毎年10月10日は「目の愛護デー」。コンタクトレンズを使用する人も年々増えており、コンタクトレンズユーザーのコンプライアンス軽視が問題になっているそう。正しい使い方ができていなかったり、眼科検診を怠っている人も多いのでは?

【画像】「目の異常の有無」についての調査結果

そこで、一般社団法人日本コンタクトレンズ協会が実施し、2024年で10回目となる「コンタクトレンズの正しい使用と更なる普及に向けた」消費者実態調査から、コンタクトレンズユーザーの購入や使用の実態、眼科受診の頻度などコンプライアンス意識について探った。

■10代の4人に1人が「一度も眼科受診なし」

購入時の眼科受診の頻度は、女性のカラーコンタクトレンズユーザー、特に10代、20代の若年層の状況が最も懸念される結果に。「購入するたびに受診している」と回答した人は、10代は6%、20代前半は10%、20代後半は9.5%と、いずれも1割以下となった。

10代では、「初めて購入した時も含め一度も受診したことがない」と回答した人が4人に1人(25.5%)で、「初めて購入した時は受診したが、その後は受診していない」と回答した人の21.5%とあわせると、約半数(47%)が初めて購入した際、あるいはそのあとに眼科受診をしていないことがわかる。

購入時の眼科受診実態(女性全体)


■男性ユーザーの使用コンプライアンスが低下

調査結果によると、「コンタクトレンズの使い方が原因で1カ月間以上加療した経験がある」と回答した男性ユーザーは10.8%で、女性ユーザー4.8%を上回った。

【画像】「目の異常の有無」についての調査結果


使用コンプライアンスについての質問では、コンタクトレンズを「2枚重ねで装用」「レンズの貸し借り」「専用洗浄剤ではない洗剤でレンズを洗った」「水道水でレンズを洗った」「水道水でレンズを保存した」と回答する人が、男性ユーザーのほうが女性ユーザーよりも高い結果となり、2021年と比較しても大きく上昇している。このことから、使用コンプライアンスの低下と眼障害の発症には関連が見える。

コンタクトレンズの使用コンプライアンスの実態


■使用コンプライアンスの低下の一因は?

昨今、インターネット販売店や雑貨店、ディスカウントストアなどの非対面販売チャネルでもコンタクトレンズを購入できるようになり、多くのユーザー、特にカラーコンタクトレンズユーザーが利用しているとのこと。このことが、使用コンプライアンスの低下の一因とされている(非対面販売チャネル:インターネット販売店42%、その他24%、合計66%)。

女性のカラーコンタクトレンズの最も購入頻度の高い施設


そこで、一般社団法人日本コンタクトレンズ協会では、若年層に向けたSNSによるコミュニケーションを実施。9月10日の「コンタクトレンズの日」や10月10日の「目の愛護デー」には、動画クリエイターのぶんちゃん/重松 文さん、雨音さんを起用し、TikTokで“コンタクトレンズあるある”のショート動画を配信している。また、今後はYouTubeでもクリエイターとタイアップし、定期的な眼科受診の重要性を訴求するVlogを配信するとのこと。

コンタクトレンズユーザーは若年層に限らずとも、正しい使い方を心掛け、眼障害の早期発見のためにも定期的な眼科受診が必要だ。目の愛護デーを機に、眼科へ行ってみてはいかがだろうか。