6月に入り、夏らしい気候になってきました。この時期に気になるのは紫外線ですが、外出自粛の感覚が抜けていないと対策を忘れがちに。さらにマスクをして外出していれば「日焼け止めは塗らなくても大丈夫」と思っていませんか?

紫外線を通しにくいのは濃い色のレーヨン、ポリエステル

そこで今回ご紹介するのは株式会社資生堂による、梅雨時期からの紫外線ケア。マスクで顔を覆っていても顔に隙間ができることが多く、種類によっては完璧に紫外線を防げない可能性もあるといいます。またマスクで顔が隠れている部分とそうでない部分に差ができると、“マスク焼け”と呼ばれるムラ焼けの原因にも。ちなみにマスクだけではなく、時計やサングラスでも同様のことがおこるそうです。

またマスクの素材やカラーバリエーションもさまざまですが、より紫外線から肌を守るために効果的な色や素材はあるのでしょうか?そこで同社では色と資材による紫外線通過率とUVカット率を調査。その結果はこちらになります。

綿や麻といった通気性のよい天然素材は、紫外線も透過してしまいます。

まず注目したいのは「色と素材による紫外線透過率」。同じ綿麻の素材のタンクトップでも、淡い色よりも濃い色のほうが紫外線透過率は低いことが分かります。つまり紫外線のことを考えるなら、マスクは黒や紺などの濃い色を選ぶほうがいいことに。さらに「素材とUVカット率」を見ると、レーヨンやポリエステルといった化学繊維のほうが紫外線を通さないことが分かります。逆に紫外線を通しやすのは麻や綿といった天然素材。特に綿はマスク素材に使われることも多いですが、紫外線対策としては弱いようです。

曇りの日の紫外線量は晴れの日の65%に

また6月は曇りや雨の日も多くなりますが、こういった日でも紫外線ケアは必要なのでしょうか。同社によりますと、晴れの日の紫外線量を100%とすると、曇りの日は約65%、雨の日でも約20%の量の紫外線が降り注ぐそうです。そして6月はどのくらいの紫外線量があるのか?それをグラフ化したものは以下の通りとなります。

生活紫外線とよばれるUV-Aは、5月からすでに高い数値を記録していることが分かります。

ピークとなる7月と8月よりはやや少なめですが、それでも紫外線量はかなりもの。ちなみに紫外線の9割を占めるUV-Aは波長が長く、雲や家の中・車の窓ガラスも透過して肌にも到達するため生活紫外線と呼ばれています。一方UV-Bは波長が短く、屋外での日焼けの主な原因となるためレジャー紫外線と呼ばれるもの。こちらはまさにこれからピークとなるので、しっかりとした対策が必要となるのです。

猛暑でマスクは過酷ですが、うまく紫外線対策と熱中症対策をしながら乗り切りたいものです。

日焼け止めをぬる際に忘れがちなのが、髪の生え際や眉間、フェースライン、首や首のうしろ、耳や耳のうしろ、小鼻のわきなどだそう。こちらも意識しつつ、万全な紫外線対策で夏を乗り切りたいものです。

【調査概要】
調査主体…株式会社資生堂