結婚できないのは「恋愛至上主義」社会の弊害?非婚の時代に恋愛と結婚を考える
3組に1組の夫婦が離婚していると言われる今の日本。また、未婚率も年々上がり、社会問題になっていますよね。こうした未婚率や離婚率の高さの原因は何でしょうか?
現代社会における恋愛と結婚のあり方、両者の違い、“恋愛至上主義”社会と結婚の関係などについて検証していきます。
お見合い結婚が一般的だった時代は、自分の感情に関係なく夫婦になるのが当たり前。ふたりの間に愛がなくても、周りの人たちのお世話や紹介で出会って即結婚というケースは珍しくなかったようです。
中には、男尊女卑的な考えを持つ男性や浮気性の男性と結婚しても、文句を言うことすら許されず、生涯、耐え続けた女性もいるでしょう。
一方、現代は「結婚相手=愛する人」と捉える“恋愛至上主義”社会。出会った後に一定期間の交際を経てプロポーズ、そして結婚という流れが一般的ですよね。
魅力的に思えますが、ひとたび恋愛感情がなくなってしまうと一緒にいる理由がなくなり、交際をやめたり離婚を考えたり。
日本の未婚率や離婚率の上昇の一因は、この恋愛至上主義かもしれません。
なお、恋愛結婚では約4割の夫婦が離婚している一方、お見合い結婚したカップルの離婚率は1割程度というデータもあります。
よく話題になる、恋愛と結婚の違い。このふたつは別ものと切り分けて考えたほうがいいのでしょうか。
恋愛は片思いのときに熱が高く、相手を振り向かせることにエネルギーを費やします。結婚を考えて交際をスタートするというよりは、交際すること自体が最終目標になってしまう人もいるほど。
交際を楽しみながらも、結婚となると話がなかなか進まないカップルもいるでしょう。
結婚を意識する頃にはお互いの熱が冷めていたり、経済的な問題や、独身ゆえの自由を失うことへの不安から、どちらかが結婚に積極的になれなかったりというケースも。
交際期間ばかりが延びて、先の見えない不安に片方が耐えきれず、別れてしまうパターンも少なくありません。
ドイツの詩人ハインリヒ・ハイネは、次のような名言を残しています。
「恋にとって昨日はなく、恋は明日を考えない。 ただ今日だけを、完全な今日を要求する」
長い結婚生活をイメージすることなくスタートした恋愛は、幸せで満足できる“今日”だけを追求。結婚後に熱を失うと“今日”が、延々続く“日常”であることにがっかりしてしまう人も少なくないでしょう。
一方、フランスの小説家アンドレ・モーロワは、こんなことを記しました。
「真に結ばれた夫婦にとっては、若さの喪失ももはや不幸ではない。ともに年老いることの楽しさが年老いることの辛さを忘れさせてくれる」
この人がいれば、どんな苦境も乗り越えられる、年を重ねるのが楽しい、と思える相手となら、長い夫婦生活も幸せを感じながら歩んでいけそうです。
“楽しい今日”を求める恋愛と“楽しい生活”を求める結婚は、全くの別物ではないものの、二アリーイコールといえるでしょう。
恋愛至上主義の現代だからこそ、両者を切り分けて考えるべきなのかもしれません。
恋人として恋愛を堪能していたふたりの関係は、結婚して夫婦、そして家族になることでさまざまな変化を迎えます。
大きく変わるのは見る方向。お互いを見つめ合っていた関係から、ふたりで同じ方向を見て協力していく、二人三脚のパートナーになるのです。
自分たちの将来や子どものことなど、一生続いていく線路をひとつずつ歩んでいきます。
また、ふたりにとって大事なものが、トキメキや刺激から信頼と安心に変化。お互いに心を許し合っているからこそ、ピンチのときも助け合える関係へと変わります。
相手に完璧を求めるのが恋愛関係だとしたら、お互いの足りない部分を理解・補完し合う関係こそが夫婦と言えるでしょう。
恋愛と結婚は似て非なるもの。「恋愛はできるけど、結婚に至らない」「結婚は恋愛の延長線上にあるものではない気がする…」などと思ったら、一度、全くの別ものと捉えて結婚と向き合ってみるといいかもしれません。
Cherrysako
広島在住のママライタ-。2015年に第一子(女の子)を出産。九州で生まれ、大学進学をきっかけに県外に出る。
自身の就職、転勤をきっかけに様々な土地で暮らし、地元九州や各地域の魅力に気付く。
結婚、出産を機に食の安全や食育に興味を持ち、家族の健康を守るために勉強中。
子育てと夫婦関係の中で、家族という大切な人をきちんと大切にできるように、自分の心を特訓しながら家庭と仕事の両立に奮闘する日々。
現代社会における恋愛と結婚のあり方、両者の違い、“恋愛至上主義”社会と結婚の関係などについて検証していきます。
■未婚率や離婚率が高い原因は?
お見合い結婚が一般的だった時代は、自分の感情に関係なく夫婦になるのが当たり前。ふたりの間に愛がなくても、周りの人たちのお世話や紹介で出会って即結婚というケースは珍しくなかったようです。
一方、現代は「結婚相手=愛する人」と捉える“恋愛至上主義”社会。出会った後に一定期間の交際を経てプロポーズ、そして結婚という流れが一般的ですよね。
魅力的に思えますが、ひとたび恋愛感情がなくなってしまうと一緒にいる理由がなくなり、交際をやめたり離婚を考えたり。
日本の未婚率や離婚率の上昇の一因は、この恋愛至上主義かもしれません。
なお、恋愛結婚では約4割の夫婦が離婚している一方、お見合い結婚したカップルの離婚率は1割程度というデータもあります。
■恋愛と結婚は違うの?
よく話題になる、恋愛と結婚の違い。このふたつは別ものと切り分けて考えたほうがいいのでしょうか。
恋愛は片思いのときに熱が高く、相手を振り向かせることにエネルギーを費やします。結婚を考えて交際をスタートするというよりは、交際すること自体が最終目標になってしまう人もいるほど。
交際を楽しみながらも、結婚となると話がなかなか進まないカップルもいるでしょう。
結婚を意識する頃にはお互いの熱が冷めていたり、経済的な問題や、独身ゆえの自由を失うことへの不安から、どちらかが結婚に積極的になれなかったりというケースも。
交際期間ばかりが延びて、先の見えない不安に片方が耐えきれず、別れてしまうパターンも少なくありません。
■恋愛と結婚にまつわる名言
ドイツの詩人ハインリヒ・ハイネは、次のような名言を残しています。
「恋にとって昨日はなく、恋は明日を考えない。 ただ今日だけを、完全な今日を要求する」
長い結婚生活をイメージすることなくスタートした恋愛は、幸せで満足できる“今日”だけを追求。結婚後に熱を失うと“今日”が、延々続く“日常”であることにがっかりしてしまう人も少なくないでしょう。
一方、フランスの小説家アンドレ・モーロワは、こんなことを記しました。
「真に結ばれた夫婦にとっては、若さの喪失ももはや不幸ではない。ともに年老いることの楽しさが年老いることの辛さを忘れさせてくれる」
この人がいれば、どんな苦境も乗り越えられる、年を重ねるのが楽しい、と思える相手となら、長い夫婦生活も幸せを感じながら歩んでいけそうです。
“楽しい今日”を求める恋愛と“楽しい生活”を求める結婚は、全くの別物ではないものの、二アリーイコールといえるでしょう。
恋愛至上主義の現代だからこそ、両者を切り分けて考えるべきなのかもしれません。
■家族になるとはどういうこと?
恋人として恋愛を堪能していたふたりの関係は、結婚して夫婦、そして家族になることでさまざまな変化を迎えます。
大きく変わるのは見る方向。お互いを見つめ合っていた関係から、ふたりで同じ方向を見て協力していく、二人三脚のパートナーになるのです。
自分たちの将来や子どものことなど、一生続いていく線路をひとつずつ歩んでいきます。
また、ふたりにとって大事なものが、トキメキや刺激から信頼と安心に変化。お互いに心を許し合っているからこそ、ピンチのときも助け合える関係へと変わります。
■終わりに
相手に完璧を求めるのが恋愛関係だとしたら、お互いの足りない部分を理解・補完し合う関係こそが夫婦と言えるでしょう。
恋愛と結婚は似て非なるもの。「恋愛はできるけど、結婚に至らない」「結婚は恋愛の延長線上にあるものではない気がする…」などと思ったら、一度、全くの別ものと捉えて結婚と向き合ってみるといいかもしれません。
ライタープロフィール
Cherrysako
広島在住のママライタ-。2015年に第一子(女の子)を出産。九州で生まれ、大学進学をきっかけに県外に出る。
自身の就職、転勤をきっかけに様々な土地で暮らし、地元九州や各地域の魅力に気付く。
結婚、出産を機に食の安全や食育に興味を持ち、家族の健康を守るために勉強中。
子育てと夫婦関係の中で、家族という大切な人をきちんと大切にできるように、自分の心を特訓しながら家庭と仕事の両立に奮闘する日々。