本格的な冬が近づき、アイスコーヒーからホットコーヒーを飲む回数も増えてきます。自宅で「ドリップコーヒー」を楽しむ人も多いと思いますが、飲んだ後の"出がらし"、ためらいもなく捨てていませんか?

実はそれ、家事ラクグッズとしてひと働きしてくれます!

今回は、コーヒーを楽しんだ後の出がらしを再利用できる、便利な活用法を紹介します。

出がらしは優秀な消臭アイテム

飲み終わったドリップコーヒーの出がらしは、「消臭剤」としてもうひと働きしてくれます。

コーヒーの出がらしは、表面に無数の穴が空いているのですが、これは消臭剤として使われている"活性炭"と同じ作り。多孔質構造の活性炭が、穴にニオイを吸着して消臭するように、出がらしも小さな穴にニオイを吸い込むことができます。

本来なら捨ててしまうコーヒーの出がらしなら実質0円。エコで経済的な消臭グッズとして、再び活躍してくれるのです。

抽出した後すぐ出がらしは、水分を含んで湿っています。

もちろんこのままでも消臭効果はありますが、濡れたままだとコーヒーの出がらし自体にカビが発生する可能性があります。消臭剤として使う場合は、出がらしをしっかり乾燥させることがポイントです。

出がらしを乾燥させる方法はこちら。

・天日干し(1〜2日)
・電子レンジ(500Wで1〜2分加熱)
・フライパンで乾煎り(5〜10分程度)

手っ取り早いのは「天日干し」ですが、天候や気温に左右されます。少し手間ではありますが、自力で乾燥させるなら「電子レンジ」か「乾煎り」がおすすめです。

電子レンジを使う場合は、耐熱皿にムラなく乗せて、全体が乾燥させましょう。乾煎りする際は、出がらしがコゲないように火加減を調節してください。

写真が、乾燥させたコーヒーの出がらしです。容器に入れれば、家中の消臭剤として使えます。

筆者も実際に、家の中の臭いが気になる部分で、"出がらし消臭剤"を活用してみました。

冷蔵庫のいや〜な臭いを取り除く

キムチの臭いが充満していた、筆者宅の冷蔵庫。「これはちょうど良い!」と思い、出がらし消臭剤を置いてみました。

すると、数時間で出がらしを入れる前と比べて、臭いが軽減されたような気がします。冷蔵庫の扉を開けた時に、むわっとくるキムチ臭がしなくなりました。

出がらしはもともと食品なので、冷蔵庫の消臭としては最適。「出がらしを入れたら、冷蔵庫がコーヒーになったりしない?」と思っていましたが、これも不要な心配でした。

コーヒーの香りが充満するということはなく、嫌な臭いを吸着する消臭剤として、しっかり働いてくれています。

靴箱の臭い&ジメジメも解消

臭いと湿気がこもりやすい靴箱にも、置いてみました。でがらしが臭いを吸着してくれたからか、独特のいや〜な臭いが軽減されたと感じます。

ちなみに、コーヒーの出がらしは湿気も吸い込んでくれるので、靴箱のジメジメ予防にもなります。消臭&湿気予防になるのなら、まさに一石二鳥ですね。

トイレのアンモニア臭の撃退!

コーヒーの出がらしは、トイレの悪臭の原因「アンモニア臭」にも力を発揮します。

大手コーヒーメーカーUCCによると、コーヒーの出がらしは、活性炭以上にアンモニアの脱臭効果があるといいます(UCC活動研究、抽出かすの脱臭効果より)。

その吸収率は、しっとりした状態で活性炭の約5倍! 乾燥させたでがらしでも、2倍以上の消臭効果が期待できるそうです。

トイレの強力なアンモニア臭も、出がらしを置いておけば、もう悩まずに済むかもしれません。

乾燥させたコーヒーの出がらしは、約1か月持ちます。湿った状態でも使えますが、カビが生えやすいうえに、1〜2日しか持ちません。少し手間はかかりますが、しっかり乾燥させた方が家中の消臭に長く使えます。

コーヒータイムを楽しんだ後は、エコ消臭剤として、コーヒーの出がらしにもうひと働きしてもらいましょう。

(筆者プロフィール)
三木 ちな
趣味は貯金、特技は節約のママライターです。業務スーパーは子どものころから通い続け、気づけば歴20年。時間があれば、人気ショップや飲食店のお得情報や裏ワザを探しています。
クリンネスト1級/節約生活スペシャリスト/整理収納アドバイザー2級