銀座キャンドルで働いていた当時(1950年頃)のスタッフ

写真拡大

三島由紀夫、川端康成、美輪明宏、渥美清といった、名だたる文豪やスターたちに愛された名店「銀座キャンドル」が、10月27日に復活オープンを果たした。吉野家ホールディングスと軒先株式会社が共同運営するシェアレストランサービス「軒先レストラン」を活用し、東京都港区・麻布十番にてランチタイム限定の間借り営業をスタート。

【写真】多くの文豪やスターをとりこにした銀座キャンドルのチキンバスケット

日本で初めてチキンバスケットの提供をはじめたとされる「銀座キャンドル」は、1950年に銀座・みゆき通りで創業。グラタン、ハンバーグ、オムライスなど、昔ながらの洋食を多彩にそろえるレストランとして、長きに渡って人々から親しまれてきた。中でも、創業者が米国基地内のダイナーで出合ったチキンバスケットを元に作った、看板商品の「元祖!!世の中で一番美味しいと言われるチキンバスケット」は、歌手の美輪明宏から「宇宙一」と称賛されるほどの逸品。テレビや雑誌などさまざまなメディアで取り上げられ、当時は注目を集めた。

2014年に惜しまれつつ閉店した後は、不定期のイベントのみで提供を行っていたという同店のチキンバスケット。しかし、イベント時は毎回即完売してしまい購入できない人が多いこと、また、SNSを通じて大勢のファンから復活を期待する声が上がったことなどがきっかけとなり、今回の再オープンに至った。復活後の店舗で提供されるチキンバスケットメニューは、「FRIED CHICKEN SANDWICH」(1200円)、「FRIED CHICKEN 2pcs SET」(1500円)。3代目店主が厳選した鹿児島県産若鳥、当時と同様の上質なパン粉と高級植物油を使用。さっぱりとしながらもコクがあり、鶏肉のうま味を最大限に引き出した。さらに、南部鉄で外はこんがり、中はふわっと焼き上げたバンズ付きセットの提供も開始した。チキンにそのままかぶりついても、バンズでサンドしてもOK。老舗の味を新たなアレンジでも楽しめるようになった。待望の復活を遂げた伝説的名店の歴史に思いを馳せながら、文豪やスターたちに愛された往年の味を実際に味わってみよう。(東京ウォーカー(全国版)・佐藤理沙子)