ほんの少し目を離した隙に、4歳の娘の姿が忽然と消えてから10年の歳月が立った。事件は何の進展もないまま年月だけが流れ現代…物語は衝撃の展開を迎えていた。

【最新話まで一挙公開】犯人を予想する漫画「仮門」を読む

本作「犯人を予想する漫画『仮門』」は、行方不明事件の真相を読者とともに追っていく漫画である。現在SNSで連載中で、本日2024年9月20日に最新話の第6話が公開された。

ヤクザと堂々と交渉する母親。母親の過去も気になる…!


これまで不気味な行動を取る父親や母親の友人、行方不明となっている娘の幼なじみに焦点が当てられてきた。そして前回から“小さな女の子をさらったことがある”という噂の人物が登場。その人物は議員の息子で、事件は父親の力でもみ消されたというが、彼が犯人なのだろうか?不穏な空気が漂う中、母親の麻衣は“昔のツテ”を使って、ヤクザに「この男を捕まえて私の前に引っ張り出して」と依頼する。普通の母親に思えた麻衣が、ヤクザに向かって「あのときの貸しを返せ」と強気に交渉する。最新作ではヤクザと麻衣の過去の関係も描かれているのでじっくり読んでみて。

20年ぶりに再会。2人は旧知の仲だった


この漫画を手掛けているのは、2023年2月に「第2回 朝日ホラーコミック大賞」のマンガ部門で大賞の受賞経歴を持つ漫画家・鳩ヶ森(@hatogamori)さん。鳩ヶ森さんに本作について話を伺ってみた。

一縷の望みと想像することを避けてきた最悪のケースが頭をよぎり、涙が溢れる


――10年経って新たな事実が発覚し、母親の麻衣が動き始めました。麻衣は肝が据わった女性で魅力的ですね。

麻衣は主人公ですが、実はあまりキャラクター設定をしっかり決めていません。話を描き始めてしまえば「娘が行方不明になっている母親」という立場で勝手に動き出してくれるだろうと思って、言うなれば行き当たりばったりで毎回ネームを切っています。ただ、七海のことをあきらめていない・何年経とうと絶対に取り戻す、という強い意志をどんな場面でもキャラクターの真ん中に置いて言動を決めるようにしています。

――本日第6話が公開されて最後のキーマンが登場しましたが、このあと物語は解決編へと動いていくのでしょうか?

一応解決編へと動くのですが、序盤で細かい伏線をちょこちょこ撒いてしまったので、その回収をするためにもまだ少し長くなりそうです。真相やラストはすでに決まっているものの、そこまで話を繋げていくのが大変で…ちょっと途方に暮れています(笑)。なるべく早く最終話を描けるよう頑張ります。

――今後の見どころについて、教えづらいかもしれませんが少しだけ教えてください。

現状ではまだあまり描いていませんが、夫婦愛や恋人同士の愛情も裏テーマとしてあるので、その辺りの展開も見ていただけるとうれしいです。

前回までの人物相関図。今回の最新話で最後の1枠が埋まる!


各話の最後には、主要キャラが登場するたびに“相関図”が付いているのだが、今回の最新話で相関図がすべて埋まる。このあと、物語は解決編へと大きく舵が切られる予定なのでお楽しみに。また、本作以外の「呪いは効くのでしょうか」や「春の夜の友人」などのホラー漫画も読んでみて、鳩ヶ森さんの世界観を楽しんでみてはいかがだろうか?

取材協力:鳩ヶ森(@hatogamori)