明日11月22日は「いい夫婦の日」ですが、その4日後の26日は「いい風呂の日」でもあります。それにちなみ「東京ガス株式会社」では、「夫婦入浴」に関するアンケート調査を公開。こちらをもとに、現代の夫婦におけるお風呂の在り方を考察してみます。

年老いても夫婦でお風呂に入る分岐点は40代!

まず同調査では20代から70代の年代別ごとに、冬の時期に夫婦で入浴する頻度について発表。こちらの結果は以下の通りとなっています。

20代から30代も「まったく行わない」が19.7%も増えていることに注目。やはり30代と40代は子育てがあり、物理的に夫婦での入浴は難しいと考えられます。

一番夫婦入浴の割合が高いのは一番若い20代。「まったく行わない」人は30.1%と少数で、週1度以上入っている人だけで45.2%。うち「ほぼ毎日」と答えた人は16.1%となっています。夫婦入浴の割合は年代が上がるごとに低下していきますが、もっとも「まったく行わない」の増加率が高くなるのは30代から40代で、プラス21.1%。ただそこを超えると増加率は落ち着き、50代になってもわずか8%しか増えていません。つまり年齢を重ねても一緒にお風呂へ入る習慣がキープできるかどうかは、40代がターニングポイントといえそうです。

とはいえ一緒に入らない人の中には「お風呂が狭いから物理的に無理」という人もいるかもしれません。そこで同調査では「夫婦入浴する」人たちと「しない」人たちごとに「浴室の広さ」を調査。狭い人はやはり夫婦入浴の割合が減るのでしょうか?結果は次の通りでした。

浴室が広くなればなるほど夫婦で入浴する人は増える……わけではありません。

2畳サイズは約1坪で、日本における浴室の標準サイズといわれています。つまり2畳未満だと“狭い”と感じる人が多いと考えられますが、「夫婦入浴する」人の中で2畳未満は51.3%。一方「夫婦入浴しない」人は55.7%と微妙に多いですが、その差はほんのわずか。つまり浴室の広さはあまり関係ないといえそうです。

夫婦入浴は体よりも心の健康に影響大!

さらに同調査では、夫婦入浴による心と体の健康に対する影響について調査。夫婦でお風呂に入ることで、心身の健康はよくなるのでしょうか?さっそく比較してみます。

一緒に入浴する夫婦の心の健康状態(25歳〜49歳)

良好である……38.4%

まあ良好である……42.4%

どちらでもない……10.8%

あまり良好ではない・良好ではない……8.4%

一緒に入浴しない夫婦の心の健康状態(25歳〜49歳)

良好である……32.4%

まあ良好である……35.0%

どちらでもない……20.8%

あまり良好ではない・良好ではない……11.9%

「良好である」「まあ良好である」の合計を比較すると、夫婦入浴をする人は80.8%に。一方しない人は67.4%で、比較をすると13.4%の差がありました。一方体の健康状態はどうでしょうか?

一緒に入浴する夫婦の体の健康状態(25歳〜49歳)

良好である……42.0%

まあ良好である……39.2%

どちらでもない……12.0%

あまり良好ではない・良好ではない……8.4%

一緒に入浴しない夫婦の体の健康状態(25歳〜49歳)

良好である……36.0%

まあ良好である……40.4%

どちらでもない……14.2%

あまり良好ではない・良好ではない……11.3 %

こちらは「良好である」「まあ良好である」の合計を比較すると、夫婦入浴をする人は81.2%。一方しない人は76.4%で、比較をすると4.8%の差となりました。心の健康より差は少なく、夫婦入浴は主に体よりも心の健康に影響を及ぼすといえそうです。

夫婦でお風呂に入ると一度に済むので、光熱費の節約にもなります。

子どもが生まれると親は子どもと一緒に入浴する機会が増え、夫婦だけでの入浴は難しくなるのは自然な流れ。しかし子どもいつまでも親と入浴するわけではなく、いずれはまた夫婦での入浴のチャンスは増えます。そこでまた再び一緒に入浴することが照れずにできるかどうかが、夫婦仲や体の健康に大きな影響を及ぼすのかもしれません。

【調査概要】
■生活分野別定点調査2014(2)
調査時期……2014年1月
調査方法……インターネット
調査対象……一都三県在住15〜79歳男女
回答者数……2600名

■家族入浴に関する調査
調査時期……2017年2月
調査方法……インターネット
調査対象……一都三県在住25〜69歳既婚男女
回答者数……2963名