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今週のある日、ポール・ロング（Paul Long）は息子ファビアン（Fabien, 8）君と娘ジョセフィーン（Josephine, 6）ちゃんを車で学校に送る途中に悲劇に見舞われた。環状交差点に差しかかったところ、運転していたグレーの日産プリメーラが故障し、一家が立ち往生してしまったのだ。この事故が起きたのは英ハートフォードシャーのソウブリッジワースで、「ベッキンガム・パレス」と呼ばれるデヴィッド・ベッカム（David Beckham, 35）とヴィクトリア・ベッカム（Victoria Beckham）夫妻の自宅のすぐ近くだった。車の流れが速く、ロングは別の車に追突されるのではないかと気が気ではなかった。それだけに、1人の男性が近づいてきて助けを申し出てくれた時にはとても安心したという。

ロングは最初、その外見からして、男性はどこにでもいそうな気の優しい若者だと思った。しかしそれがサッカー界のスーパースター、ベッカムだと気づいた時の驚きは相当なものだったという。「子どもたちが後部座席にいただけに、ゾッとするような恐怖でしたよ。そこに10分間は立ち往生していたでしょうか。他の車が矢のように通り過ぎていきました」とロングは英BBC Radio 5 Liveラジオの取材に答えている。
「その男性が車から下りてくると、私は子どもたちに『パーカーを着た人がいるよ』って言ったんです。そのパーカーの男性がフードを下ろすと、ボブルハットをかぶった姿が見えたんです。彼は歩いて車の列を抜けてやってきました。窓を下ろした私の口から、思わず声が漏れましたよ。『デヴィッド・ベッカムじゃないですか！』って」「子どもたちはびっくり仰天でした」

ベッカムはまず家族に大丈夫かと聞くと、路肩まで車を押すのに手を貸したという。
しばらく驚きが抜けなかったというロングは、あまりにもぼう然としていた当時を振り返った。
車を安全な所まで押してくると、ロングはベッカムに思いのたけを伝えた。ベッカムは顔を赤くしていたという。
「ずっと彼の大ファンだったけど、今は彼の最大のファンですよ。ただ、愛してますって言ったのは自分でもちょっとバカなことをしたとは思ってますけどね」とロングは認めている。

ベッカムは現在、ヴィクトリアとブルックリン（Brooklyn, 11）君、ロメオ（Romeo, 8）君、クルーズ（Cruz, 5）君の3人の息子たち一家全員でロサンゼルスで生活している。ヴィクトリアは現在、夫婦の第4子を妊娠中。
ベッカムは米サッカーチームのロサンゼルス・ギャラクシーでプレイしているが、現在は英トッテナム・ホットスパーFCで数週間のトレーニング中である。


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