◆学年別、ありがちなトラブルの原因とは

--学校で起こるトラブルといえば、どんなものが多いのでしょうか。

ささT:学年によって違いがあります。1年生は学校生活に慣れていないので、忘れ物や、お漏らしなどが日常茶飯事です。まだ子どもたちが全体に向けた指示を理解して動くことができないので、一人ひとり対応しなければなりません。また1、2年生でありがちなのは、正義感の強い女の子が、男の子に注意をして、男の子が怒り出して揉め事になるパターンですね。

3、4年生は「ギャングエイジ(親や教師よりも、友達グループを優先するようになる発達段階)」なので、人間関係で喧嘩になることが増えます。一部の子が不良っぽいグループで固まるようになり、トラブルを起こしやすくなることもあります。

5、6年生は人間関係が複雑になり、特に女の子同士の仲間はずれや、表面上は見えにくいトラブルが増える印象があります。

--トラブルが起こったときなど、先生が厳しい指導をすることは難しくなっているのでしょうか。

ささT:16年間教員を続ける中で、指導が難しくなっている実感がありました。子どもがやってはいけないことをしたときに、厳しい態度で注意するような指導ができなくなっているせいか、先生に叱られると学校に来なくなる子が昔と比べると増えていると思います。

私は、先生が厳しさを出せるかどうかは、子どもとの信頼関係がすべてだと考えています。信頼関係があれば、厳しくしても大丈夫。でもそれがなければ子どもは離れていくし、保護者からのクレームにも繋がります。私も、初めて6年生を受け持ったときはなかなか叱ったりできなかったのですが、経験を積むことで、厳しさを調整しながら指導することができるようになっていきました。

--保護者からは、先生の指導についてどんな声がありますか?

ささT:以前、インスタライブで保護者の方々に「厳しい指導をしてほしいかどうか、本音を教えてください」とお聞きしたことがありました。回答はバラバラで、「厳しくしてほしい」という方もいれば、「厳しすぎると嫌だ」という方もいました。それに対して、先生としては「厳しすぎるのは嫌だ」という保護者に基準を合わせるしかないんです。「厳しすぎるのが嫌だ」と思っている子どもがしんどくなってしまってはいけませんから。

ただ、保護者の方が唯一共通していたのが「子どもが先生のことが好きなら、叱られも平気です」ということでした。結局は、子どもとの信頼関係が大切ということなのだと思います。