友達からの奇妙なLINE、知らない人からの不思議なLINE……。普段何気なく使っているメッセージアプリに、違和感を覚えたことはありませんか?
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。

「格安の旅館で」その2

地方の温泉宿に訪れていた由奈さん。
夜まで美味しい夕食や地酒を堪能し、お酒が入った後はそのまま気持ちよく夢の中へ。
観光名所めぐりに期待しつつ、1日目の旅行が終了しました。
翌朝、スマホであらかじめ設定しておいたアラームの音で目を覚ます由奈さん。
「ふわぁ~、もう朝ぁ?」
スマホを手に取り画面を確認すると『7:30』の大きな数字が。
しかし、同時にLINEメッセージの着信通知も表示されていました。
何だろう、とすぐにLINEを開いてメッセージの確認をする由奈さん。
送り主は昨日やりとりをした美代子さんでしたが、その文面に違和感を覚えます。
“こんな真夜中にどうしたの?”
質問の意図がわからず、由美さんは返信することにしました。

美代子さんが言うには、真夜中に通話がかかってきて、どうしたのかと心配したとのこと。
しかし、由奈さんはそんなことをした覚えはありません。昨日は晩酌をした後そのまま眠り、途中で起きることもありませんでした。
気になった由奈さんは自分の通話送信履歴を確認することに。
そこには、確かに午前2時に美代子さん宛てに通話をかけたと記録されていました。
「え……何で?」
何がなんだかわからず、首をひねる由奈さん。
自分以外は触っていないはずなのに、何故?
そんな小さな謎は、後に大きな恐怖となっていきます……。
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(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません