コンビニ各社でオリジナル商品を展開しているティラミス

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「私を引っ張り上げて」「私を元気づけて」という言葉が語源という、北イタリア生まれのスイーツ、ティラミス。

【画像】クセになる美味しさ♪コンビニ4社の濃厚「ティラミス」をもっと見る

フィンガービスケットというお菓子の上に、カスタードソースを乗せ、さらにココアやチョコ、コーヒーのパウダーを乗せていただくものです。

日本でもバブル末期に認知されるようになり、雑誌の影響などもあり、一時大ブレイクとなったスイーツです。

今日では、その人気は定着しつつも、安定した支持を得ることとなり、コンビニ各社のスイーツコーナーでも定番商品としてラインナップされています。

しかし、各社ごとにその構成はバラバラで、どれが自分にピッタリのティラミスなのか判断しにくいのも正直なところ。

そこで今回は、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップのティラミスを食べ比べ、各商品の個性に迫りたいと思います。

【セブン-イレブン】「7プレミアム ティラミス氷」148円(税別)

■ティラミスを、氷アイスに進化させたセブン渾身の商品!

まずは、セブン-イレブンの「ティラミス氷」から食べていきます。

なんと従来のティラミスを、氷アイスに転じた商品で、冷凍コーナーに陳列されています。

店舗によっては、売り切れになるほどの支持を得ているものだそうですが、果たしてその味はどんなものなのでしょうか。

スペックは以下の通りです。

<1包装あたり>

エネルギー:185kacl

たんぱく質:1.7g

脂質:8.0g

炭水化物:26.5g

糖質:26.1g

食物繊維:0.4g

食塩相当量:0.17g

冷凍された、ティラミス氷の蓋を開けると、表面全体にココアパウダーがかかっています。

その表面をスプーンですくうと、見た目よりも柔らかく、これまでにあまり体験したことがない質感です。

実際に食べてみると、トップはアイスのようななめらかさ。そして、中心部はフローズンのザクザク感。

さらに、底にあるアーモンド使用のクッキーの甘さの後にコーヒーの苦味があり、実に贅沢な味わいとなっています。

1口目でも十分美味しいですが、2口目ではさらに美味しさが増すような印象で、何度も何度も食べたくなるような絶品スイーツでした。

売り切れになる理由もよくわかります。

セブン-イレブン渾身のティラミスと言って良いでしょう。

【ファミリーマート】「ティラミス 北海道マスカルポーネ使用」260円(税別)

■従来のティラミスの味わいを踏襲しながら、飛躍した味わいを目指した一品!

続いては、ファミリーマートの「ティラミス 北海道マスカルポーネ使用」をいただきます。

マスカルポーネとは、イタリア式のフレッシュタイプのチーズで、なめらかな質感と濃厚な口当たりが特徴。

その贅沢な素材を用いた、ファミリーマートのティラミス、はたしてどんな味を楽しませてくれるのでしょうか。

スペックは以下の通りです。

<1包装あたり>

エネルギー:277kacl

たんぱく質:4.1g

脂質:20.8g

炭水化物:18.5g

糖質:18.1g

食物繊維:0.4g

食塩相当量:0.17g

マスカルポーネ採用の影響か、コンビニ4社の中では、最も高い277kcalが気になりますが、その分絶品の美味しさを期待します。

カップの蓋を開けると、丸く作られた小さいボールがトップに並んでいます。

洋菓子専門店のそれのような、上品で美しい造形にまず感激しますが、口にしてみると、まずフワッとした食感を感じ、その後にトロッとした濃厚な味わいが広がっていきます。

中心部には、洋酒のきいたスポンジが入っており、濃厚かつ大人っぽい味わいに仕上がっています。

セブン-イレブンのティラミスが、徹底した創作を目指しているのに対し、ファミリーマートでは、ベーシックなティラミスを踏襲しつつも、本物の味をさらに引き上げるかのような方向性に努めているように感じました。

これはこれで完成度の高い、かなり美味しいティラミスでした。

【ローソン】「北海道原料にこだわった とろけるティラミス」236円(税別)

■ファミマよりもさらに大人向けを目指した(?)至福のティラミス!

続いては、ローソンの「北海道原料にこだわった とろけるティラミス」をいただきます。

商品名にもある「北海道原料」、値付け、以下のスペックを見ると、ファミリーマートのティラミスと近いような設計を感じますが、実際の味はどう違うのでしょうか。

<1包装あたり>

エネルギー:271kacl

たんぱく質:4.5g

脂質:17.1g

炭水化物:25.2g

糖質:24.5g

食物繊維:0.7g

食塩相当量:0.15g

カップの蓋を開けると、ファミリーマートとは異なり、平らな造形ですが、このシンプルな形もまた、どこか上品でストイックな印象を受けました。

実際にいただいてみると、まず、口当たりが滑らか。クリームの甘さに加え、芳醇なワインの風味と、後からコーヒーの香ばしい苦味が追いかけてくる印象です。

食べ進めていくうちに、甘さよりコーヒーの香ばしい苦味のほうが際立つ印象ですが、これが実に美味しいです。

スイーツをいただく際、甘さを求めるのではなく、芳醇で濃厚なビター感を味わいたい人にはうってつけのティラミスです。

ズバリ、大人の味を極めた一品と言って良いかもしれません。

【ミニストップ】「とろけるティラミス〜カスタード仕立て〜」250円(税別)

■ティラミスのクセをあえて抑えた、老若男女に愛される一品!

最後は、ミニストップの「とろけるティラミス〜カスタード仕立て〜」をいただきます。

他のコンビニ各社と、確実な差別化を計るかのごとく、四角いカップを採用しています。

このことで表面が広くなる効果もあり、ミニストップの細部にわたる創意工夫を感じました。

いただく前にスペックを見てみましょう。

<1包装あたり>

エネルギー:253kacl

たんぱく質:3.8g

脂質:15.5g

炭水化物:24.7g

食塩相当量:0.2g

見た目の物量感から、カロリーになるのでは? と思いましたが、ファミリーマート、ローソンよりも低い253kcal。

これで美味しければ言うことなしです。

実際にいただいてみると、ファミリーマートやローソンとは違うような、どこか懐かしさを感じる甘さで、後からコーヒーのほのかな苦味が追いかけてくる感じです。

このことで、老若男女誰でも楽しめる味わいとなっており、この辺はミニストップの、確信によって設計されたもののように思いました。

ティラミス入門編と言っても良いかもしれない食べやすさ。

コンビニ4社の中では、良い意味で最もクセを抑えた一品のように思いました。

【まとめ】コンビニ各社の思いがティラミスの味にしっかり現れている!?

■セブン、ファミマ、ローソン、ミニストップ各社で味わいの方向性が大きく異なる

コンビニ各社のティラミス、いずれも美味しくいただけましたが、一方でその味の方向性は、各社ごとに大きく異なるようにも思いました。

ザックリ言うと、セオリーを大切にしながらも、独自の味の飛躍を目指しているように感じたのがセブン-イレブンでした。

また、大人の味・本物の味を目指すのがファミリーマートとローソン。

それらとは一線を画し、老若男女、誰でも美味しくいただけるような味わいを目指しているのがミニストップ。

顧みれば、このティラミスの味の方向性は、コンビニ各社の思いがはっきり反映されているようにも感じられました。

この点、実に感慨深いものがあり、ティラミスの味わいから、コンビニ4社のスタイルの違い、営業の違いも感じられたというわけです。

さて、ここまで読んでくださったあなたは、どのコンビニのティラミスが気になりましたでしょうか。

是非あなたならではのティラミスをゲットして、至福の時間を過ごしてくださいね!