女性器形成を決意した専業主婦の思い…ネトフリ『ダウンタイム』でも存在感を発揮した42歳元アイドル
1話冒頭、凜主催のパーティーが始まり、重低音がやかましいクラブミュージックが鳴り響き、煌びやかな会場が映し出される。そして、凜が挨拶を終えると、来場者向けに用意した無数のボトックス注射を、来場者に次々と“プレゼント”していく。
“ネトフリらしさ”全開の容赦ないエログロ描写の応酬に胸焼けして、序盤は何度も離脱しかけた。しかし、回を追うごとに、メインキャラを含めた“家族”という病に侵された患者の葛藤や再生を描き、ド派手さが売りの“エンタメ”ではなく、洗練されたヒューマンドラマであることに気づいた。
◆夫のモラハラに健気に耐える日々
作中にはいろいろな患者が登場したが、中でもモラハラ気質の夫を持つ専業主婦・小澤真海(野呂佳代)が印象的だった。
真海が家計を支えるために働きに出ようかと提案すると夫に「10年以上ブランクあんのに、なんの仕事するつもりなの?」「スーパーのレジ打ちとか? 勘弁してよ、みっともない」と嫌味を言われるなど、見ていてしんどいシーンが目立つ。
とりわけ、クリーニング店に夫のスーツ類を持ち込むシーンは強烈。値上がりしていることに気づき、“忘れ物をした風”を装い撤退する姿には胸を殴打された。真海の代わりに夫に「安月給のくせに偉そうにすんな!」と怒りたくもなるが、当の真海は笑ってごまかすばかり。
そんな真海を間近で見ている高校生の一人娘・美奏(石田莉子)からは「なんかママだけ我慢してんじゃん」「ママは幸せなの?」と心配されるが、「ママはパパと美奏と暮らせて幸せなの」「何にも我慢なんかしてない」とどこか自分自身に言い聞かせるように口にした。
◆女性器の整形を決意
美奏の言う通り、真海は我慢をしており、自分を変えるために整形を決意。ただ、真海が希望したのは女性器形成。顔の皮を剝いだりなど、壮大な手術シーンが多い本作ではあるが、真海の手術シーンは驚くほどあっさり。
