【今週のボヤき】

仕事で意見を交わしたり、議論をしたりする場面になるとつい自分の意見を引っ込めてしまいます。周りの人たちがいろいろ言っている時も「つまりこういうことですよね?」と確認して“ボールを拾う”ことに終始し、気がついたら自分は何も言っていないということもしばしばです。1対1で話している時も、相手の主張がおかしかったり「論点がすり替わっている?」と思ったりしても、まずはその場は一歩引いて相手に譲ります。だからと言ってストレスがたまっているわけではありません。しかし、より良い仕事の結果を追求するためにも、私ももっと主張を強くした方がいいのかなと思うこともあります。後輩からも「この先輩、頼りないな」と思われていないか気にかかります。

「言えない」はストレスに

言いたいことがあるほどに、失われるのは聞く耳。

言いたいことは耳垢になってしまうものでして、円滑なコミュニケーションを図る上で最も大切なのは相手の主張を聞く耳ですからね。

言いたいことを言えない人ほどコミュニケーションが下手くそになっていくんですね。

「言えない」というストレスが耳に入る言葉をすべて否定的に捉えてしまったりするので、自己主張ができない人ほど腹の中が真っ黒だったりするんです。その真っ黒でネガティブなストレスを溜め込んで、ストレスがキャパオーバーになってしまったとき、ある日突然ほんの小さな出来事で大爆発してしまうんですね。

周りから見れば「あんな小さなことでキレるなんておかしな人だわ」と器の小さな人のように扱われてしまい、溜め込んだ感情を理解してくれる人なんて誰もいなくなり、また言いたいことを言えない病に掛かってしまうという悪循環を繰り返してしまうわけです。

聞く耳を持つために「言う」

言いたいことも溜め込んでしまうと、言葉でアウトプットすることができなくなってしまいます。

自分でも何を言いたいのかわからなくなり、ただ感情的にストレスを爆発することしかできなくなってしまうんですよ。そうならないためには言葉が悪感情に変わる前に、その都度言いたいことは言っておくべきなんですね。

その言いたいことが正しいかどうかの問題ではなく、円滑なコミュニケーションを図るため、相手の主張を聞く耳をちゃんと持っているために言いたいことは言っておくべき。その成否はコミュニケーションによって導き出せばいいってことです。

もちろん相手への礼儀は忘れずに敬意を持って言葉を選び相手に言葉を差し出してください。

「話ができる」というスキルは社会人なら標準装備しておかなければならないもの。

頼り甲斐のある先輩というのは例外なく話ができる人なんです。そこが尊敬できるところであり、頼りになるところなんですよ。