田中さんと結婚しちゃったな、という女優さんです。『装苑』や『Olive』でモデルとして活躍していた頃の小日向さんは、エドツワキのイラストみたいなアーティスティックな写真の被写体で、メチャメチャカッコよく、同世代の女性のファンもたくさんいました。

1999年には、当時、超絶人気だった浅野忠信さん主演の映画『鮫肌男と桃尻娘』のヒロインに抜擢。クレイジーでイカしたストーリーの中、映画女優としての片鱗もうかがわせていました。
さらに、人気バラエティー番組(『ココリコミラクルタイプ』のことですが)での活躍で、お茶の間にも知名度が浸透してーーという矢先、番組エンディングのフリートークで、「突然のお知らせですが」とココリコ田中さんから小日向さんの番組降板が告げられました。

「え?もう来ないの?」「最後の挨拶だけでもしてくれたらよかったのに」「理由は知らないの? (田中さんと小日向さんは)仲よかったよね?」というメンバー全員の会話が茶番だったのか、田中さんだけがすっとぼけていたのか。わからないですが、その数日後だか数週間後に田中さんとの結婚が発表されて、なんだよー謀られたわーと思ったのと同時に、「そっか、彼女は仕事よりも結婚を選ぶのかー」ともやもやしたのを思い出しました。

当時、小日向さんは24歳。「これからっていうときに辞めちゃうんだ……。もったいない」と思ったのでした。

でも、離婚の第一報がニュースで流れてきたとき、働く独身アラフォーの間で静かな衝撃を呼んだのは、「小学生ふたりの子どものお母さんでも、小日向さんは、まだ37歳なんだ……」ということ。

「同世代なのに、この差はなんだろう」

24歳で、働く独身アラフォーさんたちとは別の道を選んだ彼女。そして、そんな彼女が十数年の時を経て、働く独身アラフォーが住まう世界に戻ってきました。

離婚後、小日向さんが仕事をするのか恋をするのか、はたまた両方なのかはわかりませんが、働く独身アラフォーにとってはどちらも日常です。「えー、37歳で離婚するなんて、不幸すぎる〜。これからどうするつもりなんだろう、大変そう〜」というようにも思えません。
だって、自分たちと同じことをするわけですから。きっと、粛々とこれからの人生を進んでいくのでしょう。

ときにお母さんで、ときに女で、ときにアーティストで。そして、ときにファッション感度が高い女性として、あるいは、元ココリコ田中の妻として。彼女はさらに、装うバリエーションも豊かです。

「私は、学校を卒業してから、ずーっと同じことをしています。仕事して、恋をして、失恋して、仕事して。旅行して、女友達と遊んで。その時々は楽しいけど、振り返ると、実になったと言えるものがないんです。でも、離婚したとしても、彼女には“ちゃんと愛ある家庭を育んできた”という過去がある。そこが羨ましい」(病院勤務・36歳)

「自分も24歳でプロポーズされたけど、どうしても踏み切れませんでした。まだやりたいこともあるし、って。でも、あのとき結婚していたら、万が一、今、離婚したとしても37歳。当たり前だけど、今と同じ生活をするっていうだけですよね。そう思うと結婚しておけばよかったと思う」(美容関連会社勤務・37歳)

『スッキリ!!』で井上公造氏が「子育てに専念して休んだ分、(芸能活動の再開が)刺激があったのかなと思いました」と言っていて、これって「だから女は外にだすな」っていう風にも読み取れてえらくもやもやしますが、根底のところでは、みんなが思っていることなんだと思います。

家の中に十何年もずっといると飽きる。そして、やっぱり仕事はおもしろい。

「小日向さんが結婚するって聞いたときには、ココリコ田中め、家庭に押し込めて女優の才能を潰す気か……と苦々しく思いもしたものですが、彼女自身が、音楽系の人で、それほど女優に興味がなかったんですよね。ハタから見たら、せっかく才能があるのに家庭に入るなんてもったいない、ですけど、人それぞれ、幸せは違うから、お幸せに―と思っていました。でも、そういう人たちが、やっぱり離婚しますってこっちに戻ってこられると、ちょっと戸惑います。やっぱり、家庭ってつまらなくなっちゃうもの!?って」(IT関連会社勤務・38歳)

「バツが付くくらいなら、結婚しないままでもいいかもしれない」「いや、絶対にひとりは寂しい。たとえバツがつこうとも、とにかく一度は結婚してみたい」。その2では揺れるアラフォーの結婚観について、あずき総研がリサーチした結果を紹介します。

IT関連会社勤務 38歳の未婚彼ナシ女性曰く「天に召されるとき、人生振り返って、まぁまぁ面白かったなぁって思えたらそれでもう十分」。そうかもしんない。