「北斎の橋 すみだの橋」すみだ北斎美術館で開催 - 北斎や門人が描いた浮世絵の“橋”に着目

写真拡大

「北斎の橋 すみだの橋」が、すみだ北斎美術館にて開催される。期間は、2018年9月11日(火)から10月8日(月・祝)までの前期と、10月10日(水)から11月4日(日)までの後期で構成され、前後期で展示替えが実施される。

その圧倒的な表現力で観ている人の心に訴えかける葛飾北斎の浮世絵。本展は、そんな彼の描く浮世絵のなかでも“橋”に着目する展覧会だ。北斎の描く橋を通して、北斎が生涯の多くをすごしたすみだ地域にも焦点を当て多くの橋を紹介。インフラという本来の意義を超越し、すみだ地域の橋の歴史やその構造、そして文化的側面を考察する。

北斎や門人が描いた橋が集結

展覧会は第1章と第2章に分けて構成。第1章では、北斎や門人が描いた橋が集結する。特に「諸国名橋奇覧」はみどころのひとつで、緊張感漂う一直線のつり橋、大きく弧を描くのどかな太鼓橋など、北斎なりの視点で捉えた風景画全11点を展示する。

夢の中で見た橋を一図にした「百橋一覧」では一図の中に様々な構造の橋が詰め込まれており、その多種多様さには圧倒される。また、名作「冨嶽三十六景」シリーズからは、「御厩河岸より両国橋夕陽見」も登場する。

橋の歴史を紐解いていく

現存する北斎の描いた橋たちの知られざる歴史を紐解く第2章。北斎が暮らしたすみだ地域は、江戸時代、大河である隅田川に加え、江戸市中の拡大に伴って整備された川や、農業用水として引かれた川など大小様々な川があったという。そこには各時代における政治的、あるいは技術的な制約のなかで、橋がかけられ、そのたびに物語が生まれてきた。

本章では、すみだの橋を取り上げることで、北斎が生きた時代の橋以降の変遷を、錦絵に描かれた橋だけでなく、絵葉書や図面、立体物など様々な関連資料から多角的に紐解いていく。

【詳細】
「北斎の橋 すみだの橋」
会期:2018年9月11日(火)〜11月4日(日)
前期:9月11日(火)〜10月8日(月・祝)
後期:10月10日(水)〜11月4日(日)
※前後期で展示替えを実施。
休館日:毎週月曜日
※9月17日(月)、24日(月)、10月8日(月)開館。9月18日(火)、25日(火)、10月9日(火)休
観覧料:一般 1,200円(960円)、高校生・大学生 900円(720円)、中学生 400円(320円)、 65歳以上 900円(720円)、障がい者 400円(320円)
※( )は団体料金。
※団体は有料客20名以上。
※小学生以下は無料。
※中学生・高校生・大学生(高専、専門学校、専修学校生含む)は生徒手帳または学生証提示要。
※65歳以上の者は年齢を証明できるものを提示。
※身体障がい者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳、被爆者健康手帳などを提示すると、本人及びその付添1名まで障がい者料金。(入館の際は、身体障がい者手帳など提示要)
※本展のチケットは、会期中観覧日当日に限り、AURORA(常設展示室)も閲覧可。


[写真付きで読む]「北斎の橋 すみだの橋」すみだ北斎美術館で開催 - 北斎や門人が描いた浮世絵の“橋”に着目

外部サイト

  • 山種美術館「[企画展]水を描く ―広重の雨、玉堂の清流、土牛のうずしお―」水を表した浮世絵や絵画
  • 東京国立博物館で「なりきり日本美術館」開催、「見返り美人」や「麗子」に"なりきり"作品を楽しむ
  • 「浮世絵最強列伝―江戸の名品勢ぞろい―」展を京都・相国寺承天閣美術館で開催、江戸初期から幕末まで